
dポイントに交換すると、もれなく10%増量になるキャンペーンが11月1日から始まる。エントリーしてキャンペーン対象企業のポイントをdポイントに交換することで、後日、増量分の10%がもらえる夢のようなキャンペーンだが、実は、過去にも何回も行われていて、ポイ活の達人は虎視眈々とチャンスを待っているというのは言いすぎだろうか……。
対象ポイントをdポイントに交換で10%増えるキャンペーンがやってくる!
今回、増量キャンペーンの対象企業は計52社で、具体的には、クレジットカードの「永久不滅ポイント」、ふるさと納税サイトの「ふるなび」でのポイント、ホットペッパーグルメなどでもらえる「リクルートポイント」があるのだが、年間40万ポイント以上を獲得したポイ活の達人が狙っているのは、「株主優待でポイントがもらえる銘柄」で増量できないかということだ。
なぜなら、株主優待でポイントがもらえる銘柄を保有していれば、株主優待が変更しない限りは定期的にポイントがもらえるためで、さらに「増量キャンペーンで、もらえるポイントを増量できる」ワザを使えるなら、なおさら中長期保有に魅力を感じることだろう。
増量キャンペーンを利用できれば通常1,000ポイントが1,100ポイントに、通常3,000ポイントが3,300ポイントになるわけで、1:1の等価交換タイミングよりもお得になる。
※株価は2025年10月16日終値
株主優待でポイントがもらえ、しかも増量できる銘柄
■りそなホールディングス(8308)(株価1,461円、最低投資額14万6,100円)
りそなホールディングスの株主優待は、「クラブポイント」で、100株保有であれば月間20ポイント(年間240ポイント)、500株保有であれば月間25ポイント(年間300ポイント)と保有株数に応じて増えていく。4,000株には600万円近く必要となるが、月間ポイント200ポイント(年間2,400ポイント)がもらえる。権利月は3月。
りそなクラブポイントは、りそな銀行を利用すれば株主優待以外でももらえ、例えば、給与受取で月間10ポイント(年間120ポイント)がもらえるほか、投資信託保有や外貨預金保有でもポイントが貯まっていく。急ぎで使うことがなければ貯めておき、今回のような増量タイミングで交換して、ポイントを増やすことができる。
■TOKAIホールディングス(3167)(株価1,007円、最低投資額10万700円)
TOKAIホールディングスの株主優待は、QUOカードや500mlの水ペットボトルがもらえるが、この中にグループ会員サービスの「TLCポイント」が選べる。「TLCポイント」自体はdポイント増量対象には書いていないが、「TLCポイント」が増量対象の「ドットマネー」に交換できることに注目したい。
つまり、
・「TLCポイント」を「ドットマネー」へ交換する
・キャンペーン期間中にdポイントに交換する
これで10%増量ができる。
100株ではTLCポイント1,000ポイント(年2,000ポイント)、300株ではTLCポイント2,000ポイント(年4,000ポイント)がもらえる。
■マツキヨココカラ&カンパニー(3088)(株価2,888.5円、最低投資額28万8,850円)
ドラッグストアのマツモトキヨシなどを展開するマツキヨココカラ&カンパニーの株主優待は、マツキヨココカラポイントで、権利月は3月と9月の年2回。100株ではマツキヨココカラポイント2,000ポイントが選べるため、年間4,000ポイントがもらえる。
このマツキヨココカラポイントは今回のキャンペーン対象ポイントだ。ただし、マツキヨココカラポイント500ポイントを交換しようと思うとdポイント350ポイントになってしまうため、1:1の等価交換ではなく、1:0.7となる。
10月1日~10月31日はマツキヨココからポイント500ポイントをdポイント350ポイントへ交換すると、50ポイントが加算され400ポイントになる。つまり、1:0.8。これは11月以降も続くかどうかはわからない。
店舗をよく利用するならそのままマツキヨココカラポイントとして使った方がよさそうだが、dポイントにすることでdポイント運用やdポイント投資に回せるメリットもあるため検討してみよう。
【たられば】株主優待でデジコがもらえる銘柄では「PeX」が交換できれば…
紹介した、りそなホールディングス、TOKAIホールディングス、マツキヨココカラ&カンパニーの銘柄は、筆者もdポイント増量キャンペーンでポイントを増やした実績がある。そのため、キャンペーンや株主優待の内容変更がない限り今後も増量できるだろうと推測する。一方、気になるのは、デジコがもらえる銘柄で、デジコの交換ポイントに「PeX」があれば増量できそうだ。ただし、これは「PeX」があればという「たられば」に当てはまらなくてはいけない。
増量対象の「PeX」に交換できる例として、CARTA HOLDINGS(3688)があったが、TOB により2024年12月権利を最後に株主優待は廃止。そこで、他の株主優待銘柄で、デジコがもらえ、さらに「PeX」に交換できそうな銘柄に注目したい。
■AI CROSS(4476)(株価1,793円、最低投資額17万9,300円)
まず、AI CROSS(4476)がある。AI CROSSでは、300株保有でQUOカード1万5,000円分かデジタルギフト1万5,000円分がもらえる。権利月は6月と12月だ。この株主優待のデジタルギフトというのは、デジコだが過去権利では「PeX」には交換できなかった例だ。
2025年6月権利で受け取れたのは、「PayPay」や「QUOカードPay」、「電子マネーWAONポイント」などの7種類のみ。今回のdポイント増量キャンペーン対象でもある「PeX」へは交換できなかった。※筆者調べ
次回も同じ内容ならば、デジコでも増量対象の「PeX」に交換はできないだろう。もし、選べる内容が増え「PeX」が選べれば増量できるようになる。
■イントランス(3237)(株価74円、最低投資額7万4,000円※1,000株購入時)
京都や大阪などでホテル運営を受託する不動産業のイントランスの株主優待では、1,000株保有でデジタルギフト券5,000円相当とホームステイ・椛・京都三条の20%割引優待宿泊券がもらえる。年2回、3月と9月の権利で、デジタルギフトだけでも年間1万円分だ。
デジタルギフトは「デジコ」と明記してあり、交換ポイントに「PeX」があるのならポイントを増量できそうだ。キャンペーンでは、「PeX」の増量は2026年1月5日23時59分までと書いてあるため、イントランスの2025年9月権利分の株主優待が12月中に届くなどして、増量キャンペーン期間中に「PeX」経由でdポイントに交換できれば増量対象となる。
■No.1(3562)(株価2,110円、最低投資額63万3,000円※300株購入時)
情報セキュリティ機器の開発を行うNo.1は、株主優待内容の変更を行い、2025年8月権利よりデジタルギフトも選べるようになった。
2025年7月25日の資料では、これまで株主優待として受け取れるのはQUOカードのみだったのが、デジタルギフトも選べるようになったことを発表している。資料にはデジタルギフト「デジコ」のマークが描かれている。もし、ここで「PeX」を選べるなら、そこからdポイントに交換することで10%増量できるのではないかと考える。
権利は2月と8月で、2025年8月権利分が届かないと詳細はわからない。AI CROSSのように株主優待がデジコでも、交換対象に「PeX」がない可能性もあることを理解しておこう。株主優待は1万5,000円分のQUOカード、あるいはデジタルギフトだが、タラレバ話をすると、もし“「PeX」が選べたら”10%増量になり半年間で1,500ポイントの差がつき、年間では3,000ポイントの差。高額だからこそ10%増量分がかなり嬉しくなるのではないだろうかと考える。