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トランプ大統領来日から学ぶ「要人来日」で交通規制が実施される高速道路の路線

2025.11.19

10月27日、アメリカのドナルド・トランプ大統領が来日した。

この来日は、@DIMEで筆を執る筆者にとっても大いに見るべきところがある。もちろん、@DIMEは政治メディアではないため、「日米関係の展望」などを語るわけにはいかない。ここで論じるべきは、トランプ大統領という実際に暗殺されかけたことのある人物が来日した時に、首都圏のどこの高速道路が通行止めもしくは交通規制がかかってしまうかという点だ。

詳しく後述するが、世界はとあるきっかけから「一国の首脳のスケジュール」を事前に公開しなくなった。「トランプ大統領が来日する」ということは報道されるが、「何日の何時にどこの空港にエアフォース・ワンが着陸する」などという報道は見かけない。無論、そのようなことを報道したらトランプ大統領が狙われてしまうだろう。

そうした理由から、来日した首脳が通過する予定の道路では極めて変則的な交通規制・通行止め措置が実施される。この記事は、トランプ大統領の来日に伴う交通規制を振り返ることで、今後の「首脳来日による高速道路の通行止め」に備えようという趣旨の内容である。

「具体的な規制時間」は誰も知らない

日本を訪れた海外の要人は、多くの場合羽田空港を着陸地に選ぶ。

羽田空港は都心との距離が近く、永田町や皇居へも短時間で移動できるためだが、そうなると当然ながら首都高に多大な影響が出る。一国の首相や大統領、王族であれば首都高の通行止めはやむを得ないところだろう。

先日のトランプ大統領来日の際も、首都高を中心にした交通規制が実施された。

具体的にどこの路線に規制が施されたのかについては、JAHIC日本高速情報センターが詳しく伝えている。それを大幅に略した形で引用すると、

・都心環状線
・1号上野線
・2号目黒線
・3号渋谷線
・10号晴海線
・11号台場線
・湾岸線
(参考はJAHIC日本高速情報センター

以上の路線の一部区間で、10月27日から29日まで交通規制が行われた。

また、この規制に関する情報が発表された当時は「具体的な時刻」がなかった。これについても、JAHIC日本高速情報センターがこう説明している。

要人関係者が高速道路を利用する際、その周辺区間では一時的な交通規制が実施されます。

なので、該当の高速道路全域が終日規制されるわけではありません。

要人の通行時間やルートは安全上の理由から公表されないため、具体的な規制時間を事前に知ることはできません。
(同上。太字は筆者)

全くその通りで、今やどの国でも「首脳のスケジュール」は事前公表しないのが普通になった。それは2015年11月13日のフランス・パリ同時多発テロ事件に端を発する。

パリ同時多発テロの「以前」と「以後」

銃と爆弾が使用され、130名もの死者が発生した2015年11月のパリ同時多発テロ事件。まさに事件現場となった国立スタジアム『スタッド・ド・フランス』では、フランスのフランソワ・オランド大統領とドイツのフランク・シュタインマイヤー外務大臣(いずれも当時)がサッカー観戦をしていた。もちろん、これは公務である。

オランド大統領はハーフタイムの最中にスタジアムから避難し、非常事態を宣言するに至った。そしてこの事件をきっかけに、各国首脳は自らの公務の時間単位でのスケジュールを公表しなくなり、メディアもそれを了承した。

2015年3月、筆者はインドネシアのジョコ・ウィドド大統領(当時)の来日を文字通り追い駆けていた。その際、現地の報道メディアの記事を確認すると「ジョコ大統領はこの日この時間に東海道新幹線に乗って愛知県に向かう予定」と書いてあるではないか。そして、実際にそうなったのだ。

そうした予定から逆算すれば、ジョコ大統領が我が地元JR静岡駅をいつ通過するのかも分かる上、筆者はみどりの窓口に行ってジョコ大統領が乗るはずの車両の空席情報をスタッフに質問した。何一つ疑われることなく、スタッフは「あまり空きのない車両はここ」と教えてくれた。

繰り返すが、これは2015年3月のことである。2025年の今では、日本を訪れる海外要人の詳細スケジュールなど報道関係者ですら知る由はない。故に、それに伴う交通規制も「いつ実施されるか分からない」変則的なものになりがちなのだ。

大統領来日に伴う「情報戦」

話をアメリカ大統領に絞れば、この人物が着陸地として選ぶ場所は羽田空港だけではない。

東京都福生市の横田基地に降り立つこともあるのだ。

この場合は都心と羽田空港を接続する首都高湾岸線のみならず、中央自動車道の一部にも交通規制が実施される。2022年5月のジョー・バイデン大統領(当時)の来日がまさにそうだった。「首都高湾岸線と中央道の両方に規制をかける」というのは、もちろん大統領がどこに降り立つかを知られないためだ。これは文字通り「情報戦」である。中には事前に「大統領はいつ頃到着する」という告知がメディア向けにされていたにもかかわらず、それをまったく裏切るような時刻に到着するケースも。

また、通行止めにはならずともテロ対策の特別検問が実施されることもある。そうなると、当然ながら検問渋滞が発生する。首都高と中央道は、常にその出来事と隣り合わせの道路と言っても過言ではないだろう。

以上の理由から、先日のトランプ大統領来日の影響でどの路線に規制がかけられたのかを今一度振り返る必要があるのだ。

【参考】
JAHIC日本高速情報センター

文/澤田真一

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