
2025年10月16日、『ポケットモンスター』シリーズ最新作『Pokémon LEGENDS Z-A(ゼットエー)』が発売される。本記事では、発売前に行なわれたメディア向け先行体験会の感想をお伝えする。
新しい戦闘システムを理解することが攻略のカギになる?
体験会では、「ワイルドゾーン」「夜のバトルゾーン(ZAロワイヤル)」「ランクアップ戦」「暴走メガウツボット戦」の4つのシチュエーションをプレイできた。

「ワイルドゾーン」は野生のポケモンとの戦闘や捕獲などができるエリアのことで、体験会でプレイしたエリアはミアレシティの建物の合間にある道路や歩道、水路がある普通の街中といった感じの区画だった。水辺にはコイキングやカメテテ、道路にはデルビル、建物の上にはチルットといった「街中でも見かけることができるかも?」といったポケモンたちがいた。今作ではミアレシティが舞台ということで「ワイルドゾーン」は基本的に全てミアレシティ内にあると思われるのだが、もっと大きなポケモンや野生味のあるポケモンたちは一体どのように街中を闊歩することになるのか楽しみである。


ワイルドゾーンでは「オヤブン」と呼ばれる強大な力を持った野生のポケモンもいる。体験会で出会ったオヤブンのヘルガーは他の野生のポケモンとは比ではないほど強く、同じレベル帯の手持ちポケモンでも、相性を考えなければ2〜3回の攻撃でひんし状態になってしまうほどだった。事前情報にもあるように、『Pokémon LEGENDS Z-A(ゼットエー)』では従来のターン制バトルではなく、リアルタイムで技を選択し戦うことになる。技にはクールタイムが設定されているので、強い技だけを選んで戦うこともできるが、複数の技を使い分けながら戦略的に戦闘する方がいいだろう。また、主人公や手持ちのポケモンは位置取りを変えることもできるので、戦闘中に移動をしながら攻撃を避けることもできる。



一方で、慣れない戦闘方法に翻弄されて、足を止めてしまうと、野生のポケモンの技で主人公がダウンをしてしまうこともある。特にオヤブンのヘルガーの攻撃は強力で技を2回受けてしまうだけで主人公はダウンして、ポケモンセンター送りになってしまった。私は、3回ほどオヤブンのヘルガーにダウンさせられたが、タイプ相性のいいポケモンを駆使しながら、また主人公が攻撃を受けないように移動することで、オヤブンのヘルガーを倒すことに成功。
この辺りは、慣れの問題だとは思うが、オヤブンのポケモンが序盤から遭遇できるのであれば、弱い手持ちでもオヤブンを倒すことができるだろう。手応えを求める上級者プレイヤーも安心してほしい。

マップ上には道具が落ちているが、一部の道具は取り方がわからないものがあった(道路上のテントの上にある道具)。おそらく従来のひでん技のようなマップ上で効果を発揮する技がある、もしくはそのような効果を発揮できるポケモンがおり移動やアイテムの回収などに役立てるのだと予想できる。
主人公の着せ替えは、既に購入している着せ替えアイテムであれば特定の場所(ブティックなど)に行く必要はなくメニュー画面からいつでも行なうことができる。





夜の「バトルゾーン」ではトレーナー戦がメインとなる。基本的に敵トレーナーの視界に入ると攻撃を仕掛けてくる。気付かれる前にこちらから攻撃ができれば、不意打ち成功となり、技が必ず急所に当たるので有利に戦闘を開始できるのだが、この不意打ちが非常に難しい。主人公の「しゃがむ」アクションや遮蔽物や高低差を上手に使って近づいていくのだが、思ったよりも敵トレーナーの察知範囲は広く感じられた。



「ランクアップ戦」では、いわゆるジムリーダー戦のような強いトレーナーと戦闘をする。「ワイルドゾーン」や「夜のバトルゾーン」で戦闘システムに慣れていたので余裕だろうとタカを括っていたが、ここでは『Pokémon LEGENDS Z-A(ゼットエー)』の戦闘の妙を突きつけられた。

それが初手「まもる」だ。基本的にクールタイムが長い威力の高い技は戦闘の開始直後に使いたい。少しプレイをすればゲーム初心者でもそのセオリーは理解できてくるのだが、「ランクアップ戦」のトレーナーはそのプレイヤーの心理を逆手にとってくる。「まもる」は攻撃技を必ずノーダメージにしてくれるシリーズお馴染みの技なのだが、本作でもその効果は同様で、さらに「まもる」で技を防がれるとダメージは与えられずに技を使用した判定になるのでクールタイムが発生する。オンラインでの対人戦でも初手「まもる」がセオリーになるのかどうかは、「うずしお」のようなエリアに効果を発生させる技や「まもる」を無効化する「フェイント」(本作で登場するかは不明)のような技がどれだけ強いのか等、全体のゲームバランスを見てみないとなんとも言えない。しかし、『Pokémon LEGENDS Z-A(ゼットエー)』ならではの戦闘システムの面白さがあることは十分に理解できた。非常に楽しみである。


そしておそらくストーリーのボス戦に当たるのが暴走メガシンカポケモンとの戦闘だ。「暴走メガウツボット戦」では手持ちのポケモンのメガシンカが可能だったのだが、これまでの『ポケットモンスター』シリーズとは異なる点として、一度の戦闘で何度でも手持ちポケモンのメガシンカが可能という点が挙げられる。これまでは”一度きりの切り札”という立場だったメガシンカも、今作ではゲージがたまればすぐにメガシンカをしてもいいだろう。ポケモン宣伝担当によれば「暴走メガシンカポケモンは非常に強力なので、メガシンカを何度も駆使して挑んで欲しい」とのことである。おそらくはゲームをプレイする上でのストレスと爽快感とのバランスをとった結果だろうと推察する。






体験会では本編のシナリオやポケモンの育成や収集、ゲームバランス、オンラインといった要素はなかったので、全体的な面白さについて結論を出すことはできない。
しかし、グラフィックや戦闘システムについては「かなり期待できる」と感想を述べたい。
また、本作ではメガカイリューやメガカラマネロをはじめ新たに発見されたメガシンカポケモンも発表されている。本作の舞台であるミアレシティは、メガシンカがはじめて登場した『ポケットモンスター X・Y』の舞台であるカロス地方の街でもある。新たに発見されたメガシンカポケモンだけでなく、メガシンカについてもさらに深掘りされることを期待したい。

キービジュアル

マップアート

タイトル
『Pokémon LEGENDS Z-A』/『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』
発売日
2025年10月16日(木)予定
予約開始日
パッケージ版 2025年7月23日(水)
ダウンロード版 2025年6月5日(木)
※ダウンロードカードの発売も予定しております。
希望小売価格
パッケージ版
『Pokémon LEGENDS Z-A』 7,128円(税込)
『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』 8,128円(税込)
ダウンロード版
『Pokémon LEGENDS Z-A』 7,100円(税込)
『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』 8,100円(税込)
発売
株式会社ポケモン
販売
任天堂株式会社
制作
株式会社ゲームフリーク
対応機種
Nintendo Switch / Nintendo Switch 2
ジャンル
アクションRPG
プレイ人数
1人(対戦・交換など:2~4人)
通信機能
ローカル通信対応、インターネット通信対応
販売形態
パッケージ版/ダウンロード版
対応言語
日本語・英語・欧州スペイン語・ラテンアメリカスペイン語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・韓国語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)
※Nintendo Switch 2 日本語・国内専用モデルでプレイされる場合も、ゲーム内で言語選択が可能です。
CERO
A
©2025 Pokémon.
©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
Nintendo Switch のロゴ・Nintendo Switch は任天堂の商標です。
※画面は開発中のものです。
※ゲーム画面はNintendo Switch 2 Editionのものを使用しています。
取材・文/峯亮佑