
日本出版販売(日販)から、2025年9月期の店頭売上前年比調査(対象店舗:日販取引書店におけるPOS調査店)の結果が発表された。本稿では同社リリースをベースに、その概要をお伝えする。
雑誌は『会社四季報2025年4集 秋号』、書籍は『イン・ザ・メガチャーチ』が市場を牽引
雑誌は『会社四季報2025年4集 秋号』(東洋経済新報社)が売上を牽引したが、前年同月に『ワイルド・スピ ード カー コレクション』シリーズ(デアゴスティーニ・ジャパン)が好調だった影響で前年割れとなった。
書籍は、文芸 書、ビジネス書、新書、総記(※)が前年を上回り、特に文芸書の『イン・ザ・メガチャーチ』(著・朝井リョウ/日経BP 日本経済新聞出版)が売上 を伸ばした。一方で、実用書や児童書などの前年割れが影響して、書籍全体では前年比97.8%となった。
※ 図書館学用語。本を内容によって1類から9類までに分類する日本十進分類法において、特定の分野に分類できない新聞や百科事典、叢書、年鑑などを指す。ちなみに日本十進分類法は総記を「0××」で表記する。
コミックは、前年同月発売の『SPY×FAMILY 14』(作・遠藤達哉/集英社)『HUNTER×HUNTER 38』(作・冨樫義博/集英社) などの影響を受け、前年比85.7%となっている。
<店頭売上前年比時系列>

■調査方法
調査対象店/当年・前年共に売上データが取得できている店舗
調査対象軒数/1161店
調査期間/2025年9月1日~9月30日

構成/清水眞希