10月15日は、すき焼きに関する書籍『すき焼き通』の刊行日にちなんで、すき焼きの美味しさと楽しさを広めることを目的に、すき焼き店とすき焼き愛好家による団体「すきや連」が「すき焼き通の日」として制定している。ちなみに「みんなのランキング」が実施した鍋料理ランキングでは、32種類の鍋の中からすき焼きが1位を獲得している。
霜降り派と赤身派ではおすすめ部位が違う!
そんな「すき焼き通の日」にちなんで、昭和13年創業の和牛・国産牛豚肉卸の小川畜産食品は、2025年8月に20代から60代の男女500人を対象としたインターネット調査を実施。「霜降りの牛肉」と「赤身の牛肉」のどちらが好みかという質問に対して、「霜降りの牛肉」または「どちらかといえば霜降りの牛肉」と答えた人は全体の56.6%だった。
霜降り牛肉を好む理由としては、「とろけるような食感」や「柔らかさ(食べやすさ)」が上位で、健康志向が高まる中でも牛肉は“とろける食感”や“やわらかさ”といった霜降りならではの魅力が支持されているようだ。
それを受けて小川畜産食品は、「霜降り派」と「赤身派」のそれぞれにおすすめのすき焼き用牛肉の部位と調理のコツ、スーパーなどで購入する時の目利き術を公開した。これから鍋の季節になるので、ぜひ参考にしてほしい。
■霜降り派におすすめなのは「リブロース」、「サーロイン」、「肩ロース」
「リブロース」はロースの最高部位で、きめ細かい肉質に美しい霜降りが入り、口の中でとろけるような柔らかさと上品な脂の風味が楽しめる。「サーロイン」は牛肉のみに存在する特別な部位で、脂肪の質がもっとも良いとされており、融点の低い脂肪が口の中でとろけやすくてジューシーで豊かな風味が堪能できる。
「肩ロース」は、霜降りが入りやすく、濃厚な味と深いコクが魅力。程よい食感で噛むほどに旨味が広がり、脂の甘みがすき焼きの割り下とも絶妙に絡む。手頃な価格で霜降りの美味しさが味わえる、コストパフォーマンスにも優れている。
■赤身派におすすめなのは「モモ肉」、「肩肉」、「うちもも」
「モモ肉」は脂身が少なく赤身が中心の部位で、あっさりとした味わいが特徴。すき焼きでは赤身本来の旨味が割り下にしっかりと溶け込み、噛むほどに肉の濃厚な味わいが楽しめる。「肩肉」は、脂肪分が少ないほぼ赤身の肉で、肉本来の力強い味が楽しめる。薄切りにして煮ることで、肉の旨味が出汁に溶け込み、濃厚な赤身の旨味が甘辛い割り下と絶妙にマッチして深い味わいがある。
「うちもも」は、牛肉の中でもっとも脂身が少ないクセのない赤身肉で、上品な旨味が特徴。あっさりしながらも濃厚な味わいで、割り下の甘みが赤身に染み込み、溶き卵に絡めることでまろやかな口当たりと赤身の美味しさが引き立つ。ヘルシー志向な人にもおすすめできる部位だ。
すき焼き用牛肉を購入する時の目利き術とは?
小川畜産食品が提唱する、すき焼き用牛肉を購入する時の目利きのコツは以下の通りだ。
・色をチェック:赤身は鮮やかなピンクがかった赤色(鮮紅色)が理想的で、茶褐色や黒ずんだ色は避けよう。脂身は、白に近い乳白色で透明感があり、つやがあるものがおすすめだ。
・肉質と表面の状態:表面に光沢があり、しっとりとした質感のものが良質といえる。切り口はきめが細かく、霜降りが均一に入り、赤身と脂身の境界がはっきりしているものを選ぼう。肉の外側の油が少ないものを選ぶのもポイントだ。
・ドリップをチェック:パックに大量の赤い肉汁が溜まっているものは鮮度が落ちているので避けた方がいい。
すき焼きの美味しさを最大化する調理のコツ
実際に調理する場合は、以下のようなことを気を付けよう。
・事前準備:調理30分前には肉を冷蔵庫から出して室温に戻しておこう。冷たいまま焼くと硬くなるため、この工程が柔らかく仕上げる重要なポイントだ。溶き卵は、室温に戻しておくことでまろやかに肉に絡む。
・焼き方:牛脂を鍋全体に薄く引き、長ネギに焼き色をつけて一度取り出す。次に肉を一枚ずつ丁寧に焼く。強火は禁物で、中火で軽く焼く程度にとどめよう。表面に焼き色がついたら、割り下を加えて調味してすぐに食べよう。
・楽しみ方:2段階に分けるのをおすすめだ。最初に牛脂→長ネギ→肉→割り下の順で、肉本来の純粋な味を堪能する。この第1段階後に、残りの肉・豆腐・しらたき・きのこ類を先に入れて煮込み、最後に火の通りやすい春菊を加えて本格的なすき焼きにすれば、美味しさを最大化できるはずだ。
今回の目利き術や美味しさを最大化するコツを実践して、今冬はおいしいすき焼きを堪能しよう!
構成/KUMU
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