
千葉県・幕張メッセにて9月25日(木)~28日(日)にかけて日本最大級のゲームの祭典である「東京ゲームショウ2025」(TGS2025)が開催された。「遊びきれない 無限の遊び場」をテーマに開催された東京ゲームショウ2025。一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会の発表によると、4日間での総来場者数は26万3101人にも上ったという。実際に、会場は多くの人で大盛況であった。

入口付近に展示されていたイベント看板
今年のトレンドは「ソロプレイゲーム」
東京ゲームショウ2025では、過去最多である47の国と地域から1136の企業・団体が出展し、多くの新作タイトルが展示された。その中でも、今年はマルチプレイヤー型やオンライン型ゲームだけでなく、ソロプレイヤーゲームの勢いには目を見張るものがあった。新作を披露する企業の多い東京ゲームショウだからこそ、多数の出展があったのかもしれない。また、レベルファイブが2026年に発売予定の人気シリーズ最新作『レイトン教授と蒸気の新世界』やカプコンの『バイオハザードレイクエム』を筆頭に、今年は特にインディーズメーカーの出展も多く、ブースの規模を問わず興味を惹かれるソロプレイゲームが多かった。そこで今回は、ゲーム配信系VTuberが実際に現地に行って見つけた注目のトレンド「ソロプレイゲーム」を紹介する。
TGS2025に出展された正式リリース前の注目の新作ソロプレイゲーム3選
まず紹介したいのが、『ほの暮しの庭』(開発:日本一ソフトウェア)。こちらは大人気シリーズ「夜廻」のスタッフが贈る、郷愁溢れる田舎の村を舞台にした生活シミュレーションゲームだ。以前からスローライフ系シミュレーションゲームに目がなく何百時間もプレイしてきているため、カレンダーに発売予定日を書き込んでいるほど個人的に期待値の高いタイトルである。東京ゲームショウ2025では舞台である「彼ヶ津村」の雰囲気を味わえるノベルティの限定配布とグッズ販売が行われていた。どこか懐かしい田舎暮らしができる本作は、2026年7月30日にSwitch、Switch2、PS5、Steamといった多くのプラットフォームにて発売予定であり、予約は既に受付中だ。


『ほの暮しの庭』ブースで限定配布されたノベルティ
【ストアページ】
https://store.steampowered.com/app/3934250/_/
次に紹介したいのは、『リズムアニマルカフェ』(開発:ソルト・ゲーム・スタジオ)。小さな路地裏で暮らす動物たちがそれぞれのビートを奏でるリズムミニゲームだ。「簡単で直観的な操作」「世界観に合わせたオリジナル楽曲」が特徴で、癒し系でコミカルな雰囲気が味わえる。それぞれのキャラクターの個性的な身分や職業からなるユニークな動きには、見ているとついリズムに乗ってしまいそうになる魅力がある。ゲーム配信系VTuberとして、類似ゲームが好きな方にはもちろん、老若男女問わずさまざまな方におすすめしたい作品だ。東京ゲームショウ2025では実機の試遊と無料特典の配布が行われていた。こちらはSteamにて2026第1四半期に発売予定であり、デモ版は既に公開中である。


『リズムアニマルカフェ』の展示ブースの様子
【ストアページ】
https://store.steampowered.com/app/3859210/_/
Rhythm Animal Café on Steam Welcome to Rhythm Animal Café! Animals’ daily chaos meets f store.steampowered.com
最後に紹介したいのは、『STARIO バベルの塔』(開発:Stargate Games)。物流システムや装飾を組み合わせて自分だけのバベルの塔を作り上げるポストアポカリプスな街づくりゲームだ。塔が高くなるにつれ周囲の生物や環境が変化する世界で、我々プレイヤーは垂直都市を建造する。東京ゲームショウ2025では実機の試遊と資料の配布が行われていた。ただ建築をするだけでなく、物流システムや建築の仕組みまで考えなければいけないという点は、これまで何作も類似ゲームを遊んできた私にも斬新で興味を惹かれている。こちらはSteamにて既に早期アクセスが開始されており、評価も非常に好評だ。10月10日まではセールで1440円、その後は1600円で購入が可能である。(2025年9月29日現在)


『STARIO バベルの塔』ブースで配布されていた資料
【ストアページ】
https://store.steampowered.com/app/3209750/STARIO/
ソロプレイゲームへの支持が高いのは何故か
近年、マルチプレイヤー型やオンライン型のゲームが増加している中でも、ソロプレイゲームの支持率は下がっていない。MIDiAの調査によると、ライブサービスゲームとゲーム内購入が支出と注目を独占しているが、ゲーマーの半数以上はソロプレイゲームを好んでいるという。つまり、ソロプレイゲームは常に高く支持されているということだ。
また、年齢を重ねるにつれ、仕事や家庭といった要因により、友人とゲームをする時間の確保は難しくなる。その中でも、1人の時間に自分のペースでゲームができるというのはソロプレイゲームの大きな魅力だ。このことからも、注目のタイトルが発売を控える今年、ゲーム業界のトレンドはソロプレイゲームであると考えている。今話題の『8番出口』も2年前に発売されたインディーズのソロゲームであり、また来年に任天堂から発売予定の『トモダチコレクション』や『リズム天国』の新作もソロプレイゲームだ。VTuber目線でもソロゲームの需要は高く、視聴者とのコミュニケーションが楽しみやすいという特徴がある。こうした需要にも新しい風を供給するのは間違いなくソロプレイゲームであろう。東京ゲームショウ2025での取材では、今後のソロプレイゲームの魅力を直に感じることができた。ゲーム配信系VTuberとしても、1人のゲーマーとしても、これからのソロプレイゲームのますますの発展に期待したい。
取材・文/笑咲ゆぺ(EOTO所属VTuber)