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アーバンスポーツの新定番!ホンダ「VEZEL e:HEV RS」を試乗してわかった安定感と安心感

2025.11.12

ホンダのWR-VとZR-Vの中間に位置する人気のコンパクトクロスオーバーモデルのヴェゼルにスポーティグレードのRSが加わった。

その概要についてはこの@DIMEの” 選択肢が広がったホンダ「ヴェゼル」の最新グレード「RS」をチェック”ですでに報告させていただいているが、ここでは「アーバンスポーツヴェゼル」を掲げる2代目ヴェゼルのRSとして初めて加わったe:HEV 4WDモデルの公道試乗記をお届けする。

ダイナミクスとデザインを強化

2021年4月に藤井風の「きらり」のCMソングとともにデビューした2代目ヴェゼルは一躍、ホンダのヒット作となり、2024年4月にマイナーチェンジ。そして2025年10月に、繰り返しになるが、ヴェゼルRS初の4WDをFFモデルとともに登場させたのである。現在のヴェゼルのラインナップはガソリン車のG、主力となるハイブリッドのe:HEV X、e:HEV X HuNTパッケージ、e:HEV Z PLaYパッケージ、e:HEV Zと揃い、それにヴェゼルをスポーティに仕立てたe:HEV RSが加わったことになる。

選択肢が広がったホンダ「ヴェゼル」の最新グレード「RS」をチェック

2011年に藤井風の「きらり」の楽曲、TVCMソングとともに鮮烈なデビューを飾った2代目ホンダ・ヴェゼル。何しろ発売から約1か月の受注台数は月間販売計画の6倍以…

RSはただのバッジエンジニアリングではない。ダイナミクスとデザインを強化したグレードであり、レッドのRSエンブレムが前後に配されたエクステリアでは前後のデザイン変更(主にフロントグリル)によって全長は45mm伸びた4385mm(他グレードは4340mm)となっている。そして大きな特徴として、全高を他グレードの1580~1590mmから一気に立体駐車場に対応する1545mmに下げたことが挙げられる。これはRSならではのローダウンサスペンション&専用ダンパーの採用と、ルーフから飛び出たシャークフィンアンテナをやめ、ガラスプリントアンテナとした相乗効果である。結果、ローダウンサスペンションによってこれまで個人的に気になっていたタイヤとホイールアーチの隙間の大きさが縮まったわけで、18インチタイヤの装着もあって、下半身の違和感が多少は改善されたように思う。また、パワーステアリングも専用のチューニングが施されているという。

インテリアもRSならではの仕立てとなり、ブラック基調に渋いレッドのアクセントカラーが随所に配される。具体的にはインパネ、ドア内張などにはスポーティグレードの熱さを象徴するレッドのストライプが。シート、シフターなどにはレッドのステッチが施される。

パワーユニットは他のe:HEVグレードと同じ、1・5L直4DOHC、106ps、13.0kg-m、モーター131ps、25.8kg-m+CVTの組み合わせ。なお、車重はe:HEV Zに対してFF同士では1380kgと変わらないものの、4WDは10kg増しの1460kg。つまりe:HEV RSのFFと4WDの重量差は80kgだ。e:HEV RSのWLTCモード燃費はZグレードに対してわずかに劣るものの、誤差の範囲と言っていい。

随所にみられるRSらしさ

さて、e:HEV Zと同じ225/50R18サイズのタイヤを履くe:HEV RSの4WDモデルに自然な乗降姿勢で乗り込み、走り出せば、なるほど、ドライバーの着座位置がSUVとしては低く感じられ、重心高もまた低まっている印象が持てる。重めのアクセルペダルを踏み込み、加速すると、4WDゆえの車重もあってその様は軽快さとは別物の重厚感を伴って速度を上げていく。個人的にはもう少し軽快感があってもいいような気もするが、これはこれで車格がUPしたように受け取れるかも知れない。

乗り心地は引き締まったタッチが身の上だが、ローダウンサスペンションと専用チューニングされたダンパーが、例えば段差を乗り越えた時のショックをいなし、一発で収束させる上質感を味わせてくれる。一般道、高速道路ともにクルージング中の車内の静かさにも納得だ。EVモードではもちろん、ハイブリットモード、エンジンモードでもその印象は変わらない。合流、追い越しでエンジンを高回転まで回せばエンジンノイズは高まるものの、その回転フィールはスムーズであると同時に、耳障りなエンジンノイズとは無縁だ。

そしてRSらしさをマニアックに感じさせるのが、パワーステアリングを切り始めたときのスムーズさだ。直後にZグレードの4WDに試乗したのだが、Zはちょっとねっとりしたタッチを示すのに対して、こちらは明らかにすっきりスムーズでリニア。ステアリングを切る気持ちよさがある。加えて、ローダウンサスペンションによる低重心化のおかげで首都高のカーブでは姿勢変化、ロールがより抑えられ、路面にピタリと貼り付くような走り、安定感を披露。カーブでアクセルを踏むことを躊躇せずにいられるから痛快だ。ドライブモードをスポーツモードにセットしていれば駆動力が増幅されるから尚更である。

e:HEV RS 
e:HEV Z

ただし、FFに比べて80kg増の車重もあって、ドライブモードのECON(エコモード)、ノーマルモードでの加速力はRSのイメージからすれば穏やか。アクセルレスポンスが高まるスポーツモードにすることでRSらしさを実感できたのも本当だ。もちろん、パドルシフトを備えるから、ノーマルモードでもシフトダウンによって加速力を高める方法はある。この点、e:HEV RSのFFモデルを試してはいないのだが、走りの軽快感、より力強い加速力を味わいたいなら、車重が80kg軽いFFではないだろうか。

よりスタイリッシュでロー&ワイド感ある”アーバンスポーツヴェゼル”なのだから、せっかくRSの4WDをラインナップしてくれたことに歓迎しつつも、クルマのキャラクターとしてFFの選択も検討すべきかも知れない。ディーラーでRSのFFと4WDの比較試乗がかなうなら、ぜひ試していただきたい。なお、e:HEV Zとe:HEV RSの価格差は約48万円だが、e:HEV RSはe:HEV Zでオプションになるホンダコネクトナビ+ETC2.0車載器が標準装備されるため、実質約25万円高と考えていい。

ホンダ・ヴェゼル

文・写真/青山尚暉

プロミュージシャンからいきなり自動車専門誌の編集者を経験した後、モータージャーナリストに。新車試乗記や自動車関連コラム、防災記事などを幅広い媒体で執筆。クルマのパッケージング、洗車”オタク”でもある。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動。愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿厳選紹介、ドッグフレンドリーカー選びについて多方面で情報発信中。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」(リヨン社刊)、「すごい海外旅行術」(講談社刊)、「愛犬と乗るクルマ」(交通タイムス社刊)など。輸入車の純正ペットアクセサリーの開発にも携わっている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~。現在は小学館DIME推薦)。

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