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「iPhone Air」はもう生産終了!?〝薄いだけのiPhone〟にユーザーが興味を示さなかった理由

2025.10.29

9月に発売されたiPhone Airは苦戦を強いられている。10月22日、Nikkei Asiaは「iPhone Airの生産発注量はすでに生産終了水準に近いレベルまで削減されている」と報じた。iPhone史上最薄となる5.6mmのボディが大きな話題になったが、なぜユーザーは「薄さ」を求めなかったのか。その理由を考えたい。

iPhone 17とiPhone Air、明暗がくっきり

iPhone Airはかなり厳しい状況にある。Nikkei Asiaは次にように報じている。(以下、カッコ内はNikkei Asiaより引用。訳筆者)

「iPhone Airの生産発注量はすでに『生産終了水準』に近いレベルまで削減されている」

「Appleが複数の部品・モジュール供給業者に対し、iPhone Air向けの発注を大幅に減らすよう通知した」

「11月以降、iPhone Airの生産発注量は2025年9月比で1割未満」

「ほぼ生産終了モード」

など。悲惨な言葉が並んでいる。

Phone Airは、当初の生産計画では新型iPhone全体の約10〜15%を占める見込みだったにもかかわらず、「需要の低さ」により上記、方針転換がなされたそうだ。

今年、発売された新型iPhoneがすべてそうかというとそうではない。iPhone 17とiPhone 17 Proは当初の想定を上回っている。

「iPhone 17の生産を約500万台増産し、ハイエンドモデルのiPhone 17 Proについても追加発注を行っている」

これは特定の地域だけの話ではなく、全世界レベルの話である。

日本でも発売一ヶ月以上が経ち、多くのレビューが集まった今、概ね「今回はiPhone 17が当たり」という評判だが、どうやらそれは世界共通らしい。

なぜ、iPhone 17とiPhone Airの明暗はくっきりと分かれてしまったのだろうか。

「薄さ」以外の長所を訴求できず、コスパ悪なイメージ

iPhone Air最大の特徴は本体の薄さにある。

iPhone 17の7.95mmに対し、iPhone Airは5.6mm。その差、2.35mmはスペック上はわずかな差に思われるかもしれないが、手に触れるとその違いは一目瞭然。本体サイド部分の感触が、iPhone 17が「面」ならば、iPhone Airは「線」なのだ。この体験は、iPhone Air唯一無二のものになっている。

発売前は「iPhone 17 slim」など本体名称の噂があったが、蓋を開けると「iPhone Air」。ナンバリングからは外れた新たなラインナップとして、Appleは薄型スマホ”Airシリーズ”を世に送り出そうとしたのではと推測できる。

では、なぜiPhone Airは不評なのか。本体の薄さの代償として失った「バッテリー容量」か、はたまた「耐久性」への不安か。もちろん「価格」に対する不満もあるだろう。

iPhone Airの価格は15万9800円〜、標準モデルのiPhone 17が12万9800円〜。3万円の差で体験できる良さが「薄さ」だけならば消費者は当然、コスパが悪く感じるものだ。

しかし、1番の問題は消費者に「薄さ」の価値を訴求できなかった点にあるのではないだろうか。そして、それはスマホ業界が自分で蒔いた種だ。

近年、消費者はスマホの大型化を受け入れざるを得ない。

iPhoneシリーズは標準モデルは11以降、6.1インチが基準になり、17ではさらに大きく6.3インチになった。今から約10年前、iPhone 6〜8の頃は4.7インチだった。

カメラの構成化に伴って、背面部のレンズの出っ張りもいつしか当たり前になった。

コンパクトサイズのiPhoneもminiシリーズは13を最後に撤退。SEシリーズも今年、16eが発売したことで姿を消した。

ユーザーがどれだけ小さい/軽い/薄いスマホがいいと言っても、メーカーはその選択肢を用意してこなかった。これはAppleに限った話ではない。スマホ業界全体がそうなのだ。そして、ユーザーがスマホの巨大化を受け入れてきたタイミングで、「薄さ」を訴求されても今更感は拭えない。これまでスマホ業界が自ら切り捨てた「薄さ」は、すでにユーザーが求めるスマホの価値ではなくなっていたのかもしれない。個人的にはiPhone AirはAppleらしい魅力あるデバイスだと感じていただけにi減産のニュースは残念だ。

文/峯亮佑

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