分割して分割後が「お得」になる株主優待3選!
■オーハシテクニカ(7628)(株価2,272円、最低投資額11万3,600円※50株購入時)
オーハシテクニカ(7628)では、2025年12月31日基準日で1:2の株式分割を予定していて、しかも分割後100株(分割前50株)でも株主優待を受けられ、実質拡充となる。
「優待の対象条件は変更しない」と書いてあるため、株価変動がなければ1/2の金額で株主優待を受けられるようになる。これまで分割前は100株保有で3月と9月の年2度、おこめ券1枚がもらえ、長期保有では1枚追加だった。分割後も100株保有で同じ株主優待がもらえる。つまり、分割前50株保有しておき、12月の分割を待てば、2026年3月権利時には株主優待を受けられることになる。
100株だけでなく、分割後300株(分割前150株)、分割後500株(分割前250株)……ともらえるおこめ券は増え、長期保有でおこめ券の追加もある。オーハシテクニカでは累進配当の配当方針をかかげているため、株主優待だけでなく配当金の上昇も期待したいところだ。
■ユアサ・フナショク(8006)(株価1,696円、最低投資額33万9,200円※分割後200株購入時)
スーパーマーケットの食品卸を中心に手がけるユアサ・フナショクは、2025年10月1日効力発生日で1:4に分割したのだが、分割後200株(分割前50株)でも株主優待がもらえるようになった。
ユアサ・フナショクの株主優待は毎年3月の年1回。分割前400株ではおこめやプライベートブランド商品2,000円相当がもらえていた。今回の変更で、2026年3月は分割後200株でおこめやプライベートブランド商品2,000円相当がもらえる。200株は分割前50株なので、純粋に拡充といえよう。しかも、従来400株を保有していた人は、分割後1,600株になっているわけで、変更後、分割後の400株を買い増せば、3,500円相当の商品がもらえる。
少しややこしいかもしれないが、最小単元でよいなら、
・分割前400株を保有していたら分割後1,600株
・分割後200株保有していれば、2025年3月同様の株主優待がもらえる
・1,400株は売ってもよい
こういった考え方もできる。
株価変動がなければ、1/8の額で同じ内容の株主優待がもらえるというバグのようなことが起こりえる。
■(今後の注目)サイプレス・ホールディングス(428A)(株価686円、最低投資額6万8,600円)
企業名だけを聞くと、知らない人も多いかもしれないが、サイプレス・ホールディングスは「築地食堂 源ちゃん」を全国展開する企業で、10月15日に株主優待新設を発表。刺身定食や煮魚、アジフライなどが食べられる店で、看板メニューは写真の「海鮮大名丼」だそうだ。
権利月は2月と8月の年2回。初回の権利は2026年2月からで、100株あたり1,000円相当の株主優待ということだけ決定している。詳細はまだ発表されていないが、10万円未満で買える株でもあり、店舗に訪れたことがある人は注目してみよう。
2026年8月期からは配当金も1株あたり10円支払われる予定で、今後に期待したいところだ。
文/谷口 久美子







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