うんこドリルを火付け役に、ミュージアム、キャラクターグッズ、絵本と幅広く展開している、うんこブーム。その歴史から人気の理由、最新うんこキャラまで、三児の母目線も含めて徹底解説します。
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ここ数年、“うんこ”の立ち位置が変わったと思いませんか?すごく身近な存在に…いえ、まぁ最初から身近ではあるんですけどね!笑。
現在、空前のうんこブームで、テレビやイベント、おもちゃなど、あらゆる場でうんこが大活躍。私の幼少期は、アラレちゃんが棒に刺してるピンクのうんこか、おぼっちゃまくんが出す青光りうんこくらいしか見なかったし、うんこをネタに遊ぼうものなら母に「下品よ、やめなさい」なんて言われたものです。時代は変わるといっても、まさかそんな時代が来ようとは!笑
この記事では、そんな前代未聞のうんこブームについて、うんこ大好きな子どもを育てるアラフォー主婦ライターが解説します。ブームの流れや人気の理由、うんこをモチーフにしたキャラクター紹介など、楽しい情報をお届けします。
うんこブームとは?始まりから現在まで
うんこ、それは流すときは“大”でも、声を大にしては言いにくいワードでした。そんな、「汚い」「下品」とタブー視されがちなテーマを、学び・体験・キャラクターでポップに転換した潮流が「うんこブーム」です。まずは、うんこブームの歴史を紐解いていきましょう。
■うんこブームの火付け役は「うんこドリル」

うんこブームを語る上で、まず触れるべきなのが文響社から2017年に発売された「うんこドリル」シリーズです。発売当時、その衝撃的なネーミングと主張の強いイラスト、すべての例文に「うんこ」という言葉が使われている斬新さで、教育業界、ひいては社会全体に大きなインパクトを与えました。
それまでの学習ドリルは、やはり勉強だし例文は真面目、イラストも無難なのが当たり前。しかし、うんこドリルは何もかもがうんこ!とにかくうんこ!大人でも思わず笑ってしまう程にうんこ推しなんです。そうして苦手意識を笑いでほどき、問題を解くリズムへ連れていく。「勉強=退屈」という概念をひっくり返して「面白い」に変換。「子どもがこんなに夢中でドリルに向かうなら」と大人も好意的に受け入れるほど、絶大な効果を見せました。
■体験型エンターテインメント「うんこミュージアム」のヒット

うんこドリルが市民権を得て、うんこは次なるステージへと進化します。それが、2019年に誕生した「うんこミュージアム」です。コンセプトは、MAXうんこカワイイ。色鮮やかなうんこのオブジェ、うんこ型のボールプールなど、カラフルでポップなうんこは子どもだけじゃなく大人も、特にカワイイもの好きの若い世代の女子をも魅了します。うんこミュージアムは、見て、触れて、撮って楽しめる、体験型のエンターテイメント施設として大盛況を収め、今や東京・名古屋・沖縄の3ヶ所に常設されるほどの人気ブリ。笑
各会場では季節に応じたイベントもあり、「とりあえず行ってみようか」という一度きりのお客さんだけでなく、リピーターも獲得しています。2025年は、桜に夏祭り、ハロウィーンと大賑わい!ハロウィーン限定のうんこモンスターズが、めちゃくちゃかわいいんですよー!キーホルダーはガチャのようなので、コンプできるまで挑戦しちゃいそうです…。
■うんこブームは日本から世界へ!
うんこブームは日本だけに止まらず、世界に羽ばたいています。うんこは国境を超える。音楽など芸術分野だけかと思ってましたけどねー。うんこも国境超えちゃうんですね。もはや、うんこは芸術なのかもしれません。
実際、うんこミュージアムはKawaii文化として中国やオーストラリアに進出し、現地でも大好評。海外メディアにも高く評価されています。うんこドリルは韓国の他、英語圏でも出版されており、その人気はグローバルな広がりを見せています。この勢いが続くと、いずれ「UNKO」が世界共通語になる日が来るかもしれませんね!そうなると気になることがひとつ。日本で長く議論されている「“うんこ”と“うんち”、どっち?」問題は、うんこに軍配が上がることになるんでしょうか…(知らんがな)
どうしてヒットした?“うんこ”が人気を獲得した理由
一見すると教育やエンタメとは遠い場所にあるように思える“うんこ”が、なぜこれほどまでに大ヒットしたのでしょうか?その成功の背景には、うんこ本来のポテンシャルはもちろん、現代社会のニーズに合致した独自の価値提供がありました。子どもから子育て世代、流行に敏感な若者、そしてビジネス視点を持つ人々まで巻き込んだうんこブームの成功要因を、深く掘り下げてみましょう。
■いつの時代も子どもはうんこが大好き!
そう、時代が令和になっても、子どもはうんこが好きなんです。もう、これに尽きます(笑)子どもが、うんこを好きな理由はさまざまです。
・“うんこ”の語感がイイ
・大人に「やめなさい」と言われるのが面白い
・うんこを出したときの爽快感が気持ちいい
などなど。子どもの発達段階など難しい話を絡めることもできますが、今回は省きましょう。うんこは面白い、だから好き。子どもにとって、これは普遍の事実といっていいかもしれません。
中3長男、小6長女、4歳次男がいる我が家でも、“うんこ”というワードは頻繁に飛び交っています。長男は思い通りにいかないことがあると「もう、うんこやん!」とキレてますし、次男はもちろん日常的に連呼。家族でトランプをしたときに手札が悪かった長女が言ったのは「マジめっちゃうんこ。極(ごく)ぐそ!」でした。なんというパワーワード!40年近く生きてきて、初めて聞く言葉でした(笑)そんなふうに、うんこはどこの家庭でも子どもを中心に愛され、場を和ませているのではないでしょうか。(我が家だけ?)
■学び・体験などプラスされる付加価値
うんこドリルは学び、うんこミュージアムは体験など、うんこに独自の付加価値が組み合わされていることが、昨今のうんコンテンツの特徴です。その結果、購入・来場の理由が「笑える」だけでなく「ためになる」「思い出になる」に拡張され、うんこが幅広い層に受け入れられています。
個人的には「おしり探偵」も、うんこブーム加速に貢献していると思っています。うんこよりソフトですが「タブー視されがちなもの」に「謎解き」という楽しさが乗っかり、人気を呼んでいますよね。こういったプラスアルファの価値が、うんこ界隈のものをブームにまで押し上げる重要なポイントといえるでしょう。
■かわいい・映える!SNS向けのコンテンツに
現代のブームを語る上で必須条件ともいえるのが、SNSとの親和性です。うんこブームを象徴するコンテンツの多くは、「カワイイ」「映える」という要素を兼ね備えています。特に、うんこミュージアムに見られるようなカラフルでポップにデザインされたうんこは、従来の汚いイメージとは真逆の「MAXうんこカワイイ」という新しい価値観を生み出しました。
ちなみに、インスタ映えとかけて、撮る対象がうんこの場合は「うんスタ映え」というらしいですよ…笑。
うんこをモチーフにしたアイテム・キャラを一挙ご紹介!
最後に、うんこブームで注目を集めているアイテムやキャラをご紹介します。どれもベースはうんこですが、個性的で愛らしいものばかり。あなたのお気に入りが見つかりますように!
■ブームはここから始まった!うんこドリル
うんこブームの火付け役であり、今なお第一線で活躍中のうんこドリル。単なるドリルの枠を超え、学習ゲームやアプリも登場。企業や行政とのコラボも多く、さまざまな学びに役立っています。メインキャラクターのうんこ先生はアニメ化され、その勢いはまだまだ加速中。ちなみに私の推しは、風船がこすれる音がきらいな「うんこだぬき」です。設定が細かい。笑
■かっこよさが際立つ!ウンコスルデイズ

ウンコスルデイズは、バンダイから販売されている粘土とプラモデルを組み合わせたクラフトキットです。“うんこを作る”新しさと豊富なキャラクターで、うんこ界隈を賑わせています。開発段階で、やはり「“うんこ”と“うんち”、どっち?」議論は繰り広げられたようですよ!ウンコスルデイズの世界線では、かっこいい=うんこ、かわいい=うんち、で決着を迎えました。
■かわいくもなれる!ぷりぷりうんぴ~ず

ぷりぷりうんぴ~ずは、あのサンリオから誕生したキャラクターです。うんこもサンリオの手にかかればこんなにかわいくなれるんだ、と思わせてくれるかわいさです。もりりん、ころろんなど、ネーミングもかわいい。うちの次男も気に入ってYouTubeの動画をくり返し見てました。
■ブーム前から活躍!うんこさん
うんこさんは、2009年に関西テレビで放送されていたテレビアニメキャラクターです。「ツイてる人にしか見えない妖精」という設定で、開運キャラとして関西圏の女子高生を中心に人気を集めました。現在の“キャラ化して楽しむ”潮流の先駆者ともいえるでしょう。
■人気作も多数!うんこ関連えほん
うんこ関連えほんも、うんこブーム以前から「トイレトレーニング」や「体の仕組み」を教えるものとしての地位を確立しています。「うんこ!」や「うんこダスマン」「いちにちうんち」など、ユーモアを交えながら、排泄をポジティブかつ健康的に描いた作品が多数出版されています。
文/SUGI-SUGU







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