海外旅行や海外出張では、物理的なSIMカードの差し替えが不要な「eSIM」の利用が大変便利です。本記事では、海外で役立つeSIMサービスの選び方や回線を切り替えて海外で使う方法を解説します。
目次
eSIMはSIMカードの差し替え不要で海外現地の回線を利用できるため、フリーWiFiの安全性や高額請求を心配する必要がありません。しかし海外回線対応のeSIMにもさまざまなサービスがあり、選び方に悩む方もいるでしょう。
本記事では、海外旅行・出張で利用するeSIMの選び方や回線の切り替え・設定方法を解説。海外でスムーズに通信サービスを利用したい方はぜひ参考にしてください。
eSIMとは?海外利用に役立つ基礎知識
はじめに、海外でeSIMを使うにあたって知っておきたい基本情報をお伝えします。物理的なSIMカードとの違いや、対応端末の確認方法を把握しておきましょう。
■eSIMとSIMカードの違い
eSIMとは、スマートフォンやタブレットに内蔵された一体型のSIMタイプを指します。物理的なSIMカードの差し替えが不要で、通信サービスを契約後SIMカードの到着を待たずに回線を開通できるのが大きな特徴です。
物理SIMに情報を書き込む従来のSIMカードに対し、eSIMは端末に内蔵されたICチップに情報を書き込みます。
■海外でeSIMが使われる理由
eSIMは、現地でSIMカードを購入する必要がなく、回線の開通さえ済んでいればすぐに通信を開始できます。
海外渡航先では何かと時間を気にしなければならない場面もありますから、空港のSIM販売カウンターやショップに足を運ぶ時間を節約できるのは大変魅力です。
■対応端末の確認方法
eSIMはすべての端末に対応しているわけではなく、中にはeSIM非対応の端末も存在します。
お使いのスマホがeSIMに対応しているかどうかを確認するには、電話アプリで端末固有の製造番号(IMEI)を表示する方法が簡単です。
- 電話アプリを開く
- 「*#06#」と入力し発信
- 表示された番号の先頭に「EID」と表示されているか確認
「EID」と表示されていればeSIM対応端末であると判断できます。
■eSIMに切り替えると電話番号はどうなる?
海外用のeSIMに切り替えても、基本的に日本国内の電話番号は保持されます。
海外向けのeSIMはデータ通信のみであることがほとんどですが、国際電話サービス対応の通信サービスであれば日本の電話番号を使った国際通話が可能です。通話料金は携帯電話会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、LINEのような無料通話アプリを使用する方法もおすすめです。
海外でeSIMを使う3つのメリット
海外でeSIMを使うメリットは大きく分けて3つ挙げられます。
- 事前購入・設定ができる
- 1台のスマホで複数回線を利用できる
- 紛失・故障のリスクがない
■事前購入・設定ができる
海外向けのeSIMは日本でも契約・設定できます。
そのため、現地に到着して言語がわからなかったり、現地通貨への換金が済んでいなかったりしても慌てる心配がありません。
日本でeSIMを設定しておけば、現地でわからないことがあってもすぐに調べられ、不必要なトラブルを回避できる点は大きなメリットと言えるでしょう。
■1台のスマホで複数回線を利用できる
eSIMは物理的なSIMカードを必要としないため、1台のスマホで国内用と海外用のプランを併用できます。スマホの設定画面から簡単にSIMを切り替えられ、海外渡航の頻度が高い人にもおすすめです。
日本でも、仕事とプライベートで電話番号を使い分けたり、用途に合わせて複数社のプランを使い分けたりしてeSIMを活用するユーザーもいます。
■紛失・故障のリスクがない
物理的なSIMカードの場合、紛失すると費用請求や再発行手数料がかかります。一方のeSIMは端末一体型のSIMタイプのため、SIMカード自体に紛失・故障のリスクがありません。
端末自体を紛失・破損してしまう可能性もありますが、サイズが小さく繊細なSIMカードに比べればこれらのリスクは大幅に抑えられるでしょう。
海外向けeSIMサービスの選び方
数あるeSIMの中でも、自身に適した海外向けeSIMサービスを選ぶポイントをご紹介します。
■eSIMサービスの対応エリアを確認する
大前提として、渡航先のエリアに対応する通信サービスを選びましょう。特定のエリアに対応するプランや、「アジア全域」「ヨーロッパ全域」など幅広く対応するプランもあるため、目的地に合わせて選ぶことが重要です。
■用途に適したデータ容量・利用期間を選択する
海外向けeSIMには「1GB〇〇円」「〇日間〇〇円」など、短期滞在向けのプランが用意されていることが多いです。普段のインターネットの使い方や、現地の滞在期間にぴったりなプランを選ぶことで、余計な出費を抑えられます。
■料金プランの比較ポイント
料金プランを比較するにあたっては、以下のポイントに注目してみましょう。
・1GBあたりの単価
・期間延長の可否
・延長料金
・(データ容量の)追加チャージの可否
日本とは時間の流れも文化も異なる海外では、どのような出来事が起こるかわかりません。
万が一滞在期間が延長となっても良いように、eSIMプランの期間延長や追加チャージの可否、それらの料金システムも比較して選ぶと安心です。
■サポート体制
通信サービスについて何か問題が発生した際、日本語で対応してもらえるとやり取りがスムーズに行えます。
できれば日本語対応のeSIMサービスを選ぶのがおすすめです。後述するeSIMサービスの紹介には日本語対応のサービスも含まれますので、ぜひ参考にしてください。







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