
例年9~11月はリフォームの繁忙期とされている。
くらしのマッチングサービス「ゼヒトモ」はこのほど、同マッチングサービスに登録しているリフォーム事業者371名を対象に、リフォームの繁忙期である9~11月の施工状況や依頼動向に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
例年9~11月に施工待ちが発生すると答えた事業者は約6割
例年9~11月は施工待ちが発生すると答えた事業者が全体の約6割にのぼり、繁忙期特有の需要集中がわかる結果となった。
内訳を見ると、「やや発生する(約38%)」が最多で、軽微な遅れが多い様子がうかがえる。一方で「発生する(18%)」「大きく発生する(3%)」といった長めの遅れは少数にとどまる形に。なお、「発生しない」との回答も約40%あり、地域や工事内容によって混雑度合いに差があることがわかった。
【質問1】例年、9~11月は「施工待ち」が発生しますか?
例年9~11月、施工期間が長くなると答えた事業者は約3割
施工期間が「普段と変わらない」との回答は約69%を占め、工期に大きな変化はないケースが多いことがわかった。一方で「やや長くなる」が一定数存在し、繁忙期の影響で小幅な遅延は発生していると考えられる。「明確に長くなる」「大幅に長くなる」は少数で、大きな工期遅延は限定的だ。
【質問2】例年、9~11月は「施工期間」が長くなりますか?
依頼が特定の月に集中しないと答えた事業者が約6割
「何月に最も依頼が集中するか」という問いには、「特にない」が約59%と最多で、依頼時期は一様ではないことがわかった。一方で、10月と11月には一定の集中傾向が見られ、秋から年末にかけて依頼が増える傾向もうかがえる。9月は全体の中では割合が低く、台風など季節要因の影響が遅れて需要に反映されている可能性がある。
【質問3】何月に最も依頼が集中しますか?
依頼増加の背景として最も多いのは「年末年始に備えた需要増」
依頼増加の理由で最も多かったのは「年末年始に備えた需要増」で、生活者の多くが新年に向けて住まいを整えたいと考えていることがうかがえる。次いで「台風・大雨などの自然災害対応」が多く、近年の自然災害がリフォーム需要に直結していることが示されている。「補助金・助成金の締切」も一定数あり、経済的インセンティブも依頼行動に影響を与えていることがわかった。
【質問4】9~11月の施工待ちや工期が長くなる主な原因は何ですか?
依頼が最も多いリフォーム箇所は「水回り」
依頼が最も多かったのは「水回り」で、生活の快適性や利便性を重視した需要が高いことがわかった。次いで「屋根」「外壁」が拮抗しており、耐久性や防災意識の高まりを反映している。「外構・エクステリア」「玄関まわり」も一定割合あり、見た目や利便性向上への関心も見て取れる。
【質問5】9~11月に依頼が多いリフォーム箇所はどれですか?(複数回答可)
さいごに
今回の調査から、9~11月はリフォーム需要が高まり、施工待ちや軽度の工期延長が一定程度発生する一方で、極端な混乱は限定的であることが明らかになった。需要の背景には、年末を見据えた住環境の見直しや自然災害への備えが大きく影響しており、さらに補助金・助成金といった制度的要因も需要を押し上げている。
依頼の多い箇所は「水回り」を中心に、屋根や外壁など住宅の耐久性に関わる部分が上位を占めており、日常の快適性と住まいの安全性、両方のニーズが並行して存在していることが浮き彫りとなった。
こうした状況を踏まえると、事業者には繁忙期を見据えた施工体制の整備が求められ、生活者にとっては希望する時期に工事を行うために早めの相談や依頼が重要であるといえる。
<「リフォーム繁忙期(9~11月)の施工期間に関するアンケート」調査概要>
調査手法:インターネットでのアンケート
調査対象者:ゼヒトモに登録しているリフォーム事業者
有効回答:371
サンプル調査日:2025年8月27日(水)~2025年9月3日(水)
質問内容:
【質問1】例年、9~11月は「施工待ち」が発生しますか?
【質問2】例年、9~11月は「施工期間」が長くなりますか?
【質問3】何月に最も依頼が集中しますか?
【質問4】9~11月の施工待ちや工期が長くなる主な原因は何ですか?
【質問5】9~11月に依頼が多いリフォーム箇所はどれですか?(複数回答可)
出典元:ゼヒトモ調べ
構成/こじへい