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AIが感染を分析!痛くないインフルエンザの検査「nodoca」が本当にスゴかった

2025.11.13

肌寒くなってくると、いよいよ冬のインフルエンザ対策をはじめなければ……という気持ちになってくる。そんなインフルエンザだが、例年よりも早いタイミングで猛威を振るいはじめたようだ。

インフルエンザのような感染症を検査する際には鼻の奥の粘膜を拭い、苦しい思いをするというイメージが強い。しかし、最近ではAIを活用し、喉の写真を撮影することで、インフルエンザの診断ができる機器があるという。いったいどのような医療ガジェットなのか。ナビタスクリニック新宿院長の濱木珠恵先生に話を聞いた。

AIが咽頭画像や問診情報から感染を分析!

なぜ「nodoca」で検査すると痛くないの?

AI搭載インフルエンザ検査機器が「nodoca」だ。専用カメラで撮影した咽頭画像と、のどの痛みや熱、筋肉痛の有無など問診情報などをもとに、AIが分析し、感染しているかどうかを判定するという。

「インフルエンザに感染すると、喉の奥の壁に特徴的な病変が見られます。その特徴的な病変をAIが膨大に読み込んでいます。インフルエンザの可能性が高い患者さんの喉を撮影し、クラウドに上げることで、AIがインフルエンザか否か診断してくれるわけです」

従来の抗原検査は、鼻粘膜を拭い、約10分から15分で診断ができるものだ。この「nodoca」を使用するメリットはどういうところにあるのだろうか。

「まず患者さんの〝痛み〟や〝苦痛〟が比較的少ないという点。特に子供にとっては、ただでさえ医療機関は怖いと感じることも多く、鼻の奥を触られるというのはとても苦痛を伴うものです。このデバイスだと、筒の部分を口に挿入し、舌を押さえながら撮影をするだけ。ボタンを押すと、連写をしてくれるため、一瞬でも奥の壁が移れば問題ありません。口を上手く開けられない人でも大丈夫です」

「nodoca」には早期段階で診断できるメリットも!

機器の先端に使い捨てのキャップを装着して使用する。

もうひとつのメリットが、感染後すぐにでも診断ができるというところだ。

「従来の抗原検査だと、熱が出てから12時間ほど経たないと、陽性反応が出にくいという特徴があります。そのため、急いで医療機関に行ったのに、翌日にもう一回来てと言われた……みたいなケースが発生する。しかし、喉の症状に関しては、インフルエンザに感染して2~3 時間後から特徴的な所見が出現するので『nodoca』であれば、早期で診断ができる。そのため急いで診断を確定させたいケースにも対応可能です」

例えば家族が全員インフルエンザに罹っており、最後に自分が発熱。しかし、発熱して時間が経っておらず、偽陰性になる可能性が高い人は、「nodoca」で検査をすることで、速やかに診断が付けられるというわけだ。

「ただ、〝nodoca〟を使用する際は、カルテとは別のクラウドに症状などの入力が必要で、診断結果が出るまでに少し時間もかかります。従来の検査の方が、問診や検査含め、スピーディーにできるというメリットも。そのため、当日急いでいる方は、抗原検査の方がおすすめです」

気になる検査費用は……?

「nodoca」を用いたインフルエンザの検査は保険適用がされているが、従来の抗原検査の方がほんの少しだけ安いという点も押さえておきたい。

「10月のアップデートで新型コロナスクリーニング機能が、インフルエンザ検査時にオプションとしてできる機能として追加されました。これはいわゆる診断支援を目的としたもので、コロナだけを診断することはできません。ただ、このように、ソフトウェアの更新も自動的に行われるため、新しい機器を購入する必要などもないのもメリットのひとつといえますね」

最新の技術を活用した医療ガジェットとなると、鼻での検査に抵抗がなくとも、体験してみたい……となる人もいるだろう。ただ、日本全国のすべての医療機関が導入しているというわけではない。受診前にHPを確認したり、電話で問い合わせしたりすることは忘れずに。

【プロフィール】
濱木 珠恵/はまき たまえ
ナビタスクリニック新宿院長。北海道大学医学部を卒業後、国立国際医療センターにて研修。虎の門病院、国立がんセンター中央病院、都立府中病院、都立墨東病院などを経て、2016年より現職。日本内科学会認定内科医、日本血液学会認定血液専門医。専門は内科、血液内科。生活動線上にある駅ナカクリニックで貧血外来や女性内科などで女性の健康もサポート中。

取材・文/田村菜津季

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