株主優待を新設・拡充する企業は多く、次から次へ発表が続いている。
例えば、リカバリーウェアの「BAKUNE」割引になる優待マイルがもらえる銘柄、「じゃがポックル」で有名なあのメーカーでも優待新設。また、ホテル宿泊利用券がもらえるグループ企業では、これまで4万円分の株主優待が10万円分受け取れるようになり、2.5倍額に拡充。
そして、自社商品が買える2,000円分のポイントからデジタルギフト1万円へ変更した5倍額の優待に拡充したヘアケアブランドで有名なメーカーまである。
株主優待の新設・拡充ニュースが続々と!
株主優待を新設・拡充した企業の株を保有することで生活費を大幅に削減できるため、FIREとも相性がよい。書籍などでは株主優待の情報が古いこともあるので、最新情報を取り入れてアップデートしておきたい。
本記事では、気になる合計10銘柄の株主優待ニュースを紹介しよう。
■TENTIAL(325A)(株価4,200円、最低投資額42万円)
まず、「BAKUNE」で有名なTENTIAL(325A)が10月15日に優待を新設発表。保有期間や保有株式数に応じてマイルがもらえ、1マイル1円相当のクーポンに交換できる。例えば、100株保有しているなら、2月に2,000マイル、8月に2,000マイル、年間で4,000マイルもらえる。権利月は2月と8月だ。
このマイル、気をつけなくてはいけないのは、株主優待の初回は2026年2月だが、条件があり、100株以上を継続して6ヶ月以上保有が必要なことで、2026年2月権利のためには2025年8月から保有が条件。今から買うなら、2026年2月と8月に同一株主番号で欲しいマイル分の株数をそれぞれ保有していれば2026年8月権利から株主優待をもらえる。
看板商品のBAKUNEはスウェットの長袖シャツでも1万円以上なので100株や200株では半期分だと値引きにしかならなさそうだが、BAKUNEを愛用していて定期的に買いかえたい人は欲しくなりそうだ。
■I-ne(4933)(株価1,510円、最低投資額15万1,000円)
株主優待の拡充で、内容が倍以上になった企業もある。I-ne(アイエヌイー)はヘアケアアイテム「YOLU」や「ボタニスト」を販売する企業で、これまでの株主優待は100株であれば自社サイト「&Habit」で使用可能なポイント2,000円相当だったが、株主優待内容拡充でデジタルギフト1万円分がもらえるようになり、額がなんと5倍にもなった。しかも同じタイミングで増配も発表している。
デジタルギフトは、自社商品を買える&Habitポイント、楽天ポイントギフト、Amazonギフトカード、QUOカードPay、PayPayマネーライト、dポイント、au PAYギフトカードなどを予定していて、従来は自社製品としか交換できなかったのが、街でのお買物でも使えるポイントも選べるようになる。権利は12月。売上高は右肩上がりだが、2025年12月期の営業利益率や経常利益率は昨年に比べて鈍化している点には注意を払っておきたい。
■山善(8051)(株価1,460円、最低投資額14万6,000円)
工具、家具などで知られる専門商社大手の山善が株主優待の新設を11月12日に発表。権利月は3月。ECサイトの「山善ビズコム」で使えるクーポンがもらえ、100株では3,000円分、300株では5,000円分もらえる。
「山善ビズコム」で何が買えるのかというと、加湿器やポリプロピレンチェスト、防災用品から電動工具、芝刈り機まで。掃除用品やキッチン用品もあるため、買いかえを迷っていた商品を探してみよう。
アウトドア用のエアベッドやダッチオーブンもあるので、好みに刺されば、かなりアツい株主優待となるだろう。配当利回りも3.5%以上ある。
■フィットイージー(212A)(株価2,660円、最低投資額26万6,000円)
フィットネスクラブを無料体験したい時に使える株主優待もある。それがフィットイージーの株主優待だ。10月24日に株主優待制度の詳細決定が発表され、毎年10月が権利月。今から買うとなると来年の10月権利まで待つことになるが、株主優待内容を金額換算するとお得度がすごい。100株保有するとQUOカード1,000円、会費1年割引(1ヶ月あたり500円)、ビジター券2枚がもらえるからだ。
実際にいくら分がもらえるかというと、会費1年割引は合計すると6,000円分。そして、フィットイージーでは、ビジター利用料金は税込3,300円なので2枚で6,600円分。QUOカードも含めた株主優待の金額は合計1万3,600円で、優待+配当利回りは6%超えとなる。会員割引は入会キャンペーンや紹介キャンペーンなどの併用もできるため、上手に使えばフィットネスを割安で楽しめそうだ。
■カルビー(2229)(株価2,938円、最低投資額29万3,800円)
晩酌のお供にポテトチップスなどスナック菓子をつい食べてしまう人におすすめなのがカルビー。カルビーは株主優待制度導入を11月5日に発表。権利月は3月。100株保有すると1,500円相当の自社商品、500株保有すると5,000円の商品がもらえる。
初回、2026年3月では継続保有期間に関わらず株主優待を受け取れるが、2027年3月からは6ヶ月以上の継続保有が必要。もし、2026年3月末の後、売ってしまうこともできるが、買い戻して2026年9月末の権利、2027年3月の権利には同一株主番号で必要株数を保有する必要がある。
これまで、カルビーではいわゆる「隠れ優待」として自社商品をもらえていたものの、正式に株主優待を実施すると発表したのははじめて。以前は、購入地域が限られる「じゃがポックル」が株主優待品に入っていたため、正式発表された株主優待でも特別感のある商品が入っているか注目したい。
■サンワテクノス(8137)(株価2,824円、最低投資額28万2,400円)
サンワテクノスでは、10月31日に株主優待内容の新設、拡充を発表した。
100株だと
変更前はQUOカード1,000円分、2年以上で1,000円分を追加
変更後はデジタルギフト2,000円分
つまり、2年以上保有しなくてもデジタルギフトがもらえ、初年度から2,000円を受け取れる。
200株だと
変更前はQUOカード3,000円分、2年以上で2,000円分追加
変更後はデジタルギフト5,000円分
また、これまでなかった400株では1万円分のデジタルギフト、800株では2万円分のデジタルギフトが受け取れる。しかも現在、年間配当は4%超えでもある高配当。配当性向が74.5%と高いことが気になるが、高配当銘柄で、しかも株主優待拡充ということもあり、注目が集まりそうだ。
■リソルホールディングス(5261)(株価6,000円、最低投資額60万円)
ホテル運営をするリソルホールディングスは、11月6日に株主優待制度の拡充を発表。これにより、300株、500株を保有する人が受け取る株主優待は倍以上になる。
300株保有だと……
変更前 RESOLファミリー商品券15枚(3万円分/年間)
変更後RESOLファミリー商品券30枚(6万円分/年間)
500株保有だと……
変更前 RESOLファミリー商品券20枚(4万円分/年間)
変更後RESOLファミリー商品券50枚(10万円分/年間)
100株だと変更はないが、300株保有していた人は2倍に、500株保有していた人は2.5倍になる。しかも、1日1精算あたりの額も50枚10万円分までに変更となり、ラグジュアリーホテルでの宿泊や連泊もしやすくなる。







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