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回答しないとどうなる?今さら聞けない「国勢調査」の目的と回答方法

2025.11.25

国勢調査は5年に1度のペースで実施される統計調査です。近年は2025年(令和7年)に22回目の調査が実施されています。本記事では国勢調査に関する基礎知識をわかりやすく解説します。目的や調査からわかること、注意点なども参考にしてください。

2025年(令和7年)10月、5年に1度の国勢調査が実施されました。

目的は国内の人および世帯の実態を把握する点にあり、今回の調査は開始から22回目に当たります。本記事では、国勢調査の概要をわかりやすく解説します。回答の流れや注意点なども確認していきましょう。

国勢調査とは

国勢調査とは、日本国内に住むすべての人と世帯を対象にした統計調査のことです。第1回の1920年(大正9年)以来、5年に1度の頻度で実施されています。2025年(令和7年)10月には22回目の調査がおこなわれました。

まずは、国勢調査の目的や対象者、調査事項などについて紹介します。

■国勢調査の目的

国勢調査の主目的は、日本国内の情勢を把握することです。調査内容は、国や地方公共団体における行政施策、民間企業の経営戦略などに役立てられます。

1920年に国勢調査が実施されるまで、日本では戸籍に基づく人口統計が主流でした。しかし、その数字はあいまいで人口構造を明らかにするには不十分なものでした。

これらの問題を解決するため、「国勢調査ニ関スル法律」の制定から18年後に実施されたのが第1回の国勢調査です。

第3回の調査では、新たに産業・職業が区分されました。高度経済成長のさなかにあった1970年(昭和45年)には、通勤・通学のための交通手段が調査内容に加えられました。

2010年(平成22年)には、昼間の不在世帯に対応できるよう調査票の提出方法を複数導入するなど、国勢調査の目的と内容は時代と共に変化を遂げています。

■国勢調査の実施期間と対象

2025年の国勢調査は、インターネット回答は9月20日から10月8日まで、紙の調査票は10月1日から10月8日まで、回答期間が設けられました。

対象は、日本に常住しているすべての人と世帯です。日本国籍の人だけでなく、外国人も含まれます。ただし、以下の条件にあてはまる外国人は調査の対象外です。

・外国政府の外交使節団・領事機関の構成員(随員を含む。)及びその家族
・外国軍隊の軍人・軍属及びその家族

引用:統計局ホームページ/令和7年国勢調査の概要

■国勢調査の調査事項

国勢調査では、世帯および世帯員に関する調査がおこなわれます。2025年における具体的な調査事項は以下のとおりです。

【世帯員個人に関する事項】
・氏名
・性別
・生年月日
・国籍
・世帯主との続柄
・配偶の関係

【世帯員の住居に関する事項】
・現在の住居に居住している期間
・5年前の所在地

【世帯員の職業または学業に関する事項】
・就業状態
・所属先の事業所の名称および事業の種類
・仕事の種類
・従業上の地位
・従業先または通学先

【世帯(住居)に関する事項】
・世帯の種類、世帯員の数
・住居の種類、建て方

国勢調査の流れ

2025年の国勢調査は、総務省統計局主体のもとに進められました。具体的には、総務省統計局から都道府県および市町村、国勢調査指導員、国勢調査員への流れで情報を介し、9月下旬には、各地域で調査員による書類配布がスタートしています。

ここでは次回の調査に向け、国勢調査書類の配布や提出の流れについて確認していきましょう。

■調査書類の配布

調査書類は、回答期間前に調査員により配布されます。調査員は、市区町村長の推薦に基づき総務大臣が任命した非常勤の国家公務員です。

訪問先が不在だった場合、調査員は再訪問予定の日時を記したメモを残していきます。メモの日時に都合がつかない場合は、調査員の連絡先または市区町村への問い合わせが必要です。

都合のよい日時を知らせたうえで、調査員からあらためて調査書類を受け取ってください。

■書類の提出

調査書類の提出方法は、郵送または調査員への提出の二通りあります。

郵送の場合は、書類と同時に配布された「郵送提出用封筒」を利用できます。封筒は「料金受取人払い」のため、郵送料は不要です。

調査員に書類を見られるのが不安という場合は、「郵送提出用封筒」に書類を封入し提出できます。世帯員から記入漏れの確認依頼がないかぎり、調査員が書類に目を通すことはありません。

「郵送の手間を省きたい」、「忙しく在宅時間を確保できない」という場合は、以下に続くインターネット回答を検討してください。

国勢調査インターネット回答の流れ

インターネット回答は、2015年(平成27年)の国勢調査から導入されています。2010年の調査では、モデル地域として東京都のみインターネット回答が実施されました。

回答は、パソコンやスマートフォンから可能です。いずれも「国勢調査オンライン」ページにアクセスする必要があります。

2025年におけるインターネット回答の流れは以下のとおりです。

1.配布された「インターネット回答依頼書」のログイン用QRコードをスマートフォンなどで読み取る(または「国勢調査オンライン」ページへ直接アクセスする)

2.「回答をはじめる」をクリック

3.「インターネット回答依頼書」に記載されているログインIDを入力する

4.「インターネット回答依頼書」に記載されているアクセスキーを入力する

5.質問事項に回答する

なお、2025年には、QRコードからのダイレクトログイン機能が採用されています。そのため、QRコードを読み取ってログインした場合は、IDとアクセスキーの手動入力が不要です。

また、回答後に出生や転居などで状況が変わった場合は、回答期限内であれば内容を修正できます。その際は、送信時に自身で設定したパスワードを用意してください

インターネット回答をすませれば、紙の調査票の提出は不要です。他で使用することがないよう、速やかに処分しましょう。

国勢調査インターネット回答のメリット

国勢調査のインターネット回答には、主に以下のメリットがあります。

・時間や場所を選ばず回答できる
・紙の調査票を提出する必要がない

一見、対象者側のメリットのようですが、インターネット回答は調査員や事務負担を担う地方公共団体にとっても有益な方法です。

初めてインターネット回答が導入された2020年の調査では、インターネット回答率は37.9%でした。

今後はインターネット回答率アップに向け、システム改善等、さまざまな取り組みが検討されています。

参考:総務省統計局「令和7年国勢調査 調査の円滑な実施に向けた主な取組」

■時間や場所を選ばず回答できる

インターネット回答は、パソコンやスマートフォン、タブレットを介し24時間いつでも利用できます。紙の調査票のように、調査員の訪問日時を確認したり、日程調整したりする必要がありません。

そもそもインターネット回答は、不在住居の増加や住民のプライバシー意識の高まりなどを受けスタートしました。書類の回答に不慣れな外国人の増加も関係しています。

これらの課題を解決するため、インターネット回答は多言語に対応しています。回答時は英語や中国語、スペイン語、ポルトガル語などの選択が可能です。

また、2025年には各地域にインターネット回答をサポートするブースが設けられました。さらに、サイト内にチャットボット機能が導入されるなど、誰もが手軽にインターネット回答を利用できる体制が整備されつつあります。

■紙の調査票を提出する必要がない

インターネット回答を済ませてしまえば、紙の調査票を提出する必要はありません。これは回答者と調査員、双方にとってメリットといえます。

紙の調査票を提出する場合、調査員に対面対応したり、ポストまで出かけたりする必要があります。インターネット回答であれば、それらはすべて不要です。ペンを手にし、調査票に向かう時間が省けます。

また、調査員側も再訪問の必要がなくなります。さらに、インターネットを介した情報をまとめれば、集計作業の効率化が可能です。

画面上で入力した情報はすべて暗号化されるため、個人情報の保護が強化されるというメリットも期待できます。

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