10月14日に終了した「Windows 10」のサポート。今後のために「Windows 11」へのアップグレードや買い換えるべきだが、買い替えの場合はコストが気になることもあるだろう。買い替えずに済ませる方法はないだろうか?
実はその方法の一つとして〝ChromeOS Flexで延命する〟方法がある。専門家の指南のもと、やり方をメリットとデメリットを共に確認しながら見ていこう。
放置するとあなたのPCが時限爆弾になる!?「Windows 10」終了で忍び寄る10のリスク
10月14日、Windows 10のサポートが終了する。 「まだ動くから大丈夫」「買い替えるのは面倒だ」……と、油断していると、あなたの生活やビジネスに致命的な…
ChromeOS FlexでWindowsを延命するとは?
「Windows 10」が搭載された古いPCは、安全性などの観点からもう使えなくなる。しかしGoogleのChromeOS FlexというOSを導入することで、延命は可能だ。
そもそもChromeOS FlexはWindowsやMacintosh搭載PCの寿命を延ばすために作られたOSだ。ChromebookにプリインストールされているChromeOSのオープンソース版で、無料で利用できる。
ChromeOS FlexはChromeOSをベースとしており、起動の速さや動作の快適さ、高いセキュリティなどを引き継いでおり、便利に利用できる。
ChromeOS Flexのセキュリティ
しかしChromeOS Flexによる延命には不安がある。特に大きいのはセキュリティの懸念だ。ChromeOS Flexを導入して「Windows 10」マシンを使うことは、セキュリティ面で問題ないのだろうか。
中古PCへのChromeOS Flex導入に詳しいウォーターデジタル合同会社の代表 原田篤史氏に話を聞いた。
【取材協力】
原田 篤史氏
ウォーターデジタル合同会社・代表。
水処理のスペシャリストとして専門情報を発信する傍ら、趣味と実益を兼ねて、数多くの中古PCにChromeOS Flexを導入。自身の事業でも導入し、その豊富な検証実績を情報発信している。
「サポートが終了する『Windows 10』マシンにChromeOS Flexを導入することは、セキュリティ面で非常に有効な対策です。Googleから定期的なアップデートが自動で提供されるため、OSを常に安全な状態に保つことができるからです。
またウイルスやマルウェアの多くはWindowsを標的に作られているため、OSの構造が異なるChromeOS Flexでは感染リスクを大幅に減らせます。
ただし、OSの安全性が高くても、詐欺サイトやフィッシング詐欺から身を守るためには、利用者自身の注意が不可欠です。不審なサイトにアクセスしないなど、基本的な自己防衛を心がけましょう」
ChromeOS FlexによるWindows延命のメリット
ChromeOS FlexでWindowsを延命することのメリットを見ていこう。原田氏は次の3つを挙げる。
●セキュリティ保持
「サポートが切れたOSを使い続けることは、セキュリティ上、絶対に避けるべきです。単に個人情報が盗まれるだけでなく、ウイルスに感染したPCが他者を攻撃するための『踏み台』として悪用される危険があるからです。そうなれば、自身が被害者であると同時に、知らないうちにサイバー犯罪の加害者になってしまう可能性もあります。安全なOSへの移行は自分と他人を守るためにも絶対不可欠です」
●高速化
「ChromeOS Flexは非常に軽量なOSのため、CPUやメモリ性能が低い古いPCでも快適な動作が期待できます。数多くのPCにChromeOS Flexをインストールした私の経験として、目安として2015年以降のモデルであれば、高速化を実感しやすいでしょう。ただし、導入前に公式サイトでの動作要件の確認は必要です。それ以前の古い機種はハードウェア自体の寿命も考えられ、必ずしも快適に使えるとは限らない点にご注意ください」
●コスト削減
「PCの買い替えが不要になるため、特に個人事業主や小規模法人にとって大きなコスト削減になることでしょう。今まで利用していたWindowsソフトは使えませんが、これを機にクラウドサービスへ移行すれば、PC環境が整理されますし、資産管理という面でも労力を削減できます。また、PC廃棄の手間を省き、電子廃棄物を削減できるため、環境保全の観点からも価値は非常に大きいです」







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