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昨今は、「せいろ」でつくった料理が大ブーム。
その火付け役はSNSらしいが、今やテレビで特集が組まれ、レシピ集が何冊も刊行されるほどの人気ぶり。メーカー各社もせいろの開発・販売にしのぎを削る。
アイデアが光る中堅家電メーカーのサンコーも、その1社。先般「卓上鍋としても使える電気せいろ蒸し器」をリリースしたが、よく売れているという。
今回は、この調理家電を紹介しよう。
ほったらかし調理が可能
基本的にせいろとは、熱い水蒸気で食材を加熱する調理器具で、古代中国が発祥の地。日本には奈良時代に伝来した。
歴史とともに形状や素材も変化し、竹や木でできた今に見る形になった。現代では、ガスコンロに水を張った鍋を載せ、その上にせいろを重ねて加熱する方式が主流。
鍋とせいろは別々に購入することが多いが、一体型も出ている。サンコーの本製品も一体型で、取っ手つきの白い鍋の上に1段のせいろが載っている。


伝統的なせいろ&鍋との決定的な違いは、鍋が加熱機器を兼ねている点だ。ガスコンロではなく家庭用電源を使うため、火が強くてせいろが焦げるといったトラブルがないメリットがある。
もう1つの利点は、ほったらかし調理ができること。ガスコンロだと火加減を随時確認する煩わしさがあるが、こちらは加熱時間の終了ベルが鳴るまで、別のことをしていてOK。また、空焚き防止機能もついているので、水量が少ない調理でも安心。
ただ、購入時に一点だけ手間があって、それは試し蒸し。鍋に水だけ入れ、時間設定ダイヤルを10分と20分の間(約15分)に回して加熱する。鍋の水が茶色くなることがあるが、素材由来の現象であり、問題はない。
肉まん・シュウマイが理想的に蒸し上がる
本製品の使用法は、鍋に水を入れ、せいろに食材を投入して、加熱時間を設定するのが基本。時間は最大60分まで設定できるが、温野菜で10~15分、肉類で10~30分など、大概のものはもっと早く調理できる。
では、定番の肉まんとシュウマイで試してみよう。水量については説明書に記載がないが、サンコーのブログには「慣れていない人は、最初は水を多めに入れておくと安心」とあるので、最大水位の半量近い800ml入れる。
用意した肉まんは、スーパーの冷蔵食品コーナーにあった直径10cmのもの。せいろの内径は18cmなので、2個入れるにはちょっと足りない。
付属の蒸し布を敷き、肉まんを1個入れ、空いたスペースにシュウマイを並べた。食品のパッケージには保温時間は10分とあるので、沸騰するまでの5分+10分=15分で加熱時間を設定した。

15分経って「チン」とベルが鳴ったので、フタを開けて確認(フタもせいろ本体もかなり熱いので注意)。いいあんばいに蒸しており、心なしか電子レンジで加熱したものより、ふっくらした印象。味も申し分ない。

蒸し野菜もパーフェクトな仕上がり
次は、蒸し野菜にチャレンジ。蒸し布とキャベツの葉を敷き、刻んだ野菜を乗せ10分加熱。蒸し布があれば、キャベツの葉はいらないと思ったが、カボチャの色が蒸し布に移るリスクを案じた。筆者はまったくのせいろ初心者だが、こちらもパーフェクトに蒸し上がった。

本製品の特徴として、水蒸気を発生させる鍋は、卓上鍋として単独でも使える点が挙げられる。一般的な鍋料理なら2人分つくれるそうで、試しにきのこ鍋を調理してみた。

通常の鍋と比べ、特に不便に感じる点はなく、おいしい鍋料理に仕上がった。「煮込み料理をしながら、せいろも使用すれば時短がはかれる」と思ったが、それはメーカーは非推奨。臭い移りや水不足の原因となるためだ。
ひととおり使ってみて、「これはなかなか便利」という印象を得た。秋が深まるこれからの季節、温かい食事をつくるにはもってこいの調理家電だと思う。
なお、「卓上鍋としても使える電気せいろ蒸し器」は、公式オンラインショップ、Amazon、楽天市場にて販売中。価格は7480円となっている。
・サンコー公式オンラインショップ:https://www.thanko.jp/view/item/000000004211
撮影・文/鈴木拓也
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