小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

シール交換が再びブームに!?火付け役の「BONBON DROP」とは何か?

2025.10.03
ニイミユカ (編集者・ライター)

某日、某大型雑貨店で、筆者の7歳になる娘が一つの棚に吸い込まれていった。見ると、シールがずらっと並んでいる。子どもってシールが好きだなあ、やれやれ……近づくと、ん? これは?

見ると、全てぷっくりと立体的ではないか。しかもパッケージによるとこれらは「BONBON DROP(ボンボンドロップ)」というシリーズのようである。

わが子はまるで宝物を見るがごとき勢いで、張り付いて離れない。しばらくその場にいたところ、娘のような女児をはじめ、20~30代と思しき女性も熱心に選んでいる。

子どもはもちろん、大人の心も掴むシールとは?製造・販売メーカーの『クーリア』に詳しく聞いた。

「BONBON DROP(ボンボンドロップ)」とは?

働きマンの皆さん、「ボンボンドロップシール」をご存知だろうか?

「BONBON DROP(ボンボンドロップ)」を手がける『クーリア』は、大阪府に本社を置くメーカーである。「ファンシー文具」と呼ばれる“KAWAII(カワイイ)”文具や雑貨、推し活アイテムなど、幅広い商品を手がけ、その一つにシールがある。

『クーリア』シールチーム・デザイナーの山崎菜央さん。

「弊社にはシールチームがあり、6名のデザイナーと2名のプランナーが中心となって、低年齢層向けのシールを作っています。『BONBON DROP(ボンボンドロップ)』は、月に一度の開発ミーティングで小さなアイディアがきっかけとなり生まれました」(以下「」内、デザイナー・山崎菜央さん)

山崎さんによると、ベースには過去のヒット作があるそうだ。

着せ替えシール。何度も貼り直して好きなように着せ替えができるシールとして、女児に大人気。

「一つが『着せ替えシール』です。これは女の子のシールに、お洋服やアクセサリーのシールを上から貼り付けて着せ替えを楽しむシールです。

シールそのものがキラキラ輝いてかわいい。

もう一つが『ウォーターシール』です。こちらはカプセル状のシールで、カプセルの中にラメや色水を入れています。平成初期に発売し、今も売れているロングセラー商品の一つです。

どちらも低年齢層をターゲットに発売し、平成のお子さん方にヒットしたシールです。『BONBON DROP』は過去のシール開発の技術をヒントに、“接着剤のいらないぷくぷくとしたデコパーツ”というコンセプトのもと、2024年3月に発売しました」

“接着剤のいらないぷくぷくとしたデコパーツ”というコンセプトの通り、ぷっくりしている。
立体的なシールでかわいい。

時代の波に乗り、累計出荷数400万枚の大ヒット

第一弾は、トレンドカラーを取り入れた「水色界隈」、ポップな「おばけ」、王道の「動物」と「海の生き物」の4種類。どれも愛らしく、子どもが好きそうなモチーフだ。

「当時、ファッションでも水色が流行っていて、ほかのシールでも水色がよく売れました。そこで、大人に流行っているものが低年齢層にも浸透していると『水色界隈』をつくったんです。そのほかは、お子さんが好きなモチーフの代表ですね」

わが家の7歳児も、水色の「churu kira」税込み473円がいちばん気に入ったもよう。

発売されるやいなや、ツヤツヤぷっくりとしたシールは女児の心をがっちり掴んだ。さらに、その親世代やZ世代と呼ばれる若者たちにも人気は飛び火する。

「ちょうど発売直後は『平成レトロ』が盛り上がりはじめた頃。平成レトロっぽくてかわいいという声が20~30代の大人の方から上がり、発売直後から他のシールをしのぐ勢いで売れはじめました」

平成を知る筆者にとっては、懐かしい気持ちになる“エモくて、かわいい”ラインナップだ。写真左から:「オーロラ仕様」税込み473円、「マット仕様」「ノーマル」「文字」「ミニ」税込み 各418円。

その後2024年12月に、『サンスター文具』と協業してキャラクターものの「BONBON DROP」も発売。キャラクター人気も相まって、さらに売り上げが伸び、キャラクターものの「BONBON DROP」を使ったスマホのデコレーションがSNSでバズり……。

2025年9月現在、発売から約2年半。「BONBON DROP」は50種類以上を発売し、累計出荷数は約400万枚にものぼる。この数字はシールとしては異例。社内のシールでも、過去ナンバーワンの売り上げを誇るそうだ。

「ベースに、平成に流行ったシールがあったからかもしれません。そこに、キャラクター人気やSNSでの話題も追い風になったのだと思います。正直、ここまでの人気になるとは、私たち自身も驚きました。今ではシールチームのみならず、社内アンケートでどのようなモチーフがほしいか意見を聞くなど、全社一丸となって取り組んでいるんですよ。

ただ、今も発売当初から変わらないのは、あくまでも低年齢層向けの商品であること。だからこそ、平成を知らない世代には新鮮に映り、知っている世代にとっては懐かしんでもらえるのかもしれません」

表面にすりガラスのような加工が施されている「シャーベットシリーズ」税込み418円。

デコ、シール交換……「BONBON DROP」の魅力とたのしみ方

横から見ると、確かにぷくぷくとしている。

魅力はなんといっても、“ツヤツヤ、ぷっくり”とした見た目であろう。これを生かすたのしみ方は、「やはりデコレーションです」と山崎さん。

「『BONBON DROP』は、“接着剤のいらないぷくぷくとしたデコパーツ”で、中に樹脂を入れて立体的にしています。さらにベースと天面の両方に図柄を描くことで、よりくっきりと表現しているんです。

おすすめは、スマホケースや鏡、トレカケースなど、シールが付きやすい素材の平面に、なるべくぎっしり貼ること。世界に一つのデコレーションを気軽にたのしんでいただけます。ただ、そのままだと持ち歩くうちに剥がれてしまう場合がありますので、接着剤などで補強していただくと安心ですね」

筆者と子どももヘアピンをデコってみた。
シールを貼るだけなので、子どもにも簡単! ただ、ぎっしり配置するのが難しい。

シールでデコ……男性読者諸君には、パソコンや車に好きなステッカーを貼る「ステッカーチューン」をイメージしてほしい。「BONBON DROP」でデコをたのしむ女子たちは、お気に入りのシールで世界に一つをクリエイトしているのである。

また現在、「ふたたびシールブームが訪れている」とも。

「平成レトロの一つかもしれませんが、シール交換やシールコレクションなど、シールそのものの注目度も高まっています。それもあって、弊社ではシール台紙のバリエーションも増えていますよ。『BONBON DROP』はそもそもの配置にもこだわっていますので、パッケージのままコレクションしていただくのもおすすめです」

「ノーマル」税込み418円は、台紙にも工夫が凝らされていて、ポップなデザインが魅力。

バリエーションを増やし続け、消費者を飽きさせることなくヒット街道を走り続ける「BONBON DROP」。最後に今後の展望を聞いた。

「これまでと変わらず、クオリティが高くてかわいいシールをお届けしたいというのが私たちの想い。ですから、『BONBON DROP』らしさは大切に。愛してくださる皆さまへ、つねに目新しさをお届けしたいと思っています。これからもどうぞたのしみにしていてください」

日本の文具はインバウンドにも人気。「和柄」税込み550円は、『ドン・キホーテ』などでも手に入るそうだ。

取材協力/クーリア

取材・文/ニイミユカ

編集者・ライター
ニイミユカ
1983年、兵庫県生まれ、東京・浅草在住。朝ランが日課の編集者・ライター。女児の母。大阪の大学を卒業後に上京。編集プロダクション勤務を経て、フリーランスに。「衣食住子」と地に足のついた企画を編集・取材・執筆しています。Instagram @yuknote

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年9月16日(火) 発売

DIME最新号は、「あなたの知らない ポケポケの秘密」。開発の舞台裏やヒットの軌跡、今からでも楽しめる効果的な遊び方まで、知ればもっとポケポケが楽しくなる“ポケポケ現象”の秘密を徹底解明!特別付録は、BIGサイズの超限定「フォルクスワーゲンBUZZトート」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。