「オヤジギャグは寒い」「ダジャレはウケない」——そんな常識が、いま若者たちの間で静かに覆されつつある。SlackやLINEなどのチャットツールを通じて、あえて〝ダサい〟言葉遊びを楽しむムーブメントが広がっているのだ。
この現象に注目しているのが、博報堂生活総合研究所の松井博代さんと植村桃子さん。
ネオダジャレの実例や若者たちのリアルな声を交えながら、その魅力と可能性を深掘りしていく。
ネオダジャレって何?若者の心を掴む3つの理由
松井さんは若者の心を捉えた背景には、3つの理由があると読む。
「テキストコミュニケーションの増加、音楽やお笑いシーンでのラップ・ことば遊びネタの流行。これに加え、個性が多様化する中、ダジャレ好きが〝ダジャレを楽しんでいる一界隈〟と受け入れられたこともネオダジャレの再評価につながったと考えています」
ダジャレのクオリティーはさておき、その使われ方こそが、昔とは違う〝ネオ〟たるゆえんだと言う。
「伝えたいメッセージに遊び心をプラスできる便利なツールとして使う人や、自分のセンスや教養を表現する〝知的な使い方〟に価値を感じている人もいます」(植村さん)
40代以上が使ってもネオダジャレと受け入れられるのだろうか。
「上の年代が使うダジャレはスルーしていいのか迷うことも。スルーされても気にしないよ、という雰囲気作りが大事ですね」(植村さん)
すべってもいい方は、ネオダジャレでコミュ力を高めてみては。
【DIMEの読み】
知的なひねりや流行語をまじえたネオダジャレ作りも楽しいもの。伝達事項だけの無機質なメッセージも、ネオダジャレを添えることで、温かみがアップするので、中年ダジャラーは増えていくかも。
ダジャレに関する意識 (年代別)

ダジャレに対してネガティブなのが50代と60代。若い世代には「ダジャレ」=「ダサい」のイメージは薄れている。
これまでの人生で、あなたが一番おもしろいと感じたダジャレ

教養やニュース性を感じるダジャレが多いのが特徴。高杉晋作は定番だが、時代に合わせてネタも変化している。

ネオダジャレ研究ユニット
松井博代さん(左)と植村桃子さん(右)。
出典:博報堂生活総合研究所「ことば遊びに関する調査(2025)」
取材・文/安藤政弘 編集/原口りう子
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