 
						カレンダーシェアアプリ「TimeTree」の運営・開発を手がける株式会社TimeTreeの社内研究所『TimeTree未来総合研究所』と、位置情報データの収集・分析・活用サービスを提供する株式会社ブログウォッチャーは、TimeTree上に登録された予定データとブログウォッチャーが保有する、人々の移動に関連した人流データをもとに、ハロウィンに関する動向を分析。
近年、渋谷や新宿といった大都市でのハロウィン規制のニュースも話題になる中、ハロウィンの盛り上がりの状況や、ハロウィンが楽しまれている地域についての実態を明らかにした。
2025年の「ハロウィン」関連予定数はコロナ禍以降最多を更新
まずハロウィン当日となる10月31日に、どれだけの人がハロウィンの予定を登録しているかをTimeTreeの予定データから調査した。

2019年から2025年各年の10月31日に登録された「ハロウィン」関連の予定数を集計したところ、2025年の登録予定1万件あたりの「ハロウィン」関連予定数は201.0件となり、コロナ禍で落ち込みを見せた2020年以降最も多くなる結果が得られた。
2025年は昨年や一昨年と比較して、さらにハロウィンが盛り上がることが予想される。

■都道府県別「ハロウィン」予定数では東京・千葉・神奈川を押さえて沖縄が1位に
続いて、2025年10月31日の「ハロウィン」予定の登録数について都道府県別に調査した。
すると、登録予定1万件あたりの「ハロウィン」予定登録数は、4位の東京都(213.7件)、3位の神奈川県(215.7件)、2位の千葉県(226.6件)を押さえ、沖縄県(320.5件)が圧倒的1位になる意外な結果となった。
また、2024年のデータでも、1位沖縄県(374.0件)は2位千葉県(226.4件)に大きく差を付けていた。

沖縄県には、アメリカにルーツを持つ人々も比較的多く暮らしており、県内にはアメリカの文化を感じられる場所も点在している。
こうした背景から、アメリカで大きな盛り上がりを見せるハロウィンが県民にとって身近なものとして受け入れられ、楽しまれやすい土壌があることが、予定数の多さに繋がる要因として推察される。
■規制後も人気は健在か。「ハロウィン目的」で来訪する人の多さが推察できる渋谷
「ハロウィンの聖地」として知られるも、2023年頃から本格的に各種ハロウィン規制の取り組みを始めた渋谷と、ハロウィンに合わせて大規模なコスプレイベントを開催していることで知られる池袋のハロウィン当日の動向について、予定データと人流データを掛け合わせることで分析した。

まず、ブログウォッチャーの人流データからハロウィン当日の来訪者数の推移を2022年比(指数)で分析すると、新型コロナウイルスが5類感染症に移行した2023年には、渋谷が122%、池袋が110%とそれぞれ大幅に増加した。
2024年になると池袋は2022年比117%とさらなる伸びが見られたのに対し、渋谷は3%の微増と、池袋と比較してやや伸びが鈍化していたことが明らかになった。
次に、2024年のハロウィンウィーク(10/25~31)について、渋谷・池袋の来訪者数全体(ブログウォッチャーの「人流データ」のみから集計)と、渋谷・池袋それぞれで「ハロウィン」関連の予定がある来訪者(「人流データ×予定データ」の掛け合わせで集計)に絞った場合とで、動向を比較した。
その結果、人流データのみから見た2都市の来訪者数全体のデータでは、渋谷の来訪者数は池袋の約67%にとどまっていた。しかし、「ハロウィン」関連の予定がある来訪者においては、渋谷の来訪者数は池袋の約84%まで伸びていた。
このことから、渋谷はハロウィン目的で来訪する割合が池袋より高く、近年ハロウィンイベントが盛り上がりを見せる池袋と比較しても、根強い人気を持つことがわかる。

■人流データの分析詳細
・分析エリア

・カウント
ブログウォッチャー社の提携アプリから取得できる、提供許諾済み位置情報のみを対象として、エリア内で検知された端末数を計測
【分析データについて】
・2019年1月1日~2025年10月21日の期間で登録された予定データを対象として分析 (登録ユーザー数は2019年1月時点で1200万超、2025年5月時点で6500万超)。
・分析に使用した予定データは、匿名性を保つために統計的に処理。
・ブログウォッチャーが活用している位置情報データについては、提携のスマートフォンアプリをダウンロードしていて、かつ位置情報取得を許可したユーザーの情報のみを利用。データの取得・活用について、詳しくは https://www.blogwatcher.co.jp/terms/ を参照。
・予定データと人流データの分析にあたっては、広告接触ログを介して統計的に関連付けた匿名データを使用しており、個人を特定できる項目は含まれない。
◎出典:TimeTree未来総合研究所と株式会社ブログウォッチャーのハロウィンに関する共同調査
https://timetreeapp.com/intl/ja/newsroom/2025-10-29/future-research-institute-halloween2025
調査結果について
<TimeTree未来総研所長 深川泰斗 氏>
TimeTree未来総研では、昨年10月にもハロウィンに関する調査を実施しております。前回の調査では、ハロウィンを楽しむのが10代の若年層から子育て層に移り変わりつつある兆しをお知らせしましたが、今回のブログウォッチャー社との共同調査では、「位置情報」に着目し、ハロウィンの予定が多い都道府県として沖縄県が際立っていることや、規制の取り組みで注目される渋谷が未だ根強くハロウィンのスポットとして受け入れられていることが明らかになりました。
人々の楽しみにする時間が多く詰まった「予定データ」と実際に人々が行動した軌跡である「人流データ」の組み合わせることで、前回調査とは違う側面から、新たな発見を生み出すことができたのではないかと思います。今後も当総研では、予定データを様々な有用なデータと掛け合わせ、皆様の毎日のヒントになるような情報をお届けしてまいります。
<ブログウォッチャー 代表取締役社長 新村生 氏>
当社の強みである人流データは、オフラインにおける人々の行動を可視化します。今回の調査では、2024年のハロウィンウィーク中の人流データのみでは、渋谷の来訪者数は池袋の約3分の2でした。しかし、TimeTree社の「予定データ」と掛け合わせ、「ハロウィン」予定がある来訪者に絞ると、渋谷の来訪者数は池袋の8割強まで伸びる結果となりました。ハロウィンスポットとして注目される渋谷には、「ハロウィン目的」で訪れる人が今もなお多いという、人流データだけでは捉えきれない実態が明らかになりました。
人々の行動軌跡である「人流データ」と、楽しみにする時間が詰まった「予定データ」の組み合わせは、行動の背景にある「目的」の深い洞察を可能にします。ブログウォッチャーは、位置情報データを軸としつつ、今回のTimeTree社との共同調査のように有用なデータと積極的に組み合わせ、より多くのシーンでの意思決定を支援してまいります。
関連情報
https://timetreeapp.com/intl/ja
構成/清水眞希
 
						








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