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完全受注の限定120台!タイガーが造った〝究極の土鍋炊飯器〟がついにお披露目

2025.10.30

タイガー魔法瓶(以下、タイガー)のプレミアム炊飯器といえば、いわずとしれた本物の土鍋を使った「土鍋ご泡火炊き」シリーズ。

そんな同社が特別なTIGERリミテッドモデル「土鍋ご泡火炊き JRX-MC型」と「土鍋ご泡火炊き JRX-BC型」を発表。11月4日から同社ECサイトにて受注開始する。

このリミテッドモデルは製作工程の難易度の高さから、一日の生産台数はなんと最大2台……!このため120台限定の完全受注生産となる。

もともと味の評価が高かった「土鍋ご泡火炊き」シリーズだが、リミテッドモデルになって何が変わったのか? タイガーにて取材してきた。

リミテッドモデルは全12種類、それぞれ10台、全120台を受注生産に

リミテッドモデルは、質感にまでこだわった上位仕様の「マテリアルカラーシリーズ(JRX-MC型)」と、鮮やかな色使いが印象的な「ブライトカラーシリーズ(JRX-BC型)」の2タイプを展開。いずれも3カラーずつ、全6色をラインナップしており、各カラーに5.5合炊きと3.5合炊きの2サイズを用意。全12種類・各10台ずつの受注生産となる。

塗装の質感にまでこだわった上位モデルのマテリアルカラーシリーズ。3.5合炊きの「JRX-MC06」で195,000円。5.5合炊きの「JRX-MC10」は200,000円
今どきの家電としては珍しい鮮やかな色が特徴のブライトカラーシリーズ。3.5合炊きの「JRX-BC06」は170,000円。5.5合炊きの「JRX-MC10」は175,000円

販売はタイガー公式オンラインストア限定で、納品は受注後およそ1~3カ月程度かかる見込み。受注後は製造の進捗状況を知らせるメールが数回届く仕組みを設けており、ユーザーは自分の一台がどの段階にあるかを見守ることができる。

さらに、納品から約5年後には内部の部品ひとつひとつを点検・交換する「リフレッシュメンテナンス」案内も予定。

製品が届く前から納品後まで独自のサービスが用意されており、タイガーはこのリミテッドモデルを単なる調理家電ではなく、高級時計のように長く寄り添う「クラフト家電」として位置づけている。

マテリアルカラーシリーズは6層の奥行きある塗装を施すなどのこだわりも。写真はハンマーで叩いたような凹凸調模様をもつ「ムーンサーフェイス」カラーの『JRX-MC10』
写真はパールのような偏光カラーをもつブライトカラーシリーズの「オーロラホワイト」。シリーズ全体を通して、家電というより車の塗装に近いこだわりを感じる
マテリアルカラーシリーズには、本体内側のステンレスをオロル処理してダークカラーに加工する見えない場所へのこだわりも。写真左がマテリアルカラーシリーズ、右がブライトカラーシリーズ

「土鍋」にミクロ単位の精度を求めたリミテッドモデル

リミテッドモデルのこだわりは、もちろん見た目だけではない。最大の特徴は土鍋の「精度」へのこだわりだ。

「土鍋ごはんがおいしい」ことは多くの日本人が知っているが、現在タイガー以外に土鍋を現代的な炊飯器の形に落とし込んだメーカーはない。

これは、陶器は自然素材ゆえに焼成のたびに微妙な歪みや収縮が生じるためだ。一般的な土鍋なら、焼き上がりのサイズ差が1cm近くあっても問題にならないが、このような誤差では電気制御や圧力機構を持つ炊飯器に組み込むことはできない。

タイガーは様々な試行錯誤の末に、このサイズ誤差を「1mm以下」に抑えることに成功している。

タイガーの土鍋を使った炊飯器の量産モデル最上位モデル「土鍋ご泡火炊き JRX-S100」。萬古焼の内釜の精度は±1mm以下

タイガーによると、5.5合のごはんを炊く場合、釜内側に1mmの誤差があることで水の量は約100ml前後かわるそうだ。

タイガーの量産モデルはもちろんこれらの誤差があっても美味しく炊飯できるよう調整されているが、より「完璧」な製品を求められて作られたのが今回のリミテッドモデルだ。

リミテッドモデルは愛知県のセラミック加工メーカーと協力し、防衛・半導体分野でも使われる高精度切削機を特別に使用。これにより、内釜の内径誤差をわずか0.09mm以下に抑えることに成功した。

この切削には1つの土鍋を仕上げるのに約24時間を要するため、1日の生産台数が最大でも2台になってしまうというわけ。大量生産では決して実現できない手間のかかった作品のような釜なのである。

左が量産モデルJRX-S100の内釜、右がリミテッドモデルのマテリアルカラーシリーズの内釜。見た目はほぼ同じだが、リミテッドモデルはあえてロゴがプリントされていない

内釜の精度と熟練工による一台ずつの調整作業

ちなみに、内釜の精度の違いがとくに影響するのは前述した「釜の容量」以外にも「蓋パッキンとの機密性」がある。圧力炊飯器は、内釜内部を内蓋とパッキンで密閉することで圧力と温度を絶妙なバランスで制御している。このため、内釜のわずかなサイズ誤差で、設定圧力に到達するまでの時間などに若干の違いが出てしまうのだ。

ブライトカラーシリーズは、土鍋の上部のみを切削して「蓋パッキンとの機密性」を重視した仕様。一方、上位モデルとなるマテリアルカラーシリーズは、上部を含めた内側全体を削り出すことで「蓋パッキンとの機密性」「釜の容量」すべての精度を追求しているのが特徴だ。

半導体製造装置にも使われる希少な機械を使用し、ダイヤモンドを含んだ特殊な刃で内釜を切削
白い部分がリミテッドモデルで切削している部位。写真左がマテリアルカラーシリーズ、右がブライドカラーシリーズの内釜
パッキンと釜の口経にズレがあると、炊飯時の圧力の上昇率に影響を及ぼしてしまう

リミテッドモデルは内釜だけではなく、炊飯器本体の製造にも特徴がある。製造自体が量産モデルとは異なるラインで行われるほか、完成後は熟練工がすべての製品で圧力テストを実施。炊飯時の温度・圧力が理想通りに立ち上がるかを実際に確認し、微調整をしたあとに出荷する。タイガーによると、すべてを限られた技術者が調整しており、この微調整には1台約90分ほどかかるそうだ。

タイガーの「理想の味」を決め打ちした究極の一台

タイガーによる今年の土鍋炊飯器の量産機最上位モデルである「土鍋ご泡火炊き JRX-S100」は、すでに高い評価を得ている。そもそも、量産機とはいえ土鍋を±1mm以下という精度で量産できること自体が驚異的であり、その範囲内のわずかな誤差も味づくりに織り込まれた上で、誰が炊いてもおいしいごはんが炊けるように設計されている優秀な製品だ。実際、このモデルで炊き上げたごはんは粒の立ちや香り、甘みのバランスが非常に完成されており「ご泡火(ご褒美)」の名にふさわしい仕上がりだと筆者も感じた。

ただし、±1mmといえども自然素材である土鍋には個体差がある。焼成のわずかな歪みや収縮によって、運が良ければまったく誤差のない「当たり」の釜に出会うこともあるが、それはまさに偶然の産物。リミテッドモデルは、その運を人間の技術で再現した製品ともいえるだろう。しかも、これだけ手間と時間をかけながら、価格は量産モデルの最上位機種と数万円しかかわらない点にも驚きだ。

量産モデルが「誰が炊いてもおいしい」の最適解だとすれば、リミテッドモデルは「タイガーが考える究極の味」を実現する一台。120台限定かつ生産までに数ヶ月かかるが、ごはん好きなら一度チェックしてほしい製品だといえるだろう。

文/倉本 春

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ソフトバンクにてPC雑誌の編集者を5年、ドッグカフェのオーナーシェフを6年経験後、家電ライターに転向。 現在は生活家電分野をメインにWebをはじめ雑誌やラジオなど数多くの媒体で活動を展開

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