実際にオーダーしてみた──“待つ時間”が味になる
「中華そば 和渦 TOKYO」の特製三位一体(2,200円)と、「トーキョーニューミクスチャーヌードル 八咫烏」の【親子丼セット】チンジャオロースABURASOBA(3,000円)を、赤坂某所よりmenuでオーダーしてみた。
注文したのは13時のお昼どき。到着予定時刻はそれぞれ14時すぎと表示され、思わず「え、30分で届くんじゃないの?」と戸惑った。だがそれは、そもそものコンセプトを大きく誤解していた証拠である。
“30分後でも美味しく食べられる”というのが商品のコンセプトで、“30分で届く”わけではなかったのだ。
menuでは、注文後のステータスが「確認」「受付」「商品準備」「配達準備」「配達」「到着」と段階的に表示されるため、待ち時間も不安なく過ごせる。むしろ、このラーメンは“待つことでおいしさが増す”よう設計されているのだ。そう思えば、到着を待つ時間さえも、期待と高揚感に満ちたひとときとなる。
届いたラーメンは、どちらも麺とスープが別々の容器に分けられていた。
食べる直前に自ら“合体”させることで、温度や食感のピークを自分のタイミングで迎えることができる。まるで自宅で仕上げるセミオーダーのような感覚であり、デリバリーでありながら“作る楽しさ”も味わえるのが印象的であった。
正直なところ、もう少し温かい状態で届いてほしい──そんな思いが一瞬よぎり、「レンチンしてしまおうか」と邪念が働いた。
しかし、そもそも熱々の状態を求めるのであれば、オーダーする店舗との距離や混雑時間帯を調整することで、その点は十分に解消できる。
むしろ、このラーメンは“温度が落ち着いても味がぶれない”設計である。七味や塩コショウなど、余計な調味料に頼らず、素材そのものの旨味で勝負している潔さがある。スープの輪郭は明瞭で、麺との一体感も心地よい。味に自信があるからこそ、足し算をしない。そんな静かな誇りが感じられる一杯であった。
さらに特筆すべきは、そのボリュームである。見た目以上に食べ応えがあり、セットメニューであれば満腹感も十分。デリバリーでありながら、満足度の高い食事体験が得られる点は、忙しい日常の中でありがたい存在である。
カップ麺・チルド麺に次ぐ「第三のラーメン文化」へ
ラーメン市場は2023年時点で4,600億円規模、2030年には5,230億円に達すると予測されている。その中で、デリバリーラーメンはまだ発展途上の領域である。
「デリバリーラーメンの利用意向調査2024/menu株式会社」によれば、ラーメンをデリバリーで注文したことがない人は43%、味に満足していない人も21%にのぼるという。
この未開拓の余白こそ、「デリ麺プロジェクト」が挑む価値である。カップ麺の手軽さ、チルド麺の再現性に続き、デリバリーラーメンは“体験”を軸にした新たな文化を築く可能性を秘めている。名店の味を、待ち時間すら楽しみに変えて届ける。そんな体験が、日常の中にラーメンの新しい居場所を生み出す。
menuは今後、都内の人気ラーメン店25店舗を順次展開予定。ラーメンWalkerとの共同企画として、ラーメン文化の発信にも力を入れている。
「ラーメンの常識を、デリバリーで超える。」というプロジェクトの理念は、単なる利便性ではなく、ラーメン文化の深化を目指すものである。カップ麺でもない、チルド麺でもない。30分後に最高の一杯が届くという新しい体験が、やがて“第三のラーメン文化”として定着する日は近いのかもしれない。
文/yagiza
最も稼げるのはどこ?フードデリバリーの配達報酬ランキング、3位Uber Eats、2位Wolt、1位は?
手軽に美味しい食事が自宅で楽しめるフードデリバリーサービス。仕事内容もシンプルで時間の融通も効きやすいため、副業として検討している人も多いのではないだろうか。で…







DIME MAGAZINE


















