
よりスナップ寄りに進化
FUJIFILM「X-E5」は、レンジファインダーカメラを思わせるクラシカルスタイルのAPS-Cサイズのミラーレスカメラである。前モデル「X-E4」のデザインを継承しつつ、内部性能を大幅に強化した後継機で、有効約4020万画素の「X-Trans CMOS 5 HR」センサーと最新「X-Processor 5」を搭載して、解像感とノイズ耐性が大きく向上した。新たに被写体認識AFを採用し、人・動物・乗り物などを自動検出して追従するほか、ボディ内手ぶれ補正も新搭載された。これにより、オールドレンズ装着時にも手ブレの心配がなくなりスナップシューターとしての自由度が高まった。写真家の小平尚典氏にも愛用のXマウントレンズを持参してもらい、恵比寿と御茶ノ水などでスナップして、「X-E5」の実力を検証した。
恵比寿「THE TOKYO TOILET」を巡る
恵比寿駅周辺で注目を集めているのが、「THE TOKYO TOILET」(https://tokyotoilet.jp)プロジェクトの一環として整備された、アート性の高い公共トイレだ。特に恵比寿東公園内にあるトイレは、建築家・槇文彦氏の設計によるもの。清潔感と機能性を両立しつつ、柔らかな曲線とガラスの質感が調和したデザインが特徴である。夜は柔らかい照明に包まれ、まるでギャラリーのようだ。日常の中にデザインの力を感じさせ、使えるアートとして国内外から高い評価を受けている。今日は恵比寿駅から徒歩で行ける4ヵ所のトイレを巡った。撮影には15mmレンズを使用。
キットレンズでフィルムシミュレーション
御茶ノ水駅の撮影スポットと言えば、聖橋から総武線と中央線と地下鉄丸ノ内線が立体交差するあそこが思い浮かぶ。しかし、それよりもう少し低い視線から、フィルムシミュレーションを色々と試してみた。意外に良かったのはプロビアでも、丸ノ内線の赤の発色が昭和な感じに思える。モノスタンダードも何もかもレトロな雰囲気にしてくれる。
写真・文/ゴン川野