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車中泊の旅を助けてくれる「RVパーク」と「オートキャンプ場」どう使い分ければいい?

2025.10.25

■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!

車内で寝泊まりする「車中泊」の旅が注目されている。

車中泊というと、高速道路のSA/PAや道の駅の駐車場に泊まりながら旅をするスタイルと勘違いされがちだが、SA/PAや道の駅の駐車場で許可されているのは“仮眠”だけ。一部、車中泊OKとされている施設もあるが、宿泊目的の滞在は原則禁止だ。

短時間の仮眠をしつつ移動するというテもなくはないが、疲労がたまるし、自由そうに見えて自由ではなく、楽しくない。

では気兼ねなく車中泊の旅をするにはどこに泊まればいいかといえば、テント泊も可能な「オートキャンプ場」、「RVパーク」や「湯YOUパーク」、「くるま旅パーク」といったRV協会認定の車中泊施設、カーステイに登録された「シェアリングスペース」など。

このなかで会員にならずとも利用できるのが「RVパーク」と「オートキャンプ場」だ。

「RVパーク」認定の条件は8つ

「RVパーク」は快適に安心して車中泊ができる有料施設。

くるま旅」の説明によると以下の条件を満たすことで認定されるという。

(1) 余裕のある駐車スペース(横4m×縦7m以上推奨)
(2) 24時間利用可能なトイレがある
(3) 100V電源が使用可能(20A以上推奨)
(4) 入浴施設が近隣にあること(車で15分圏内)
(5) ごみ処理が可能
(6) 入退場制限が緩やか
(7) 看板の設置(指定ロゴを日本RV協会より支給)
(8) 複数日の滞在が可能

「オートキャンプ場」によく似ていて、「RVパーク」を併設する「オートキャンプ場」も少なくない。

観光拠点にしやすいRVパーク

「RVパーク」と「オートキャンプ場」、道の駅やSA/ PAの駐車場、それぞれの違いをまとめてみた。

キャンプ行為とは車外にテーブルを並べたり調理・食事をしたりすること。車中泊専門施設の「RVパーク」では、車外で過ごせない駐車場然とした施設もあるのだ。

そしてキャンプ行為OKの「RVパーク」であってもカーサイドシェルターなどを使って車外で就寝することが原則禁止なのも「オートキャンプ場」との大きな違い。

▲自炊派にうれしい炊事施設。写真は山梨「RVパークAnnex 道志」

また、炊事場はマスト設備ではないので、自炊派が「RVパーク」を選ぶ際は注意が必要だ。

こう並べると「RVパーク」よりも「オートキャンプ場」のほうが心地よさそうに思えるが、「RVパーク」は都市部や観光地にも設置されている。

たとえば国内有数の観光都市、京都には複数の「RVパーク」が設置されているし、兵庫・神戸港、福岡・博多駅の徒歩圏内にも「RVパーク」がある。

人気観光地はホテル宿泊料金が爆上がり中だが、外部電源・エアコン装備車であれば「RVパーク」を拠点とした割安な旅ができる。

それに観光地や都市部の「RVパーク」はキャンプ行為ができないものの、食堂探しに困ることはない。その土地ならではの味を探すという自炊とは違った楽しみを得られるとも言える

人気RVパークはホテル泊並みの心地よさ

一方、スペースに余裕のある郊外の「RVパーク」であればキャンプ行為ができる施設が多い。お風呂併設であれば週末の予約は早々に埋まるものの、当日空きがあれば対応してくれる。

山梨「RVパークAnnex 道志」もそのひとつ。

現地でその魅力を探ってみた。

無料Wi-Fi完備で、舗装された「駐車場サイト」とゆったり過ごせてタープ設営までできる「ガーデンサイト」の2タイプを用意。

▲ガーデンサイト

キャブコンが走っても轍ができないよう砂利を入れ直したガーデンサイト。この広さで9区画なのでストレスなく過ごせる。

▲ガーデンサイトは1区画9×6m

現地を訪れた日は雨予報だったのでタープを持っていかなかったのが悔やまれるほど広い。「RVパーク」には珍しく焚き火やバーベキューも可能だ。

駐車場サイトはガーデンサイトよりもコンパクトな5×5m。舗装されているのでペグを使えずタープ設営はできないが、テーブルや椅子を並べる余裕はある。

▲ラウンジで一息

21時までなら受付のある館内ラウンジやホールでくつろげる。しかも電子レンジやトースター、電気ケトルがそろっておりこれらも使用OK。

スペースに限りのある軽バンやバンコンユーザーにとって、雨の日や寒さ厳しい日でも手足を伸ばして過ごせるのはありがたい。

▲家族単位で利用できるヒノキ風呂

館内の貸し切り風呂は30分単位で予約できる。

貸し切り風呂は車中泊エリアから坂道を上ったところにある建物の中にあるのだが、玄関は常時オープンというおおらかさ。そのため深夜や早朝でも入浴できるのだ。

車中泊エリアのすぐそばにも清潔な洋式トイレがあるが、男女共用。気になる人は館内の男女別トイレを利用できるのもうれしい配慮だ。

館内売店が無人のときは、備え付けの小袋に名前とお金を入れておくと購入できるというシステムが成立するほど利用者のマナーがいい。快適設備があるのはもちろん、このあたりも人気の理由。

生活音や生活リズムの違いを考慮

数千か所あると言われる「オートキャンプ場」にはほど遠いが、「RVパーク」は500か所を超えた。

「RVパークAnnex 道志」のようなラウンジ付きをはじめ、醸造施設併設、歩いて温泉巡りができるロケーションなどPRポイントも多種多様。通過点ではなく「RVパーク」を目的地としたくなる施設が増えているし、夜中でもチェックインできる“車中泊らしさ”をいかす施設も増加中だ。

観光地や都市部にも点在する「RVパーク」と、自然豊かな「オートキャンプ場」の両方を利用すれば旅のルート作りは思いのまま。

好みの施設を選べばいいが、同じエリアの「RVパーク」と「オートキャンプ場」で迷うなら、「RVパーク」を第一希望とするほうがトラブル遭遇の確率は少ないだろう。

というのも「RVパーク」と「オートキャンプ場」では利用者の生活リズムや生活音の質が違うからだ。

車中泊の主流はバンコンで、これに家族4~5人就寝というのは結構窮屈。そのためだろう、「RVパーク」を利用しているのはソロやデュオで、ペットと旅をしている人が多い。断熱性・遮光性の高いカーテンで窓を覆っていることもあり、朝は比較的遅め。

キャブコンの押戸(開き戸)はそうでもないがバンコンのドア開閉音は大きく、電子音が響くことも。また、慣れてない人は夜中に警報音を出してしまうこともある。

▲ファミリー中心のオートキャンプ場(写真は山梨「LScamp山中湖」)

一方、オートキャンプ場のメインユーザーであるキャンパーはチェックアウトまでに撤収を完了させないといけないため朝が早い。ファミリーが多く、夜も早めに就寝する。

音や活動時間の違いはトラブルに発展しかねない。

「RVパーク」であれば似たスタイルの人が集うので多少のことは“お互いさま”とする場面が多い。「RVパーク」でも配慮は必要だが、「オートキャンプ場」を利用する場合はドアの開閉には気を配りたい。

秋の行楽、スノースポーツなど車中泊が注目される季節は続く。「RVパーク」と「オートキャンプ場」を上手に使い分け、安全で心地よい車中泊旅を目指そう。

文/大森弘恵

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