2025年はトランプ大統領に世界中が振り回された。高い関税をかける政策で一時日本市場は混乱したかと思えば、日経平均はすぐさま回復。だが依然輸出系企業は不安を抱え……そんな中でどんな商品が注目を集めたかを振り返る。
世界経済が大混乱ながらも資産形成意識は依然高い
トランプ政権2期目と共に幕を開けた2025年の世界経済は、米国の関税政策で市場に緊張が走り、日本では特に輸出業への影響が懸念された。
金融市場やトレンドに詳しいfinojectの三根公博さんは「就任当初の混乱で、株価は一時的に大きく値を下げましたが、日本の自動車メーカーなどは海外生産体制を強化する巧みな戦略で、逆風を乗り越えました」と振り返る。
ほかにも、AIブームが世界経済を動かした一年でもあった。
「自動車や家電などのモノの貿易には関税がかかりますが、AIアプリやデータといったデジタル資産は国境を自由に飛び交います。このデジタル貿易の黒字こそが世界経済全体を下支えした真の主役だといえます」
こうした世界経済の大きな変化の中で、NYダウや日経平均、ひいてはビットコインなどの暗号資産も軒並み最高値を更新した。が、一般市民は、物価高に苦しむ事態であった。国内では個人の金融行動も変化し、若者を中心に『Olive』のような新しい金融サービスが浸透し、日本円と価値が連動する暗号資産「ステーブルコイン」が決済の新たな選択肢として注目を集めるなど、資産形成や節約への意識が一層高まった年でもあった。


為替は円高方向、日本からの米国投資は追い風に?
円高が進む一方、米国発のAIブームを追い風に世界の投資マネーが流入。日経平均は底堅く推移し、ビットコインやイーサリアムも最高値を更新。日本の投資環境は総じて良好な状態が続く。

アカウント数600万を突破!若者世代から支持を得るOliveの躍進
2023年3月リリース
『Olive』


SMBCグループの口座、クレジットカード、ポイント払い、証券、保険など複数の金融サービスをアプリひとつで把握できる利便性が評価されている。そのほか、渋谷で「Olive LOUNGE」を展開するなど金融サービスの枠にとどまらないブランドビジネスを展開中。

20代の若年層をボリュームゾーンと捉えた拡大戦略
口座開設者の約半数が20代以下なのは衝撃的! 洗練されたデザインのスマホアプリ一つで金融の全てが完結する手軽さや還元率の高さが、銀行になじみのない20代以下の心を掴みました。家賃や公共料金支払い用など、若者が人生で最初に選ぶ金融サービスとして定着しはじめたといえます。(デスク・千葉)
寄付額は過去最高の1兆2728億円!ふるさと納税大波乱
総務省は2024年6月に「利用者にポイントを付与するサイトを通じて自治体が寄付を募ることを禁止する」としたルール見直しを発表、25年10月から施行された。今後各サイトがどういった特色を出してポイント付与廃止の穴を埋めるのか、注目が集まっている。

日本円と1:1で交換できる暗号資産。日本円ステーブルコイン
ブロックチェーン技術を利用した、日本円の価値1:1に連動するプリペイド型デジタル通貨。「ようは日本円のように使える電子マネー。24時間365日安価な手数料で送金でき、個人間での少額決済にも活用されるかもしれません」(三根さん)

ふるさと納税に〝黒船〟Amazon襲来!
ポイント廃止の騒動の裏で、ECの巨人が市場を揺るがす。Amazonのふるさと納税参入は、既存のプラットフォーマーにとっては、大きな脅威となっている。「ポイント還元の有無に関わらず、結局、ユーザーは最も使い慣れたサービスに集約されていく傾向にあります。ワンストップで利用が完結する利便性が認められれば、Amazonでふるさと納税する人は急増するでしょう」(三根さん)
2025年上半期人気返礼品ランキング

『山形県尾花沢市』1万円
【Amazon.co.jp限定】はえぬき 無洗米 4kg×1袋 令和6年産 2024年産 山形県産 小容量

『山形県富士吉田市』1万円
【Amazon.co.jp限定】【2026年先行予約】甘くてジューシー 厳選シャインマスカット1.2kg(2026年9月前半お届け)

『愛媛県愛南町』1万円
かつおのたたき(2.5kg)冷凍 小分け 訳あり 刺身 規格外 傷(2025年11月25日〜20日お届け予定)
※9月末時点。現在は取り扱っていない場合があります。
取材・文/久我吉史







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