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言葉を手放して自然とつながる「サイレンスリトリート」、情報過多の今こそ必要な〝沈黙〟という癒し

2025.11.16

メールやLINE、SNS、次々に飛び込んでくるニュース。

今の私たちの生活は、デジタルと切っても切り離せないものになっています。

気づけば、頭の中は常にフル回転。

あれもこれも考えながら、次の予定やLINEの通知に追われている。

デジタル時代の“静けさ”の意味

そんな“忙しい思考”の状態は、まるで猿が木から木へと飛び回るように雑念があちこちに跳ねる私の脳はそんなモンキーマインド(monkey mind)の状態でした。頭の中はいつもざわつき、心には不安がつきまとう。次第に睡眠の質にも影響が出て、一時期平均睡眠時間は3.5時間でした。

何かを始めてもすぐに別のことに気を取られ、途中で中断。思い出したようにまた再開するけれど、気づけば別のことをしている。皆さんもそんな経験ありませんか?

そんな時に出会ったのが「サイレンスリトリート」でした。デバイスを全てオフにするなんて正直、初日は不安しかありませんでした。でも、デバイスから離れることができるなら、、、、自分を内観できる時間を取ろう。

(去年参加したニセコでのリトリートでの気づきの体験レポートはこちら→ ニセコリトリート

心と体を美しくリセットする「サイレンスリトリート」とは何か

ヨガと瞑想を始めてから早30年。かつてはヨガや瞑想をしているというと、怪しい宗教に入っていると思われがちでしたが、今では日常のセルフケアとしてインド発祥の心身の…

いのちの森・水輪で感じた“サイレンスの癒し

今年は長野の飯綱高原に広がる、いのちの森 水輪でのサイレンスリトリートが6月に4泊5日で行われました。

約4万3千坪もの豊かな森に囲まれ、人が本来持つ生命力を取り戻すためのホリスティック・ウェルネスの施設です。総天然木で造られた館内は、ヒノキやスギの香りに満ちてフィトンチッドが呼吸を深くし、まるで森の中にいるような安らぎを感じるお部屋。

そして毎回楽しみだった食事は隣接する水輪ナチュラルファームで朝採りされたフレッシュな無農薬の野菜やハーブが使われ、調味料にも手づくりの味噌や梅干し、天然水で炊かれた酵素玄米など、身体にやさしいものばかり。素材そのもののエネルギーを損なわず、丁寧に引き出すように調理されています。

どの一皿からも素材そのものの生命力が感じられ、食べるたびに体の内側からこの土地のエネルギーや作っている人のエネルギーを実感しました。

心をこめて作られた自然食のやさしい味わいに、毎回感動。

「美味しい!」と声に出して伝えることができないのが残念でした。

言葉を交わさずにいただく食事は、五感が研ぎ澄まされ、ひと口ごとに“生かされている”ことへの感謝が生まれ、言葉を交わさない静寂の中で、心と体がゆるやかに調和していく感覚。

まさに、サイレンスがもたらす「内なる静けさ」の豊さと喜びを感じる時間でした。

静けさの中にある力——戸隠神社でのサイレンスウォーク

リトリート2日目には長野の森の奥深く、約二千年の歴史を刻む戸隠神社を訪れました。約500メートル続く樹齢400年のクマスギの並木道を、ハートの内側に意識を保ちながら静かに歩くサイレンスウォーク。御神木が立ち並ぶ圧倒的な存在感。風の音、鳥の声、木々が放つ香り、山から流れる清涼な水。日常の喧騒の中では気づかない自然の声。

気づくと頭の中のおしゃべり思考がすっと遠のいていました。

戸隠の巨樹たちは、長い年月を超えて風雪に耐えながら、今も凛と立ち続けている。その姿には、変わらないものの中にある確かな強さを感じる。木々の安定感に心を重ねるうちに、自分の中にも静かな軸が生まれていくのを感じました。

歩くこと、呼吸すること、ただそこに在ること。それだけで十分に満たされていく——そんな体験でした。

サイレンスの中に身を置くと、自然の声が聞こえてくる。そして、その声はいつも“いまここ”に生きていることを優しく教えてくれます。

5000年の歴史ヴェーダ哲学の叡智を学ぶ

そしてサイレンスリトリートでは、小学館からも著書を多数出されている世界的瞑想家であるニーマル先生による5000年のヴェーダ哲学の叡智を現代の生き方として学ぶ座学と瞑想の時間があります。

回を重ねるごとに学びも気づきも、そして体験そのものも、より深く、静かに広がっていくのを感じます。

それは本をから学べるものではなく、体験を通して理解する時間。

一人ひとりに変容が起こり、受け取るものもそれぞれに違います。

前回のコラムでは、リトリートから学んだ「サイレンスを日常に取り入れる方法」をお伝えしました。

今回は、座学の中で特に印象に残ったヨガ哲学の教え──「サントーシャ(Santosha)」を日常で実践する方法をご紹介します。

サントーシャとはサンスクリット語で「満足・充足」を意味し、

ヨガスートラでは“足るを知る心” 今ある現実に満足し、過剰な欲望に捉われない心の状態を指します。足りないものを追い求めるのではなく、すでに満たされていることに目を向けるという事です。

ありのままの自分を見つめ、今この瞬間に満足することで、

状況に左右されない“内なる幸せ”が永遠に続くと説かれています。

外の環境や結果がどうであっても、

「今ここにあること」を受け入れ、感謝できること。

それがサントーシャの実践です。

小さな幸せに気づく練習

あなたは今の自分に満足していますか?

今日も目覚められたこと。

美味しいごはんを食べられること。

誰かと笑い合えたこと。

そんな当たり前のように思える瞬間の中に、たくさんの幸せが溢れています。

スマホやニュースなど、外の情報に常に意識が向いていると、

内側の静けさや感性が鈍くなり、青い空や花の美しさにも心が動きにくくなってしまいます。

それくらい外の情報は刺激的でネガティブな不安や恐怖に思考が行きがちです。

もし満足じゃないと感じているなら、

「自分の思考の中にどんな期待や欲があるのか」を静かに見つめてみてください。

サントーシャを日常で実践する3つの方法

(1) 感謝のジャーナリング

一日の終わりに、感謝したことを3つ書き出す。
または、誰か3人に感謝の言葉を伝える。

(2) 自分に問いかける

食事をする時、買い物など行動を起こすとき、
「これは本当に必要(Need)?」
「それとも欲望(Want)?」と自分に尋ねてみる。

(3) シンプルなライフスタイル

不要なものを手放し、空間を整える。
部屋も心も“余白”を持つことで、内側に静けさが生まれます。

ニーマル先生の言葉より
外側の幸せは永久に続くものではなく、内側の幸せは今この時間に気づきがあることです。 マインドの好き、嫌いから自由になって、心の状態が条件付きではない永遠に無くならない幸せ、至福の状態です。 サントーシャを実践することで徐々にサントーシャの花が咲いていきます。 その香りでずっとサントーシャを体験することができます。無くならない永遠な幸せ。何があってもどんな状態でも内側の幸せな状態をずっと持ち続けています。

この意識を持ち続けていくためには日々の実践が必要です。

ニーマル先生の言葉が心に深く染み込んでいきます。

静寂になるからこそ見えてくるものがあります。

毎日は奇跡の瞬間の積み重ね。当たり前のように流れていきます。情報や刺激にあふれる現代でこそ、自分の内側の静けさを取り戻す時間は、心身をリセットする大切なウェルネス習慣だと感じます。サイレンスの中で改めて気づく“自分”という存在。それは、本当の自分に再びつながるための旅なのです。

あなたもサントーシャの花を咲かせませんか?

来年、2026年のサイレンスリトリートは5月27日(水)〜6月2日(火)の五日間、長野県いのちの森水輪にて開催予定です。

https://www.instagram.com/suwaru_retreat_tour/

リトリートツアーを主催するsuwaru株式会社のスタッフ西村直子さん(右)と渡辺佳央里さん(左)

構成・文・写真/MICHIRU

MICHIRU(みちる)
メイクアップアーティスト・ビューティーディレクター/渡仏、渡米を経て、国内外のファッション誌や広告、ファッションショーやメイクアイテムのディレクション、女優やアーティストのメイクなどを数多く手がける。また体の内側からきれいになれるインナービューティーを提唱するなど幅広く活躍中。本連載ではナビゲーターを務める。

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