
Windows 10のサポート終了に伴って、古いPCからWindows 11対応PCに買い替えたとき、直面するのが、初期設定でのアプリインストールや、データ移行の課題だ。
自分でやるには時間がかかりすぎるし、パソコンの深い設定関係にまで踏み込んで操作するのはミスが怖い…」と思ったら、PCセットアップの代行業者に依頼する手がある。
そこで、本記事では、代行業者サービスを利用した場合の費用感や、依頼先の選び方といった使いこなし術を解説しよう。
OneDriveにデータを保管しておくとワンタッチで移行できるのだが・・・
インターネットに繋がるパソコンであれば、OneDriveやGoogle ドライブといったクラウドストレージにデータを同期しておけば、新しいPCでもすぐに読み出して使える。容量が足りなければ外付けハードディスクなどを使ってデータを移動するなどの手が取れなくはないが、移行漏れがあると困るし、自力でやり切る自信がなければ、躊躇せず業者に頼みたい。
まずは、PC設定代行業者の相場観をチェック。
掛かるコストのほぼすべてが人件費であるため、時間がかかる作業ほど料金が高くなる。データ移行は、2万円弱の費用からで、容量見合いとなる。
作業時間的には、容量によるが1TBあたり30分以上はかかると見積もっておきたい、つまり、想像以上に時間がかかると心得ておこう。
どの業者に依頼するのが正解か?4つの選択肢
費用相場の次は、どこに依頼するかを考えよう。依頼先は4つのタイプに分類できる。それぞれに一長一短があるが、PCを購入した店舗で移行サービスがあるならそこに依頼するのが合理的だ。
(1) 家電量販店(ヨドバシカメラ、ビックカメラ、PCデポなど)
PC購入と同時に依頼できる手軽さが良く、初めて、移行を依頼する場合におすすめ。ビックカメラのサービスサポートやヨドバシカメラのPC便利サービスなどは、料金体系が明確であり、メニューが標準化されている。一方で、特殊な業務アプリやネットワーク設定など、個別性が高い依頼だと対応してくれない場合もある。
(2) PCメーカーの公式サポートサービス(富士通、NECなど)

富士通やNECなど、PCメーカー自身で提供しているサービス。自社製品に精通した専門員が、筐体固有の問題やあらかじめインストールされている独自アプリのセットアップもスムーズに行ってくれる。信頼性が高い分、料金も高めな傾向になるし、他社製品を使ってのデータ移行を受け付けない可能性もある。
(3) PCサポートや修理専門の独立系業者
日本PCサービスのような全国でのサポートエリアがある業者や、地域密着型で、街中の電気屋さんみたいなアットホーム店舗まで様々ある。メーカーを問わずに幅広い知識があるのと、メニューにない個別の要望にも応えてくれやすい柔軟性が強み。PCを購入した店舗でサポートサービスが無かったり、移行したいデータに対応していなかったりする場合に第一の選択肢となる。業者によって技術力や料金にばらつきがあるため、依頼前の評判チェックや合い見積もりを取って比べたい。
(4) クラウドソーシング・スキルマーケット(ココナラなど)

個人がスキルを売買するプラットフォーム上で、比較的安く依頼でき、副業的にサポートを行っている人で、専門業者より詳しい人もいる。ニッチな動画編集アプリなどの設定に対応している人もいるなど柔軟性は他のどれよりも高い。
しかし、素性が良くわからない個人に、自分のPCの設定やデータ移行を任せるのは、セキュリティリスクが高いので、できれば避けたい選択肢である。依頼するにしても、PC操作は自分で行なうなどで工夫したい。