
9月中旬から寒気が流れ込み、朝晩を中心に冷え込んだ影響で、北海道では標高が低い山でも色付きが始まった。八幡平・蒸ノ湯温泉(秋田県)や白駒の池(長野県)など、本州の標高の高い山でも見頃を迎えている。そんな秋の紅葉シーズンが本格的に始まるなか、ウェザーニューズは、「第二回紅葉見頃予想」を発表した。
今夏の記録的な暑さや少雨などの影響で一部の葉の見栄えに影響も
葉が色付く時期は秋の気温と深く関係しており、気温が低いと色付く時期が早くなり、高いと遅くなる。今年は9月中旬から朝晩を中心に秋の空気が流れ込むようになり、北日本や中部の標高が高い山では平年並の見頃を迎えた所が多くなっている。大雪山旭岳・姿見の池付近など北海道の一部では既に今年の紅葉が終了した一方、本州や四国の山で色付き始めた所が増えてきた。
ウェザーニューズでは、今後は全国的に天気が周期変化し、晴れる日の朝晩は放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるが、平均気温は平年より高い傾向が予想されるため、多くの名所で平年並かやや遅い見頃となる予想としている。北海道の10月の気温は、平年より低くなる予想で、一部の名所では平年よりやや早い見頃となる可能性があるという。
■台風や線状降水帯の影響:大雨となったものの大きな影響なし
9月上旬には台風15号が西日本~東日本の太平洋側を通過し、一部では線状降水帯が発生するなど大雨となったが、宮崎県や静岡県など被害が出た地域の紅葉の見頃時期はまだ先のため、葉への大きな影響はなさそうとのこと。台風22号により伊豆諸島で紅葉への影響が心配だが、その他の名所には影響はない予想だという。また、台風23号の影響次第では紅葉や名所へのアクセスに影響が及ぶおそれがあるとしている。
■鮮やかさ:夏の記録的な暑さや少雨で一部の葉に影響も
葉が鮮やかに色付くためには、秋に適度な日差しと雨があり、気温がしっかりと下がることが必要。今年は夏の記録的な暑さの影響で葉焼けしているなど葉の健康状態があまり良好ではないため、一部の葉の色付きに影響する可能性があるという。ただ、既に今年の紅葉シーズンが終了した大雪山・銀泉台(北海道)では予想よりも鮮やかな紅葉となっている。今後は全国的に天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しや雨、朝晩の冷え込みが見込めるが、台風23号の影響次第では紅葉の見栄えに影響が出る可能性があるとのことだ。
関連情報
https://weathernews.jp/koyo/
構成/立原尚子