Amazonなどの影響で、いまや日本でもすっかり定着した大規模なセールイベント「ブラックフライデー」。今年の開催日は11月28日(金)で、この機会に欲しいものを安く購入しようと考えている人は多いことだろう。
くふう生活者総合研究所はこのほど、生活者8,386名ならびにチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」導入企業113社を対象に「ブラックフライデー」に関する調査を実施し、その結果を発表した。
「ブラックフライデー」の認知度は95.5%。約半数が「ブラックフライデーセールで買い物したい」と回答
「ブラックフライデー」について、「知っている」(68.3%)「名前は知っている」(27.2%)を合わせた95.5%が認知している結果となった。
昨年(2024年)の調査*では「知っている」が93.7%であったため認知度は1.8%上がっており、ブラックフライデーというセールイベントが日本の生活者に浸透してきていることがわかる。
ブラックフライデーセールでの購入意向を尋ねたところ、約半数(47.8%)が「買い物したい」と回答した。
*「ブラックフライデーに関する調査」(2024年10月実施、トクバイユーザー対象、n=5,907)
買い物したい場所は1位「スーパーマーケット」2位「ECサイト」。約6割が「食料品・飲料品」「日用品・衛生用品」の購入を希望
買い物したい場所は「スーパーマーケット」(54.2%)が最も多く、「ECサイト」(53.3%)が僅差で続いた。「ドラッグストア」(28.0%)、「衣料品店・アパレルショップ」(23.5%)、「ホームセンター」(20.4%)も2割以上の人が選択しており、生活者がさまざまな業態のブラックフライデーセールを期待していることがわかる。
買いたいものは「食料品・飲料品」(63.2%)が最も多く、「日用品・衛生用品」(55.7%)が続いた。ブラックフライデーセールにおいては、家電や家具、パソコンなどの高額商品よりも日常的に必要なものを購入したい生活者が多いことがわかる。
そのため、用途は「日常使い」が約8割と圧倒的に多く、物価高で節約志向が続く中、少しでも安くまとめ買いや買い置きしておきたいという気持ちが表れている。
ブラックフライデーセールの予算は「1万~3万円未満」が35.5%で最多。平均予算は2万2,882円
2025年のブラックフライデーセールの買い物予算は「1万~3万円未満」(35.5%)の金額帯が最も多く、「5,000~1万円未満」(27.3%)が続いた。選択肢での回答から算出した平均予算は2万2,882円となる。前述のように高額商品よりも食料品や日用品の購入希望が多いことから、ある程度のまとめ買いを考えている人が多いと推察される。
セールの中で「ブラックフライデー」は3番目に関心が高い
季節のセール・企業の恒例となっているセールの中で、買い物したり開催時期をチェックしたりする“関心のあるセール”をたずねたところ、「年末セール」(38.1%)が最も多く、僅差で「amazonのセール」(36.6%)、「ブラックフライデー」(35.0%)は3番目に関心が高いことがわかる。
ブラックフライデーの浸透で小売の現場では売上に期待
スーパーマーケットをはじめとする「トクバイ」導入企業に2025年のブラックフライデーに販促施策を実施するかと聞いたところ、半数以上の企業が「実施する」と回答した。販促施策を行う理由としては以下のような声が挙がった。
●ブラックフライデーセールを行う理由・背景(アンケートの声より)
・年々、ブラックフライデーにお客様・メディアなどの関心が高くなっているため。年末前に売上の山を作りそのまま12月に入りたい(業態:食品小売)
・ブラックフライデーはすでに日本になじみがあるため、安さのイメージが打ち出しやすく、セールにつなげやすい(業態:食品小売)
・ブラックフライデーというセールがお客様に浸透しており、購入促進を図ることができるため(業態:家電小売)
・物価高騰への対応、イベント感醸成のため(業態:食品小売)
・販促施策による売上効果が一番高い施策のため(業態:靴小売)
「ブラックフライデー=安く購入できる」という認識が生活者に広がってきており、企業には大きな販売促進の機会と捉えられている。生活者は物価高騰の影響によりセールを節約に役立てたいという気持ちが大きく、生活必需品が安くなるブラックフライデーセールへの関心は高く、まとめ買いできるよい機会と考えているようだ。
<調査概要>
調査テーマ:「ブラックフライデー」について
調査エリア:全国
調査対象者:(1)家計簿サービス「Zaim」ユーザー、チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」ユーザー計6,136名 (2)「トクバイ」導入企業113社
調査期間:(1)2025年10月10日(金)~13日(月) (2)2025年10月3日(金)~15日(水)
調査方法:インターネットによる調査
出典元:くふう生活者総合研究所
構成/こじへい







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