日本は現在、円安やエネルギー価格の高騰、企業の値上げなどが重なり、物価高が続いている状況です。本記事では、原因と今後の見通し、家計の対策を紹介します。
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ニュース番組やインターネットニュースで度々話題に上がる、日本の物価高の問題。経済にそれほど関心のない方でも、生活の中で物価上昇を実感せずにはいられない方は多いのではないでしょうか。私自身も、スーパーで値段を見比べたり、値段を見て商品を棚に戻したりする瞬間が明らかに増えたと感じています。
そもそもなぜ、日本でこれほどの物価高が起こっているのか気になりませんか?本記事では、日本で物価高が起こっている原因をわかりやすくまとめました。
また、日常に取り入れやすい、家計における暮らしの工夫も実体験を交えてご紹介します。日本の物価上昇に関心のある方は、この機会に日本経済への理解を深めてみましょう。
日本の物価高の現状と今後の見通し
日本の物価高について、具体的な現状を把握できていないという方は多いでしょう。はじめに、2025年の日本の物価高の状況と、内閣府や日本銀行が示す今後の経済の見通しについて解説します。
■5年で約12.1%の物価上昇が起きている
2025年9月19日、総務省統計局は2025年8月時点の消費者物価指数を公表しました。
2020年の物価指数を100とした場合、2025年8月時点の物価指数は「112.1」となっており、5年間で約12.1%上昇している計算です。
(参考:総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)8月分(2025年9月19日公表)」)
例えば5年前には1,000円で買えていた商品が、2025年までにゆるやかに物価が上昇していき、現在は1,112円へ値上げされているといったイメージになります。
なお、物価の影響は食べ物だけでなく、モノ・サービスなど「全体的」な値上げが続いていますが、このような状況を「インフレ」と呼びます。
知っておきたい「インフレ」と「デフレ」
経済状況の把握にあたって知っておきたいのが「インフレ」「デフレ」です。
- インフレ:モノやサービスなどの値段が持続的に上がり続ける状態
- デフレ:モノやサービスなどの値段が持続的に下がり続ける状態
適度なインフレは賃上げや消費の活発化などに好転することもあります。しかし現在の日本では、物価の上昇に賃上げが追い付いていなかったり、生活水準が下がる人が増えたりなど悪い側面が目立っているのが現状です。
■いつからいつまで?経済・物価情勢の今後の見通し
物価高は2021年後半~2022年頃にかけてはじまったと言われています。
2025年8月7日に内閣府が公表した「経済財政諮問会議」の資料によれば、2025年度の消費者物価上昇率は前年比で2.4%程度、2026年度は1.9%程度と落ち着きを見せていく見込みです。(参考:内閣府「中長期の経済財政に関する試算」)
また、日本銀行の見解では2025年度に2%台後半、2026年度に1%台後半、2027年度に2%程度で推移すると予測。食料品価格上昇の影響は減衰していくだろうとしています。
(参考:日本銀行「経済・物価情勢の展望(2025年7月)」)
2020年から2025年までの物価上昇率は12.1%で、1年あたり約2.3%程度の計算となることを踏まえると、数値自体は少しずつ回復していきそうな印象ですね。
賃金上昇や消費の活発化など、今後の経済的な施策には引き続き注目しておきたいところです。
日本で物価高が起こっている3つの理由
日本で物価高が起こっている原因は複合的です。ここでは、物価上昇に影響している3つの主な理由を解説します。
①エネルギー・原材料価格の高騰
主に2019年に流行した感染症のパンデミックや、2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻の影響を受け、実は2022年頃には世界的なインフレがはじまっていました。
特にロシアは燃料やエネルギーなどをはじめとする主要な原材料輸出国の1つであり、日本を含む多くの国で原材料の供給不足の影響を受け、価格が高騰しています。
②円安の進行
2025年現在、日本では他の通貨に比べて円の価値が下がる「円安」の状況が続いています。
5年間における米ドル/日本円のおおよその為替レートを見てみましょう。
2020年:約105円~110円
2021年:約110円~115円
2022年:約130円~140円
2023年:約140円~150円
2024年:約145円~155円
2025年現在まで:約150円前後
(参考:Macrotrends「Dollar Yen Exchange Rate – USD JPY」)
円安になると、海外から原材料や製品を仕入れるためにより多くのお金を支払わなければなりません。円安の影響で輸入価格が上昇していることも、物価高の背景の1つと言えます。
③人件費・物流コストの上昇
昨今では少子高齢化や人口減少に伴う労働力の減少、賃上げなどに伴い人件費が上昇傾向に。また、燃料費の高騰や、ドライバーの深刻な人手不足は物流コストに影響を及ぼします。
このような人件費や物流コストの上昇は、製品・サービスの価格にも影響するのです。
どうすればいい?物価高における暮らしの工夫

昨今の顕著な物価高により、インターネット上では「物価が上がっているのに給料が上がらない」「前よりも生活が苦しい」など消費者の悲痛な声が目立つようになったと感じます。
ここでは、少しでも生活費を節約するための暮らしの工夫をいくつかまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
■家計簿アプリを活用する
普段、お財布や口座の中身をあまり把握せずになんとなくお買い物をしている方は、家計簿アプリの利用を習慣づけてみてはいかがでしょうか。残金や貯蓄額が明確になると、より計画的にお金を使えるようになりますよ。
実は3日坊主な私ですが、かれこれ10年近く同じ家計簿アプリを使い続けています。冊子ではなくアプリタイプであれば、スマホを見る流れで記録できるので続けやすいです。
「食費」「洋服」「趣味」など、カテゴリ分けをしっかり行うことで、「今月は趣味に使いすぎた」「今月は外食が多かった」などといった改善点も見つけやすくなります。
■電気・ガス・インターネットのプランを見直す
電気・ガス・インターネット(携帯・PC)といった固定費のプランを見直すことも、節約にはとても有効的です。
私は過去に格安SIMの「IIJmio」を使っていたことがあるのですが、その時のスマホ代は毎月800円程度でした。現在は「楽天モバイル」を利用しており、毎月のスマホ代は1,000円程度です。
大手キャリアを使っていた時期に比べると、安すぎて驚きますよね。
「とにかく安ければ良い」というわけではなくで、「普段の使い方に適したプランであるか」に注目して見直してみてください。案外、別のプランのほうがコストパフォーマンスが高まるかもしれません。
■キャッシュレス還元を活用する
QRコード決済などのキャッシュレス決済サービスでは、利用金額に応じてポイント還元を受けられることも珍しくありません。
私のパートナーは「キャッシュレス決済って難しそう」「面倒くさい」などと言って頑なに現金支払いを続けていたのですが、ついにauPAYを使い始めました。auPAYは税込み200円のお買い物ごとに1Pontaポイントが貯まるので、ローソンなどでのお買い物やスマホ(au)料金の支払いに活用しているようです。
このように、利用頻度の高いお店で使えるキャッシュレス決済を活用すれば、いつの間にかポイントが貯まっており、時々お得にお買い物ができるのでおすすめです。
■無理のないポイ活で購入費用の足しにする
「ポイ活」とは、楽天ポイントやdポイントなどの共通ポイントや、サービス独自のポイントを貯め、そのポイントを商品と交換したり、お買い物費用の足しにしたりする活動のことです。
私の場合、楽天モバイルの契約によって、楽天市場でのポイント還元率が5倍となっているため、何か欲しいものがあった時はまず楽天市場で探すようにしています。
もちろんポイントを貯めるために余計なお買い物をしていては本末転倒ですが、「ついでに貯める」つもりで利用するサービスを選ぶと、無理なくポイントを貯められるでしょう。
このような節約術の積み重ねが家計の力になることもあります。できることから一つずつ取り入れ、長く続く物価高を耐え抜きましょう。
文/まじめさん







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