小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

今年のトレンド鍋はアロマ鍋!香辛料や和ハーブで心も満たされる一杯が人気

2025.10.18

2025年に人気が高まりそうな「トレンド鍋®」は、「アロマ鍋」!

株式会社ぐるなびは、ぐるなびのビッグデータや会員へのアンケート調査などをもとに、その年のトレンドとなりそうな「鍋」を「トレンド鍋®」として2009年から毎年発表している。2025年9月26日に発表された2025年「トレンド鍋®」は「アロマ鍋」だった。

発表会では株式会社ぐるなび飲食店支援事業部の林彩花氏が選定の理由を解説。続いて発表会会場の「博多ほたる 麻布十番店」料理長代理 前野晧洋氏が新メニューのアロマ鍋「薬膳きのこもつ火鍋」のポイントを解説した。最後に、東京農業大学 生物産業学部 食香粧化学科&自然資源経営学科教授の佐藤広顕氏が、「おいしさの見える化」について講演。

左から株式会社ぐるなび飲食店支援事業部の林彩花氏、東京農業大学 生物産業学部 食香粧化学科&自然資源経営学科 教授 佐藤広顕氏、博多ほたる 麻布十番店 料理長代理 前野晧洋氏

2023年「トレンド鍋®」は「とろみ鍋」

過去に発表された「トレンド鍋®」を振り返ると、2023年は「とろみ鍋™」だった。観測史上最も暑い夏となったために身体の中から冷やそうという消費行動が増加し、「冷やし」メニューの人気が高まったが、気温が低下するとともに身体を温める「温活」に注目が集まっていくと予想。保温性に優れ、満足度を高める「とろみ」は2023年の発表当時にかけての1年で飲食店でも取扱いが約1.5倍(※1)に伸びていたほか、物価高による影響で光熱費などの節約志向が高いことから、「とろみ」をつけた、冷めにくく身体を芯から温める“とろみ鍋™“をトレンド鍋として提案した。

※1「ぐるなびデータライブラリ」 2022年7月1日~2023年7月31日の期間で、検索指数と全国の飲食店の取扱指数を比較

大なめことなめたけで餡を作り、和風だしのスープにトッピング。好きなタイミングでとろろをかけ、さらにとろみをプラスする「大なめこ・なめたけ餡の温活とろろ鍋」
香辛料を効かせた麻辣スープをベースにインパクトのある骨付きスペアリブを楽しむピリ辛鍋「とろっとろ焼きチーズの麻辣石焼鍋」

※2点ともメニュー考案は「GURUNAVI FOODHALL WYE」料理長 高橋毅氏(当時)

2024年は「新感覚すき焼き」を「トレンド鍋®」に選定

2024年の「トレンド鍋®」は、「新感覚すき焼き」だった。「楽天ぐるなび 外国語版」の2023年4月から2024年9月の「すき焼き」のPV数はしゃぶしゃぶの約2.5倍。12ヶ月間の飲食店の取扱指数をもとに分析した結果、選ばれた。「卵で食べる」「割下を使う」といった従来のすき焼きの特徴を活かしつつ、食材や割下などに工夫を凝らし、さまざまなスタイルで楽しむ多様化する食の嗜好に合わせて新たな形に進化させることで、日本人のみならず、訪日外国人も「すき焼き」の新たな魅力を発見することができることもポイントだという。

「楽天ぐるなび 外国語版」でもしゃぶしゃぶの約2.5倍のPV数
従来のすき焼きのイメージに新たなエッセンスを加え、“新感覚“にアップデートした「“ヨーグルト卵“で食べる黒毛和牛の燻製すき焼き」
ユーザー調査で「新感覚すき焼き」のイメージとして1位だった「洋風でおしゃれなすき焼き」をイメージした「とろけるオムレツのトマトすき焼き」

※2点ともメニュー考案は「GURUNAVI FOODHALL WYE」料理長 高橋毅氏(当時)

「アロマ鍋」とは、「香り×食」の体験で心まで満たす鍋

林氏によると、「アロマ鍋」の定義はハーブ、スパイス、柑橘類の香りを使用し、五感で味わう「香り×食」の体験で心まで満たす鍋。その選定ポイントとして3つの要素を挙げた。

1つ目は香辛料市場の拡大。国内の香辛料市場は拡大しており、食に香りを加えることで「癒し」や「セルフケア」を求めるウェルネス志向が高まっている。ぐるなびのデータ(※2)では「ハーブ」の検索数は1年で約1.7倍(2024年6月と2025年6月の比較)、「セリ」は2年で約1.6倍(2023年2月と2025年2月の比較)に伸長している。
※2「ぐるなびデータライブラリ」によるデータ

西洋のハーブだけでなく、芹や大葉、三つ葉などの和のハーブや、ゆず、すだちなど和の柑橘類の香りの人気も高まっている
※調査概要■調査日:2025年8月25日(月)~28日(木)■調査対象:20~60代 男女ぐるなび会員■調査方法:インターネット調査■調査人数:計1,970名
※画像提供:ぐるなび株式会社

2つ目は記憶に刻む五感体験と香りへの注目。AIの活用が進む2025年は効率化が加速する日常の反動で、記憶に残る豊かな「五感体験」の価値が再認識されると分析。ぐるなびユーザー調査では約8割の人が料理を食べる際に香りを重視していることが明らかになり、五感の中でも一番記憶に残りやすいとも言われている「香り」がトレンドの傾向にあるという。

「香りと食の体験の一例として、ジャパニーズ・クラフトジンも挙げられます。ぐるなびが発表する『今年の1皿』の『2024年、準大賞』にも選定されましたが、コリアンダーやカルダモン、山椒、レモンなどを使った華やかで、ボタニカルな香りが人気になりました。このように、香りを楽しみながら食事をする人が多いことが、2つ目の理由です」(林氏)

香りを楽しみながら食事をする人が多い ※調査概要■調査日:2025年8月25日(月)~28日(木)■調査対象:20~60代 男女ぐるなび会員■調査方法:インターネット調査■調査人数:計1,970名 ※画像提供:ぐるなび株式会社

3つ目はストレス社会における新たな食習慣として、香りで心を和らげる潮流が生まれていること。多くの人がストレスを抱える現代において、同調査では、約48%がリラックスや気分転換のために香りやアロマを使用すると回答しており、食事でも香りで心を和らげ、香りを味わうトレンドが生まれているという。

約48%がリラックスや気分転換のために香りやアロマを「使用する」「たまに使用する」と回答。特に女性は約60%に上り、リラックス方法として香りを使用する傾向があるという結果が出た ※調査概要■調査日:2025年8月25日(月)~28日(木)■調査対象:20~60代 男女ぐるなび会員■調査方法:インターネット調査■調査人数:計1,201名 ※画像提供:ぐるなび株式会社

結果、ユーザーアンケート調査では約80%が、料理を食べる際、香りが「とても重要」、「ある程度重要」と回答し、香りで食事を楽しんでいる人が多いことがわかった。

「鍋から立ち上がる香りは、単なる匂いではなく、食事や食欲や気分を刺激する体験そのものです。スパイスやハーブ、柑橘類など、鍋に合わせた香りの組み合わせが、味や見た目だけでなく、香りを含めた新たな食の体験価値を提供します。 豊かな香りで、心まで満たすアロマ鍋を、ぜひ楽しんでいただければと思います」(林氏)

博多ほたる麻布十番店の料理長代理の前田氏は、アロマ鍋の具体例として「薬膳きのこもつ鍋」を紹介。福岡名物のもつ鍋をベースに、秋の食材であるきのこを豊富に使用し、しょうゆベースに八角、スターアニス、辛子生姜などの薬膳を加えた新しいスタイルのもつ鍋
蓋を開けると広がる柚子の香りと、芹のほのかな苦味と味噌の甘味のバランスにこだわった「和芹と若鶏の柚子味噌アロマ鍋」(1人前1,958円※税込、以下同)、メニュー考案は「味噌と鮮魚と純米酒 穂~みのり~」(千代田区有楽町)
さっぱりとしたスープをベースに生の柚子やレモンを乗せた「柑橘アロマ鍋」(1,680円)、メニュー考案は「九州炭火酒場 ばってん 神田西口店」(千代田区内神田)
博多名物もつ鍋を薬膳の視点でアレンジし、数種類のきのこと薬膳スパイスで旨みを抽出した「薬膳きのこもつ火鍋」(2,400円)、メニュー考案は「博多ほたる 麻布十番店」(港区麻布十番)
発表会で試食用に提供された「薬膳きのこもつ火鍋」。薬膳を感じさせる複雑な香り、清涼感のあるセリの香りが食欲をそそる

取材・文/桑原恵美子
取材協力/株式会社ぐるなび

Author
フリーライター。日経トレンディネット、日経クロストレンドで長く大手チェー ン飲食店や新オープンの商業施設、食品メーカーなどの取材に携わる。ぐるなび が運営するレストランガイド媒体「dressing」でも100軒以上の飲食店を取材し、 自身の推し飲食店を紹介する「満たされメニュー」をぐるなびPROで連載中。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年10月16日(木) 発売

DIME最新号は、「2025ヒット商品総決算」特集&「攻殻機動隊」映像化30周年大特集!今年話題を集めたヒット商品をどこよりも早く徹底解剖。DIMEでしか手に入らない「攻殻機動隊」オリジナルカレンダーが特別付録に付いてくる!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。