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話題の「ラブブ」ブームから探る詐欺を見破る方法とは?

2025.09.26

独特の鋭い歯を持ち、いたずらっぽい表情のミニチュアぬいぐるみ『ラブブ』は、リアーナ、デュア・リパ、BLACKPINKのリサなどのセレブの支持や『TikTok』などのSNSの開封動画などが話題となって世界的な人気を呼んだ。そんな『ラブブ』人形を悪用して、偽のウェブサイトやSNS広告で消費者に模造品『ラフフ』を高額購入させたり、購入後に商品が届かないなどの被害が発生している。人気が加速的に広がったことで、詐欺被害も短期間で増えている。米商業改善協会(Better Business Bureau、BBB)には、正規品だと思って購入した『ラブブ』が『ラフフ』と呼ばれる模造品だった、商品自体が届かなかったなどの報告が76件も寄せられ、その被害者の中には一回の詐欺取引で500ドルを失った人もいたという。

マカフィーのブログ記事「ラブブに夢中、狂騒ブーム: 流行の玩具トレンドが詐欺に変わるとき」では、人気商品である『ラブブ』を使ったサイバー犯罪の実態と消費者が被害に遭わないための対策を公開しているので紹介しよう。

入手困難な商品ゆえにサイバー犯罪者によるバズり現象

香港のアーティストであるカシン・ロンが制作して、2019年からポップマートが独占販売している20ドルから30ドルの「ブラインド ボックス」コレクションは、人気が過熱してレアな「シークレット」版などは数千ドルで転売されるほどだ。多くのファンが海外にまで足を運んで、正規の『ラブブ』を入手するためにポップマートの店舗で何時間も行列に並んでいる。そんな爆発的な拡散の需要と供給不足によって、サイバー犯罪者の格好のターゲットになっているという。

最新の詐欺手口の実態

今回の手口は、ありふれているものだが驚くほど効果的だという。その手口のリストは次の通りだ。

1. ソーシャル メディアへの侵入: 詐欺師は『TikTok』や『Instagram』に「限定版」の『ラブブ』人形を割引価格で宣伝するスポンサー広告を大量に掲載。

2. 偽サイトの作成: ポップマートの公式ブランドを真似たプロが制作したかのようなECサイトを立ち上げて、「在庫僅少」などの急かす文言やカウントダウン タイマーを使用。

3. 支払い情報の搾取: 被害者が支払い情報を入力すると詐欺師は粗悪な模造品を発送するか完全に姿を消す。

4. Web上で雲隠れ: 苦情が相次ぐと詐欺一味は一夜にしてすべてを消去して、別のドメイン名で再び活動する。

サイトでオンライン購入する時に気を付けたい警告サインは、正規価格を大幅に下回る価格設定、正規ブランド名をわずかに書き間違ったドメイン名、確認できる問い合わせ先やお客様対応窓口が存在しない、公式のポップマート ブランドやライセンスの情報が記載されていない、会社情報が適切に記されていない、形式的な注文確認メール、『TikTok』や『Instagram』の「限定セール」をうたうスポンサー広告などがある。

さらに注意すべきサインは、popmart.com やポップマート公式『Amazon』ストア以外のドメインにリンクがリダイレクトされているケース。この場合は、明らかな詐欺行為で、ごく一般的な名前のアカウントや投稿履歴がほぼ存在しない新規作成されたプロフィールから発信されているのが典型的な手口で、詐欺を目的に設置されたことを示唆しているという。そういったものは、コメント欄が入力できないようになっていたり、あきらかに偽の好意的なレビューで埋め尽くされているという。ほかにも『ラブブ』の非公式の呼び名や意図的な書き間違いや『ラフフ』のような変化型をあえて使って、公式ブランド名に関するプラットフォーム側の不正検出アルゴリズムをすり抜けることも行なっている。SNSのライブ配信では、カウントダウンタイマーを使って、購入を急がせたり、配信者が存在しないのに再入荷や新入荷をうたって視聴者に時間を与えずに購入を迫るなどの手口もあるという。

本物と偽物の『ラブブ』を見分ける方法も覚えておこう

正規品の『ラブブ』人形は、正規品として判定できる決め手として9本のとがった歯があり、人形の肌は淡いピーチ色で一体の色を保ち、片足の裏にはポップマートの公式ロゴが刻印されている。正しいパッケージに収められて正規のQRコードやホログラムシールが付属し、 ポップマートの公式システムで確認できる正規認証スタンプも付いている。

模造品には、不正に製造されたことを示す痕跡が見られるという。偽物は歯の本数が違ったり、素材や品質が明らかに劣って顔の色や表情が異なっているという。ポップマートのブランド表示も欠けているか偽物が使用されており、パッケージにも公式の認証システムに接続して認証ができるQRコードがついていないという。

マカフィーによれば、『ラブブ』詐欺はサイバー犯罪者の手口が著しく進化を遂げていることを示す憂慮すべき事例で、犯罪者が口コミのトレンドを瞬時に悪用して巧妙な詐欺ネットワークを作り出せることを浮き彫りにしているという。

現在、国際的な税関当局も『ラブブ』人形の模造品の出荷を押収して、最近の摘発では数十万点規模の偽物が差し押さえられたこともあったが、こうした詐欺は今も高い利益率を誇り、新たな詐欺組織が立ち上がって検知を免れるために手口を進化させつづけているという。

こういった問題は、『ラブブ』だけに限ったことではない。健全な懐疑心はシニシズムではなく、サイバーセキュリティの基本的な心がまえなので、正規品か確認するコストは、被害を受けるコストより常に小さいので、そういったことを考えながら対応していこう。

https://www.mcafee.com/blogs/ja-jp/internet-security/going-lacoocoo-over-labubu-how-viral-toy-trends-are-becoming-scams

構成/KUMU

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