DIME MAGAZINE
自分の親をどう呼ぶか、それは家庭の環境や子どもの成長段階によって変わるもの。とはいえ、友達感覚で両親と接している若者も増えてきている印象がある昨今、令和の若者は親をどのように呼んでいるのだろうか。
そこで、10代・現役高校生を対象としたマーケティング情報サイト「ワカモノリサーチ」は、全国の現役高校生を対象に、「自分の父親・母親のことをなんて呼んでいますか？」というアンケート調査を実施したので、注目のポイントをピックアップして紹介しよう。
現役高校生の50.2% 父親のことを「パパ」と呼ぶ！「お父さん」は3割弱
まず、「自分の父親のことをなんて呼んでいるか？」の調査結果で最も多かったのは「パパ」で50.2%であった。
次いで「お父さん」（28.1%）、「その他」（16.6%）、「名前」（4.1%）、「オヤジ」（0.9%）となり、現役高校生の間では「パパ」が過半数を占めていることが判明。
そんな「パパ」と回答した高校生からは、「小さい頃から呼んでいて今さら変えられない」「母も兄弟もパパと呼んでいるから自然とそうなった」「お父さんに変えるタイミングがなかった」など幼少期から「パパ」と呼んでおり、家族もその呼び名のため変えるタイミングも必然性もなく、そのまま「パパ」と呼び続けているケースが多かった。
また、「かわいい響きだから」「呼びやすいから」といった、単純で感覚的な理由も多く見られ、この回答から親子関係の距離の近さもうかがえる。
「パパ」に次いで多かった「お父さん」と呼んでいる現役高校生からは、「パパは子どもっぽくて恥ずかしいから」「周りもみんなお父さんと呼んでいたから自然にそうなった」「成長するにつれて敬意を持つ呼び方に変えた」「学校の先生から『お父さんと呼ぶように』と言われた」などの声が。
特に思春期を迎えた男子生徒からは「パパは恥ずかしい」という声が多く、「パパ」から「お父さん」への移行は大人への意識の芽生えともいえそうだ。
全体の16.6%と意外に多かった「その他」と回答した現役高校生。「外国人の父なので“Daddy”と呼んでいる」「小さい頃“とうたん”としか言えず、そのまま定着した」「父親をあだ名で呼んでいる。仲が良いから友達感覚」「義理の父だから呼び方が定まっていない」など、家庭の事情や親子関係のスタイルが色濃く反映されていた。
少数派となった「名前」で呼ぶ現役高校生は、「フレンドリーだから」「仲がいいから」といった父親と友達感覚でいるパターンや、「再婚だから」「血がつながってないから」など、母親の再婚によって、家庭に入ってきた父親のため、何と呼んでよいかわからず名前で呼んでいるパターンに分かれる結果となったようだ。
「オヤジ」と呼ぶ現役高校生は、「親しみを込めて呼んでいる」「親しいし可愛い呼び方だと思っているから」など親密な関係だからこそ「オヤジ」と呼べるという意見が目立つ。
現役高校生の56.3% 母親のことを「ママ」と呼ぶ！ 3人に1人は「お母さん」
次に、「自分の母親のことをなんて呼んでいるか？」の調査では、「ママ」が56.3%となり、こちらも過半数超えた。次いで「お母さん」（33.4%）、「その他」（6.8%）、「名前」（2.6%）、「おふくろ」（0.9%）という結果に。
「ママ」と回答した現役高校生からは、「小さい頃から呼んでいて今さら変えられない」「兄弟もママと呼んでいるので合わせている」「お母さんに変えるタイミングを失った」など、「パパ」から「お父さん」に変えられなかった意見と似た意見が目立つ。
また、「ママの響きがかわいいから」といった可愛らしさから呼ぶ意見や、「ママは距離が近く感じる」「ママと呼ぶと安心する」という心理的な側面を挙げる高校生もいた。
続いて、33.4%の「お母さん」と呼ぶ現役高校生からは、「ママは子どもっぽいから」「人前でママと呼ぶのは恥ずかしいから」「親に『お母さんと呼びなさい』と言われていた」「フォーマルでもカジュアルでも使える無難な呼び方」といった意見が寄せられた。
こちらも父親同様、成長に伴う“恥ずかしさ”や“社会性”を意識する声が目立つ。少数派となってしまった「名前」で呼ぶ現役高校生は、「再婚相手」ということで名前で呼ぶ傾向がみられる。
「おふくろ」と呼ぶ現役高校生は、「渋い」や「かっこいい」という印象から呼んでいることが分かった。
また、「その他」と回答した現役高校生からは、「かあちゃん。かわいいから」「“おかん”と呼ぶと親しみやすいから」「マミー。海外ドラマの影響でそう呼ぶようになった」「母を“かか”と呼んでいる。昔からの家の習慣」など、様々な呼び名があった。各家庭の個性が出ている結果となっている。
まとめ：成長により呼び方に変化を求めるも 親とのフラットな関係も大切にする傾向
今回の調査結果から、令和の現役高校生の中では、両親を「パパ・ママ呼び」するのが主流である一方で、成長段階で「お父さん・お母さん」へと移行するケースが多いことが判明。
さらに、両親のことを「名前」で読んだり「あだ名」で呼ぶ少数派には、フラットな親子関係を大切にしたり、再婚・離婚といった家庭の事情が背景にあることも見てとれた。
今後、さらに社会の価値観が変化していく中で、現役高校生たちがどのような呼び方を選択していくのか。その変化を見ていくことで、家族観や世代感覚を知る手がかりになりそうだ。
調査概要
調査期間 2025.7.22～2025.8.4
調査機関 株式会社ワカモノリサーチ
調査対象 全国の現役高校生
有効回答数 862名
調査方法 インターネットリサーチ
出典：ワカモノリサーチ
関連情報
https://wakamono-research.co.jp/media/
構成／Ara
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