ことら送金とは、1回あたり10万円まで個人宛てに手数料無料で送金できるサービスのこと。スマホアプリから365日24時間リアルタイム送金ができる便利なサービスではあるが、実際のところ、どれくらいの人が利用しているのだろうか?
MMD研究所はこのほど、予備調査では18歳~69歳の男女10,000人、本調査ではことら送金利用経験者300人を対象に「2025年ことら送金に関する利用実態調査」を実施し、その結果を発表した。
現金を持ち歩きたくないと思うのは20代が最も高く30.8%
18歳~69歳の男女10,000人を対象に、現金の持ち歩きについて聞いたところ、持ち歩きたい意向(「持ち歩きたい」と「多少は持ち歩きたい」の合算割合)は62.0%、持ち歩きたくない意向(「なるべく持ち歩きたくない」と「持ち歩きたくない」の合算割合)は24.9%となった。
これを年代別でみると、最も持ち歩きたい意向が高いのは60代(n=1,911)で69.8%となり、持ち歩きたくない意向が高いのは20代(n=1,649)で30.8%となった。
次に、銀行口座を持っている8,884人を対象に、銀行口座からお金を引き出す頻度を聞いたところ、「月に1回程度」が29.9%と最も多く、次いで「月に1回未満」が28.7%、「月に2~3回程度」が24.2%となった。月に1回以上引き出す人は71.3%いることがわかった。
銀行口座間でお金を移動させている人は76.3%、移動方法は「ATMで現金を引き出してから、別口座に入金する」が60.8%で最多
銀行口座を持っている8,884人を対象に、銀行口座間でのお金の移動について聞いたところ、「移動する」が76.3%、「移動しない」が23.7%となった。
銀行口座間でお金の移動をする6,777人を対象に、お金を移動する方法を聞いたところ(複数回答可)、「ATMで現金を引き出してから、別口座に入金する」が60.8%と最も多く、次いで「アプリやネットバンキングでの振込」が49.5%、「個人間送金サービスを経由(ことら送金など)」が12.6%となった。
ことら送金の認知度は28.7%、利用経験は10.2%
18歳~69歳の男女10,000人を対象に、ことら送金について聞いたところ、「利用したことがある」が10.2%、「だいたいどんなものか分かるが、利用したことはない」が7.4%、「『ことら送金』という言葉は聞いたことがあるが、サービス内容はよく知らない」が11.1%となり、認知度は28.7%だった。
2023年の調査と比較すると、認知度は3.6ポイント、利用経験は2.5ポイント増加する結果となった。
ことら送金未利用者8,981人を対象に、ことら送金について説明したうえで、今後の利用意向について聞いたところ、「利用したいと思う」が7.9%、「やや利用したいと思う」が26.5%と合わせて34.4%が利用意向を示した。2023年の調査と比較すると、利用意向は7.4ポイント増加する結果となった。
ことら送金の利用シーン、「自分の他行口座への送金」は95.7%
予備調査から抽出したことら送金利用経験者300人を対象に、ことら送金の利用シーンを聞いたところ、「自分名義の他行口座への送金」が95.7%、「家族の口座への送金」が70.3%、「知人・友人の口座への送金」が65.3%となった。
ことら送金の利用シーンごとに利用用途を聞いたところ(複数回答可)、自分名義の他行口座への送金(n=287)は「生活費の送金」が53.7%、家族の口座への送金(n=211)は「家族全体のイベント費用」が46.0%、知人・友人の口座への送金(n=196)は「食事代や飲み会代の割り勘精算」が55.1%とそれぞれ最多となった。
ことら送金の利用満足度は86.0%、満足点は「送金手数料が安い・無料」「24時間365日リアルタイムで送金可能」「送金手続きが簡単で便利」
ことら送金利用経験者300人を対象に、ことら送金の満足度を聞いたところ、「満足」が48.7%、「やや満足」が37.3%と合わせて86.0%が満足していることがわかった。
ことら送金に対して不満を持っていない295人を対象に、満足している点を聞いたところ(複数回答可)、「送金手数料が安い・無料」が65.1%と最も多く、次いで「24時間365日リアルタイムで送金可能」が53.9%、「送金手続きが簡単で便利」が49.8%となった。
ことら送金の未利用者が今後期待することの上位は「セキュリティや不正利用対策の強化」「接続できるネット銀行の拡大」「接続できる地方銀行の拡大」
ことら送金未利用者8,981人を対象に、ことら送金の今後に期待しているか聞いたところ、47.0%が「期待している」と回答した。
ことら送金の今後に期待している4,218人を対象に、ことら送金に今後期待することを聞いたところ(複数回答可)、「セキュリティや不正利用対策の強化」が58.0%と最も多く、次いで「接続できるネット銀行の拡大」が40.1%、「接続できる地方銀行の拡大」が35.5%となった。
<調査概要>
「2025年ことら送金に関する利用実態調査」
調査期間:2025年10月17日~10月21日
有効回答:<予備調査>10,000人 ※人口構成比に合わせてウエイトバックを実施<本調査>300人
調査方法:インターネット調査
調査対象:<予備調査>18歳~69歳の男女<本調査>ことら送金利用経験者
設問数 :<予備調査>10問<本調査>6問
出典元:MMD研究所
構成/こじへい







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