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坂道系アイドルも愛用!アナログ画材の王者「コピック」は何がスゴいのか?

2025.11.13

世界70カ国以上で販売されているアルコールマーカー「コピック」。プロの漫画家やイラストレーターも愛用し、乃木坂46や欅坂46のイラスト好きメンバーも度々紹介するほどの画材アイテムだ。

この「コピック」、何が凄いのかというと一般的なマーカーよりも格段に使いやすく、とにかく塗り心地が良い。さらに、358色の組み合わせを自由自在に楽しめる重ね塗りや、鮮やかな発色が奏でるグラデーションが他とは違う。今まで味わったことのない世界観のイラストが実現できるスグレモノだ。

また、昨年誕生した新作マーカー「コピック アクレア」は、原料に樹脂が含まれているので乾くと耐水性になり、紙だけでなく金属や木、ガラス、プラスチックなどの素材にも使うことができる。

絵を描く楽しさが増幅し、絵を描く可能性が拡がるコピックは、クリエイティビティを刺激する世界的アイテムといえよう。

だが、筆者はコピックを知らなかった。

知ったのは、大好きな乃木坂46の賀喜遥香さんが愛用し、尊敬する櫻坂46の的野美青さんが「コピックでの色塗りが1番楽しい」と語っていたのを見てからだ。以来ずっと気になっていた。

あまりに気になったので、コピックの開発・生産を行う株式会社トゥーマーカープロダクツ マーケティング部の村田さんに直接お話を伺った。

「コピック」誕生の経緯、そして、世界的画材ブランドとして確立した秘密とは?

――改めて、コピックと普通のペンやマーカーとの違いを教えてください

「コピックのメイン商品である「コピックスケッチ」、「コピックチャオ」、「コピッククラシック」はアルコール性インクのため、絵の具や水性インクに比べて、描いた図や絵の乾きが早く、鮮やかな発色が特長です」

「また、全358色という色数があり、ビビッドな色から印刷にも出にくい極めて薄い色があり、50色以上のグレー階調、8色ある蛍光カラーなど豊富な色数が揃っています。これら多くの色数を常に同じ色で提供できるよう、徹底的な色管理のもと製造しています」

実際に使ってみると分かるが、ペン先へのこだわりも凄い。柔らかくしなやかなため、軽いタッチでも絶妙な強弱が可能で描き心地が絶妙。スーパーブラシという高品質な素材と設計が、へたりにくく使いやすいペン先を実現している。

――プロもアマチュアも愛用するコピックはどのような経緯で生まれたのでしょうか?

「戦後、日本国内のデザインの現場でマーカーという道具が根付きはじめ、いづみや(現:株式会社Too)でスケッチ用マーカーの輸入販売を開始しました」

「1970年代ごろにコピー機がデザインの現場でも使用されるようになったのですが、輸入していたマーカーはコピートナー(印刷された線や文字)を溶かしてしまうものだったため、コピーに着彩できるマーカーが欲しいというニーズがあったんです。それに応えるように1987年に自社でアルコールマーカーのコピック(現:コピッククラシック)を開発・発売しました」

「コピートナーを溶かさずに使えるという特徴に加え、キツいインクの匂いを抑え、使いやすいツインタイプにするなど独自に開発。アルコールインクのため、乾くのを待たずに素早く制作できる専用の補充用インクがあるという利便性から、デザイン業界に限らずイラストレーション、漫画などのプロのクリエイターにも支持されるようになったんです」

そんなコピックは、「重ねれば重ねるほど濃くなる」点が、他のマーカーとは一味違うポイントの一つ。これがイラスト初心者にも強い味方になっているのだが、コピックでさらに楽しく上手に描くコツがあれば教えていただきたい。

「コピックの豊富なカラバリは、薄い(淡い)色でも重ねれば重ねるほど色を濃くしていくことが可能です。そのため、初めて手に取る時は薄い色を選ぶと色の調節がしやすく、幅広い色の表現が可能になります」

「こちらを見ていただきたいんですが…」

「この3本の線は、すべて同じG02というマーカーで書いたものです。上から1度塗り、2度塗り、3度塗りになってるので、1本のコピックでもここまで違った表現ができるんです」

「また、絵の具のように混色することもできるので、青系と黄色系の色で緑色を作ってみたり、水色系の色とピンク系の色で紫色を作ってみたりと、色を作ることも楽しんでいただきたいです!」

乃木坂46、櫻坂46が魅せるコピックテクニックの凄さとは?

デジタル化が加速的に進んでいる昨今、かつては「デジタル時代にペンなんか売れなくなる」と言われていたものの、しかし今アナログの希少価値が高まっている感がある。

それを体現しているのが世界各国で愛されている「コピック」なわけだが、著名人にもファンは多い。

YouTubeの配信番組でコピックを使い、メンバーの似顔絵を描いた乃木坂46の賀喜遥香さんは、ブログで「基本的にはチャオを使って、足りない色はスケッチで描く」とコピック愛を語っている。

また、学生の頃からコピックを愛用し、「コピックでの色塗りが1番楽しい」と語るのは欅坂46の的野美青さん。
テレビ番組で見せたコピックへの熱い思いに応えるかのように公式がSNSで反応。コピックスケッチ全色セットをプレゼントするというサプライズもあった。

そんな的野さんが描いたイラストのクオリティにはかなり驚いているそうで、、、

「肌だけでも複数の色数を使用されているようですが、頬の塗り方などとてもなめらかで綺麗だなぁと感嘆しました。コピックのテクニックとして速く塗り重ねることで、よりなめらかでムラのない塗りが可能になりますので、慣れている様子が伝わってきます」

「また、アルコールマーカーは絵の具やクレヨンと違って「白色」という色がないため「白」を表現したいときは「あえて塗らずに残す」、もしくは「(別製品の)オペークホワイト、コピックアクレアなどのホワイトで塗る」ことで表現するのですが、そのハイライト表現などが自然で、さすが長年のコピック愛用者さんと感じました」

プロアマ問わず、これほどまでにコピックが世界で愛されるアイテムになっているのはなぜなのか?

「まずは、コピックを使用して魅力的な作品を作られているクリエイターの皆さまが多くいらっしゃることが大きな支えになっています。ご利用いただいているみなさまには、色の豊富さと安定性、ニブの描き心地などの品質の高さをお褒めいただくことが多いです」

「補充用インクが用意されているなど繰り返し使えることも評価していただいています。また、発売以降はデザイナー、漫画家をはじめユーザーの方々の声を直接ヒアリングしながら色を開発するなど、お客様のニーズに応えられる/欲しいと思っていただけるような増色を行ってきました」

「幅広いニーズにお応えできる製品をご提供できるよう努めていることが評価につながっているかと思っています」

以前、トゥーマーカープロダクツの石井剛太・代表取締役社長は、「一時的な需要増に合わせて工場を増やしてはいけない」、「ブームが去った後に雇用に影響が出ることは大きな問題」と話していた。

コピックのブランド価値は、従業員への敬意と働きやすい環境にも支えられている。

「コピックの生産は、製品の企画・研究・開発から製造、検品、海外輸出、国内流通販売、販売促進など、多くの社員の協力とチームワークで行っています。何より、世界中でコピックを待ってくださっている皆さまの期待に応えられるよう、私どもも誇りをもってご提供できる製品を継続的に生産できる体制が必要です」

「複雑なサプライチェーン全体で、安定した品質の維持や研究開発など、社員自身が安心感を持って働ける環境を作りたいと考えています」

発売から40年近く経ち、デジタル化全盛時代の今、コピックが果たす役割とは?

「当初はプロダクトデザイナーやファッションデザイナーのスケッチ画にご利用いただき、その後も漫画家さんやイラストレーターさんにご愛用いただいていますが、世界中の小さなお子様からプロフェッショナルまで、最高品質の安定した製品をお届けし、みなさまの創作のお手伝いをさせていただいています」

「皆さまがクリエイティブでいられる環境を創造し、企業様へのIT環境提案から画材店舗の運営まで包括的にクリエイティブ環境提案を事業展開している、弊社のミッションでもありビジョンでもあると思っています」

デジタル化の時代を生き抜き、さらに成長するために必要なこととは?

「デジタルで絵を描く楽しさはもちろんありますが、人の手を使ってリアルに絵を描く楽しさや創造力は今後も継続すると考えています」

「コピックのマーカーで描く喜びや楽しさ、ひいてはアナログ画材で描くこと自体の楽しさを伝え、その価値を上げていくことが重要かと感じています」

デジタル全盛時代だからこそアナログに希少価値を見出し、幅広い世代の夢と希望を叶えている「コピック」。今後どんな進化を遂げていくのか?

「2024年に、ブランド初となる不透明水性マーカーのシリーズ「コピック アクレア」を発売しました。コピック=アルコールマーカーに留まらず、創作の幅を広げるアイテムをお届けしたいと考えています」

「また、コピックは2027年に発売から40周年を迎えます。ブランド30周年を迎えた時に開始した作品コンテスト「コピックアワード」がお陰さまで世界中から作品が集まる一大イベントに成長しましたので、またユーザーの皆さまに楽しみながら参加いただけるイベントや商品を企画できればと考えています」

「今後も世界中で愛用してくださっているみなさまに感謝を伝えるとともに、これからも年齢や用途を問わず、親しみをもって多くの方に触れていただき手描きの楽しさ、魅力をお伝えできるブランドへ成長していきたいです」

取材協力
株式会社トゥーマーカープロダクツ
コピック公式X @COPIC_Official

文/太田ポーシャ

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