
日常の移動手段として自転車が欠かせない人も多いはずだ。一方で自動車などほかの視点から見ると危ないと感じる自転車ユーザーがいるのも事実だ。MS&ADインターリスク総研では、全国の消費者1000人を対象に「自転車運転に関するアンケート調査」を実施して結果を公開した。そこで明らかになった自転車ユーザーの意識と運転実態を紹介していこう。
周囲よりも交通ルールを守っていると思う人は8割以上
・周囲と比較して自分は交通ルールを守っており自転車の安全運転ができていると思いますか(n=1000)
周囲と比較して交通ルールを守って自転車の安全運転ができているかという質問では、「強くそう思う」と「そう思う」を合わせると83.1%という高い割合になった。ちなみに「強くそう思わない」という回答は2.6%で、自転車の利用者のほとんどは安全運転していると思っていた。
回答者の約7割が車道と歩道の区別がある道路で歩道を通行
・車道と歩道の区別のある道路で、歩道を通行したことがある(n=1000)
・車道と歩道の区別のある道路で、歩道を通行することについてどのように思いますか(n=692)
過去6か月間に、車道と歩道の区別がある道路で歩道を通行したと69.2%が回答。そのうちの19.2%は「問題ない」と思っており、73.7%が「問題はある」と認識していた。約2割が歩道通行したことに問題意識がなかったことは驚きだ。
回答者の15.1%が6か月以内に「ながらスマホ」運転を経験
・「ながらスマホ」運転をしたことがある(n=1000)
・「ながらスマホ」運転をすることについてどのように思いますか(n=151)
・「ながらスマホ」運転をしたことがある回答者数(性別・年齢別)(n=151)単位:人数
過去6か月間に自転車で「ながらスマホ」運転をしたことがあるか質問すると、15.1%がしたことがあり、そのうちの11.3%はそれが「問題ない」と回答した。1割以上が危険な「ながらスマホ」運転に問題を感じていなかった。性別・年令別では、「ながらスマホ」運転をした回答者は40代男性がもっとも多かった。
14.8%は「交通反則通告制度(青切符)」の導入をまったく知らなかった
・2026年4月より「交通反則通告制度(青切符)」が導入されることについてご存じですか(n=1000)
2026年4月から16歳以上の自転車運転者による交通違反に対する「交通反則通告制度(青切符)」が導入される。これについて「知らない」と「よく知らない」を合わせると35.1%という高い数字になった。大きなニュースにも関わらず、3割以上の人が良く分かっていない現実は、「青切符」の大きな課題になりそうだ。
自転車損害賠償保険の加入者は58.1%
・あなたは自転車損害賠償責任保険に加入していますか(n=1000)
回答者の自転車損害賠償保険についての認識では、58.1%が加入していると回答した一方で、26.1%はまだ加入していなかった。さらに15.8%がわからないと回答している。約6割は保険に加入していたが、自転車の事故やトラブルがニュースになることも増えており、今後はこの数字を伸ばしていく必要があるだろう。
「自転車ユーザーの意識と運転の実態についてのポイント」調査概要
調査人数:1000人(男性500人、女性500人)
*15歳~19歳、20歳~29歳、30歳~39歳、40歳~49歳、50歳~59歳の年齢5区分ごとに男女各100人
調査期間:2025年8月18日~2025年8月21日
調査方法:インターネットによる調査
回答者属性:
・自転車を運転する頻度/合計1000
(頻度:人数)
週に2~3回程度:375
週に4回以上:625
・職業/合計1000
(職業:人数)
会社員:342
会社経営・役員:5
公務員:24
自営業・自由業:48
団体職員・各種法人:6
派遣社員:30
パート・アルバイト:166
学生:224
専業主婦・主夫:89
無職(定年退職者を含む):59
その他:7
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構成/KUMU