小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

ついに〝本物のXbox携帯機〟が誕生!ASUSとMicrosoftが開発した「ROG Xbox Ally」実機レビュー

2025.10.01

ASUSはMicrosoftとの戦略的パートナーシップのもとで開発された、新型ハンドヘルドゲーミングPC「ROG Xbox Ally」および「ROG Xbox Ally X」を正式に発表した。

初代「ROG Ally」シリーズが掲げた「すべてのゲームを手のひらに (Play All Games)」というコンセプトは、日本市場においてWindows搭載ハンドヘルドPCとしてNo.1の地位を築く原動力となった。

その後継機として登場する本シリーズは、ユーザーからのフィードバックを真摯に受け止め、ハードウェアとソフトウェアの両面で大幅な進化を遂げている。

新型ハンドヘルドゲーミングPC「ROG Xbox Ally」の詳細をチェック

発売日は両モデルともに2025年10月16日、予約受付は9月26日から開始されている。価格は、標準モデルの「ROG Xbox Ally」が8万9800円、ハイエンドモデルの「ROG Xbox Ally X」が13万9800円。


■性能とニーズで選ぶ二つの選択肢:AllyとAlly Xの違い

ROG Xbox Allyシリーズは、性能と価格帯が異なる2つのモデルで展開される。これにより、ユーザーは自身のプレイスタイルや予算に応じて最適な一台を選ぶことが可能だ。

・ハイエンドモデル:ROG Xbox Ally X

価格:13万9800円
カラー:ブラック
CPU:AMD Ryzen AI Z2 Extremeプロセッサー
メモリ:24GB LPDDR5X-8000
ストレージ:1TB PCIe 4.0 SSD
バッテリー:80Wh。約13.9時間の駆動時間
重量:約715
インターフェース:USB4 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1を装備

大きな特徴は、最新のZen 5アーキテクチャを採用した8コア/16スレッドのCPUと、RDNA 3.5ベースの16コアGPUを統合しているCPU。Copilot+ PCの要件を満たす50TOPSのAI処理性能を持つNPU(Neural Processing Unit)を内蔵している。

これにより、高負荷なグラフィック設定でも安定したパフォーマンスを発揮し、AIを活用した未来のゲーミング体験にも対応。cTDP(Configurable TDP)は15~35Wで、1080p解像度での安定した性能と、15Wの低電力時でも十分な性能維持を両立させる。

・標準モデル:ROG Xbox Ally

価格:8万9800円
カラー:ホワイト
CPU:AMD Ryzen Z2 Aプロセッサー
メモリ:16GB LPDDR5X-6400
ストレージ:512GB PCIe 4.0 SSD
バッテリー:60Wh。駆動時間は約10.4時間
重量:約670g。Ally Xより約45g軽量
インターフェース:USB 3.2 Gen2 Type-C×2。

Zen 2アーキテクチャベースの4コア/8スレッドCPUと、RDNA 2ベースの8コアGPUを内蔵。cTDPは6~20Wと低消費電力設計が特徴で、720p解像度での安定したパフォーマンスや、インディーゲームなど比較的負荷の軽いゲームを長時間プレイするのに最適。省電力時でも初代ROG Allyを上回る性能を発揮するとされている。

両モデルともに、7インチのフルHD(1920×1080ドット)IPS液晶タッチスクリーンを搭載。リフレッシュレート120HzとAMD FreeSync Premiumに対応し、滑らかな映像表現を実現する。ディスプレイ表面にはCorning Gorilla Glass VictusとDXC反射防止処理が施され、耐久性と視認性を両立させている。

ゲーム機ライクな快適性を追求したUIとデザイン

ROG Xbox Allyシリーズは、Microsoftが「Xbox初のハンドヘルド製品」と位置づけるほど、ゲーム機としての使いやすさと没入感を徹底的に追求している。


■Xboxフルスクリーンエクスペリエンス

最大の特徴は、起動時にWindows 11のデスクトップをスキップし、ゲームが並ぶ専用UIが直接起動する「Xboxフルスクリーンエクスペリエンス」だ。

これはROG Xbox Allyシリーズ向けに最適化されたXboxアプリによるもので、従来のランチャーソフトのようにOSの上にシェルを被せるのではなく、Windows 11のゲームに不要なコンポーネントをそもそも読み込まないという、OSレベルでの最適化が施されている。

これにより、システムが占有するメモリを最大2GB削減し、ゲームに割り当てられるリソースを最大化する。

このUIは、Microsoft Storeのゲームはもちろん、PC Game PassやSteamなど他社プラットフォームのタイトルも統一的に管理でき、家庭用ゲーム機のようなシームレスな体験が提供される。


■人間工学に基づいた新設計グリップ

ハードウェア面で最も目を引くのが、刷新されたグリップ形状。従来のROG Allyシリーズのデザインと、デファクトスタンダードであるXboxコントローラーのデザインを融合させ、より深く、自然に握り込めるエルゴノミクスデザインになっている。

これにより、スペック上の重量は増加したものの、実際に手に持つと安定感が格段に向上し、むしろ軽く感じられるほどの持ちやすさを実現している。


■Xboxボタンとインパルストリガー

本体には新たにXboxボタンが搭載され、Xbox Game Barを即座に起動してスクリーンショット撮影やチャットなどを手軽に行えるようになった。さらに、上位モデルのAlly Xには、Xboxコントローラーでおなじみの「インパルストリガー」が搭載されている。これにより、射撃の反動やエンジンの振動などを指先でリアルに感じることができ、ゲームへの没入感を一層高められる。

ASUS、Microsoft、AMDが語るパートナーシップの真価

発表会では、開発に携わった各社のキーパーソンが登壇し、製品に込められた想いやパートナーシップの重要性を語った。

ASUS JAPANのDavid Chu氏は、初代ROG Allyの成功を踏まえ、「次世代機はXboxとの連携によって、より幅広いゲーマー層に豊かな体験を届けたい」と述べ、OSやアプリまで含めた緊密な連携が、より洗練された製品を生み出したと強調。

また、ASUSのGabriel Meng氏は、自身もゲーマーである視点からユーザーフィードバックを重視し、Ally Xでは特に要望の多かった「RAM増加」「バッテリー拡張」「ポート追加」を実現したという。

XboxのDominique Gordon氏は、ハンドヘルド端末の開発はXboxにとって「自然な流れ」であり、「Xbox体験をAllyでも再現したい」というユーザーの声に応える形での協業だったとする。

さらに、携帯機での快適なプレイを保証するため、「ハンドヘルド互換性プログラム」を10月16日から開始することも発表。このプログラムでは、コントローラー入力や文字サイズなどが最適化されているかどうかをXboxアプリ上で、4段階で確認できるようになり、ユーザーが安心してゲームを選べる環境が整備されていく。

「ROG Xbox Ally」シリーズは、単なるスペック競争から一歩踏み出し、OSレベルでの最適化と人間工学に基づいたデザインによって、「快適なゲーム体験」という本質的な価値を追求した製品。

ASUSのハードウェア技術とMicrosoftのソフトウェア、そしてAMDの最新プロセッサーが見事に融合したこの1台が、ハンドヘルドゲーミングPC市場の新たなマイルストーンとなるのかもしれない。

取材・文/佐藤文彦

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年9月16日(火) 発売

DIME最新号は、「あなたの知らない ポケポケの秘密」。開発の舞台裏やヒットの軌跡、今からでも楽しめる効果的な遊び方まで、知ればもっとポケポケが楽しくなる“ポケポケ現象”の秘密を徹底解明!特別付録は、BIGサイズの超限定「フォルクスワーゲンBUZZトート」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。