
Geminiの機能を最大限に引き出すために最適化
Googleは2025年10月1日、Gemini向けに設計された最新のGoogle Homeデバイスを発表した。
そのラインアップはGoogle Nest Cam Indoor(電源アダプター式 / 第3世代)、Google Nest Cam Outdoor(電源アダプター式 / 第 2 世代)、Google Homeスピーカーの3モデル。
2つの新しい Google Nest Camは10月1日より発売が開始され、価格はGoogle Nest Cam Indoor(電源アダプター式 / 第3世代が1万5800 円(税込)、Google Nest Cam Outdoor(電源アダプター式 / 第2世代)は2万3800 円(税込)で、日本におけるGemin への対応は2026年初頭が予定されている。
Google Homeスピーカーは、Geminiのために初めて開発されたオーディオ デバイスであり、日本と米国を含む対象地域で、2026年春の発売が予定されている。価格は10月1日時点では未発表。
そして今後の Gemini 対応に向けて、「Google Home アプリ」もアップデートされ、10月1日より順次提供が開始された。
というわけで、いずれもGeminiの機能を最大限に引き出すために最適化されたという、今回の新製品の特徴と機能を同社リリースをベースにまとめてみた。
新しいGoogle Nest Cam:よりスマートに、長く使える設計

■史上最高の画質を実現:2K HDR動画に対応
新しい2つのカメラはいずれも Google史上最高解像度となる2K HDR動画に対応しており、細部まで驚くほど鮮明に映しだす。この高い解像度は、AI が高度なシーンを理解するために必要不可欠となる要素だ。独立した第三者機関 DXOMARK のテストでも、この2つの新製品はすべて、同クラスのカメラの中で最高水準の画質と評価されている。
■より広範囲の撮影が可能:152度の対角視野
新しいカメラは Google の製品史上最も広角かつ高い視野角を備えており、家の周辺をしっかり見守ることができる。新しいGoogle Nest Camは、152 度の対角視野で広範囲をカバーする。

■さらに向上した低照度性能:赤外線ナイトビジョンも引き続き搭載
新しいセンサーと、以前のカメラより多くの光を取り込めるワイドな絞りにより、薄暗い場所でも色鮮やかでクリアな映像を映しだせるようになった。そのため、夜明けや夕暮れ時でも、従来よりカラーモードでの撮影を長時間継続することが可能となっている。完全な暗闇でも細部まで逃さない、パワフルな赤外線ナイトビジョンも引き続き搭載された。
■2026 年初頭に Gemini対応予定
ハードウェアのアップグレードに加え、2026年初頭には、Gemini for Home に対応する予定だ。Gemini の能力を最大限に引き出すには、デバイス自体が映像を解釈し、理解できる真のAIカメラであることが不可欠。新しい Google Nest Cam はいずれ Googleのマルチモーダル AI の豊富で詳細なデータを提供できるよう設計されている。これにより、より精度の高い通知を受け取ったり、大切な瞬間をより素早く見つけ出したりすることが可能になった。
■すぐに使える便利な機能
新しいカメラは、サブスクリプションなしでも、購入後すぐに使える便利機能を多数満載している。
<重要な部分を拡大、不要な部分はクロップ>
カメラの映像をデジタル ズームしたり、クロップしたりして、花壇や玄関先などの特定の重要な場所に焦点を絞ることができる。ライブフィードや動画履歴でも、高画質な映像を確認が可能だ。また、アラート通知にはズームインしたアニメーション プレビューが表示されるようになるため、スマートフォンのロック画面から直接、人の顔や駐車場の車などを確認し、何が起きたのかを正確に確認できる。
<インテリジェント アラートを搭載>
従来のGoogle Nest Camと同様に、新しいカメラには、人物、自動車、動物を識別できるインテリジェント アラートを搭載している。
<動画履歴で見逃した出来事を確認>
新デバイスでは、イベント動画履歴を従来の3時間から6時間に延長された。すべてのアクティビティをテキストではなく、10秒間の動画プレビューで確認できるため、何が起こったのかをすぐに把握できる。
<Google Nest Cam Indoor(電源アダプター式 / 第3世代)の主な仕様>

解像度/2K HDR
画角/対角線152度
アスペクト比/16:9
ズーム/6倍デジタルズーム
スマート機能/人、動物、車両用のスマート アラート搭載
オーディオ/ノイズ キャンセル機能付きの双方向音声
ナイトビジョン機能/最大4.5m先までの照射に対応、高出力850nm赤外線LED×2
ワイヤレス/Wi-Fi: 802.11ac対応(2.4GHz / 5GHz) WEP、WPA、WPA2、WPA3の暗号方式に対応 Bluetooth Low Energy(BLE)
含まれる動画履歴/6時間のアクティビティの動画プレビュー(最大10秒までのクリップ)
Google Home Premium(別途契約) で追加の動画履歴/最長60日分のアクティビティの動画履歴、最長10日分の24時間年中無休の連続動画履歴
電源/本体一体型 USB-C電源ケーブル(3m) 7.5W USB-C電源アダプター
サイズ/高さ98.5×幅64×奥行き56.9mm
質量/393g(電源ケーブルを含む)
価格/1万5800 円(税込)
<Google Nest Cam Outdoor(電源アダプター式 / 第2世代)の主な仕様>

解像度/2K HDR
画角/対角線152度
アスペクト比/16:9
ズーム/6倍デジタルズーム
スマート機能/人、動物、車両用のスマート アラート搭載
ナイトビジョン機能/最大6.1m先までの照射に対応、高出力850nm赤外線LED×2
ワイヤレス/Wi-Fi: 802.11ac対応(2.4GHz / 5GHz) WEP、WPA、WPA2、WPA3 の暗号方式に対応 Bluetooth Low Energy(BLE)
含まれる動画履歴/6 時間のアクティビティの動画プレビュー(最大10秒までのクリップ)
Google Home Premium(別途契約) で追加の動画履歴/最長60日分のアクティビティの動画履歴、最長10日分の24時間年中無休の連続動画履歴
電源/12V、0.75A 屋外用電源ケーブル(5.5m)
耐候性/IP65規格に準拠した防水、防塵性能
サイズ、質量/
・カメラ:高さ76.8×幅76.8×長さ68.3mm、265g
・壁取り付け用マグネット:直径48×高さ32mm
価格/2万3800円(税込)
Gemini 向けに設計された、新しい Google Home スピーカー

新しいGoogle Homeスピーカーは、より自然な会話を実現するために設計されており、Geminiの高度なAIのためにカスタム処理を行なうことで、より高速でスムーズなやり取りを可能にしている。
新しいライトリングは、Geminiが聞いている、考えている、推論している、応答している、あるいは Gemini Live(※)モードになっていることをダイナミックな光で表現。視覚的にもわかりやすくフィードバックを返してくれる。
操作は直感的なタッチ コントロールにより、タップするだけで音量を調整したり、会話を始めたり止めたりすることができる。
新しいGoogle Homeスピーカーは、2026年春に日本を含む対象地域で発売される予定だ。
※ Google Home Premium のサブスクリプションが必要。https://store.google.com/jp/product/google_home_premium?hl=ja
今後のGemini対応に向けて「Google Home アプリ」が進化

Gemini のようなパワフルなアシスタントには、それに見合うアプリが必要不可欠。そこで Googleでは今回、ユーザーからのフィードバックをもとに、アプリの速度、信頼性、網羅性の 3 つを目標に Google Home アプリを根本から再設計したという。
■より速く、より信頼できる基盤へ
新しい AI 機能を充実させるには、「まずアプリを高速で信頼できるものにしてほしい」というユーザーの声に応えるべく、同社では、これを最優先事項として取り組みを開始。
その結果、新しいアプリの読み込み速度は飛躍的に向上し、一部の Android 端末では従来より 70% 以上も高速化したという。併せてバグが減り、アプリのクラッシュもわずか数か月で80%近く減少。さらに、バッテリー消費も改善している。
ライブビューの読み込みも 30%速くなり、再生エラーは 40% 減少。カメラのタイルプレビューは瞬時に表示され、カメラ履歴のスクロールはフレームレートが6倍以上向上し、はるかにスムーズになった。
■Geminiをより身近にするデザイン
新しいGoogle Homeアプリは、デザインを全面的に刷新して、より直感的でシンプルな操作性を実現。この新しいアプリは、日本では2026年初頭に提供開始予定の「Gemini for Home」がもたらすパワフルな機能を、最大限活用できるように設計されており、整理された3つのタブから、自宅の主要な機能にこれまで以上に素早くアクセスできるという。
<ホーム タブ>
家全体のデバイスや機能がこの画面に集約されている。片手でスムーズに操作できるよう、新しいジェスチャー機能も導入された。タブを切り替えることなく、スワイプするだけで、「お気に入り」「すべてのデバイス」、特定のダッシュボードを簡単に移動できる。
<アクティビティ タブ>
家で起きたすべての出来事を、Google のデバイスや他社製のデバイスを問わず、一つのタイムラインで確認できる。毎日の出来事を手軽に把握したいときは、ここで「ホームブリーフ(※)」をチェック。その日の出来事のスピーディーな確認が可能だ。

<オートメーション タブ>
画面上部のカルーセルに、次に実行されるオートメーションが表示されるようになった。より高度な設定をしたい人のために、エディタをiOS と Androidの両方でネイティブアプリとして全面的に刷新。これにより、来年初頭のGemini対応後は、1回限りのオートメーションを作成したり、「誰かが家にいるときだけ実行する」といった新しい条件付きの開始条件も設定できるようになり、より柔軟な使い方に対応する。

カメラ機能も大幅にアップグレード。AndroidとiOS のどちらでも、イベント通知がアニメーション付きの拡大プレビューとして表示されるようになり、ロック画面からでも何が起きているかをすぐに確認できる。
アプリ内では、YouTube のように新しいジェスチャー操作で履歴をよりスムーズに確認できるほか、タイムラインとイベントリストをスワイプで切り替えたり、ダブルタップで早送りや巻き戻しも可能だ。

デザインを刷新した新しいGoogle Homeアプリは、2025年10月1日より順次アップデートが始まった。Geminiを活用した機能は、2026年初頭に提供が開始される予定だ。
関連情報
https://blog.google/intl/ja-jp/products/devices-services/new-nest-cams-home-speaker/
https://blog.google/intl/ja-jp/products/devices-services/google-home-app-gemini-redesign/
構成/清水眞希