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未来のタイヤはパンクしない!空気の充填もいらないブリヂストン「AirFree」の乗り心地は?

2025.10.26

いつも運転を足元から支えてくれるタイヤ。

普通は空気を入れて膨らませて利用することがほとんどですが、

ブリヂストン「AirFree(エアフリー)」は、空気の充てんが不要なタイヤです。

だからパンクとは無縁。これはまさに未来のタイヤです。

でも、気になるのはその乗り心地や性能です。

そこで、ブリヂストンのテストコースで「AirFree」に試乗。その乗り心地はどうか? 体験してきました。

結論。フツーのタイヤと乗り味はほぼ変わらず、実に快適

秋晴れの中、東京都・小平市にある「Bridgestone Innovation Park(ブリヂストン・イノベーション・パーク)」内にあるテストコースで、2台のグリーンスローモビリティ、通称「グリスロ」に乗ってきました。

「AirFree」の説明をしてくれた、株式会社ブリヂストン BSJP 直需タイヤ戦略企画/新モビリティ事業部門長 太田正樹さん(左)と同社 探索事業開発部門 探索事業AirFree開発推進部長 岩淵芳典さん

グリスロとは、時速20km/h未満で公道を走れる電動車を活用した小さな移動サービスのことです。

今回試乗したのは、バスタイプとカートタイプの2台です。

バスタイプは10人乗りで「普通自動車」、カートタイプは6人乗りで「小型自動車」の登録です。

天井と屋根、後部(バスタイプのみ)に窓がありますが、サイドは開放感あふれるオープンエアとなっています。

早速、バスタイプから乗り込んでみましょう。

全長4295×全幅2000mmとコンパクトながら普通の乗用車より横幅があり、しかもサイドに窓がないことで、乗車時に開放感があります。

運転席以外は進行方向に対して横向き対面で座ることになりますが、窮屈に感じません。

運転席を確認してみましょう。

ステアリングは水平に近くセットされており、小型バスの雰囲気。なんと、MOMOのステアリングを使っていて、いい感じです。

ペダルはアクセルとブレーキの2ペダルになっています。

今回は同乗のみのため運転はできませんでしたが、ドライバーいわく、バスタイプは8輪それぞれにモーターが装着されているためアクセルオフの際の回生ブレーキが結構効くそうです。

電動なので加速はスムーズ。最高速度が20km/hと聞いていましたが、思っていた以上に速く感じました。窓が無く、顔に当たる風が実に爽快です。

20km/hの速度をキープしたままカーブへ。その乗り味も体感できました。

コーナーの曲率がコンパクトで、しかもぐるっと回り込んでいるため、思った以上に横Gがかかりました。しかし、「AirFree」は剛性感も高く、しっかりと踏ん張ってくれます。

空気がないから横Gに弱いのでは……と試乗前に想像していましたが、普通のタイヤと同等か、それ以上の乗り心地です。

また、テストコースには一般道の舗装に近い状態の走行レーンもあり、そこも通行してくれました。

正直、ロードノイズの発生を予期していましたが、車内は実に静か。これなら空気のないタイヤでも、一般道の走行に支障はなさそうです。

バスタイプの車両がたまたま快適だったのでは? と思い、カートタイプにも試乗しました。

車両はヤマハ製でゴルフカートをベースにしています。

筆者はゴルフが好きなので、ヤマハのゴルフカートによく乗ります。そのため、ゴルフカートでの空気タイヤの乗り味にはなじみがあります。

そのタイヤの感覚と「AirFree」の乗り味には基本、差はないです。

むしろ、コーナーでは剛性感が高く感じられ、安心して乗車できました。

「AirFree」に乗った感想はひと言、普通のタイヤから履き替えても何の違和感も無い、それに尽きます。

高い性能を維持したまま、パンクせず空気調整などの手間がかからない「AirFree」。便利としか言いようがありません。

「AirFree」で気になることを聞いてみた

走行終了後、ブリヂストンの開発スタッフさんへ、いくつか気になることを聞いてみました。

まずは、フル乗車時のタイヤの凹みについて。

試乗車に乗客があると、「AirFree」がつぶれている感じがしました。

そこが気になったので聞いてみると、実は一般の空気を使ったタイヤの凹みと大差ないそうです。

「AirFree」はタイヤのサイド部分が鮮やかなブルーのため、凹んだように見えやすいとのこと。安心です。

また、一般の空気を使ったタイヤは、重量がかかると横方向にぶよんと膨らみ、そこでも重さや衝撃を吸収しますが、「AirFree」は横に膨らむ構造ではなく、基本的には鉛直方向の形状変化で重量や衝撃を吸収します。

そのため、路面からの「突き上げ」を感じやすい構造ですが、AIを併用したデジタルデザインによる最適化で、しなやかな乗り味を実現しているそうです。

そして、「AirFree」の基本骨格はシンプルな2ピース構造です。トレッド部分(路面に接するゴム部分)と、ブルーの部分の熱可塑性樹脂でできています。

この構造はサステナブルデザインで、走行して摩耗したトレッドゴムを交換すると繰り返し利用ができ(リトレッドと言います)、また、熱可塑性樹脂も熱で溶かして再原料化が可能です。

再利用可能な製品は重量がかさむことが多いため、「AirFree」も重くなるのでは? と思いましたが、一般の空気入りタイヤに比べて少しだけ重くはなるようです。

しかし、わずかな差であり、ハンドリングに影響が出るレベルではないそうです。

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