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洗濯の不満をAIが解消! 日立のドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」最新モデルの驚くべき進化

2025.09.28
倉本春 (家電ライター)

ドラム式洗濯乾燥機は毎年驚くほど高性能になっているが、残念ながら完璧な洗濯ができるわけではない。そんな中、日立グローバルライフソリューションズ(以下、日立)は9月よりドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」シリーズ2025年の新製品3機種を発売する。

新製品は従来からのシワの少ない乾燥やメンテナンス性の高さを継承しつつ、さらに冬の吊り干し乾燥時間の短縮や、頑固な蓄積ニオイへの新しいアプローチを追加している。新機能はどのようなものなのか? プレス向け体験会にて実機をチェックしてきた。

2025年モデルのビッグドラムシリーズ。左からBD-STX130M、BD-SX130M(ダークグレー/ホワイト)、BD-SW120M

冬の洗濯を変える「AIお洗濯」の進化

新モデルではビッグドラムシリーズが従来から搭載していた「AIお洗濯」コースが進化した。AIお洗濯とは、洗剤の種類や水の硬度、汚れの量や布の動きなどを複数のセンサーが検知して洗濯の状態を把握する機能だ。これらの情報からAIが最適な洗い方や時間を自動調整してくれるため、難しいことを考えずに洗濯を任せられるというもの。

ところで、洗濯機は一般的に気温が低すぎると脱水が効きにくくなるという問題がある。洗濯物を冬に干すと、乾燥に時間がかかる理由のひとつがこれだ。この問題は従来のAIお洗濯でも解決できていなかったが、今年の新製品は水の温度を検知して水温が一定以下の場合は脱水時間を自動延長するようになった。

衣類の水抜けが悪くなる問題は、洗濯物を干すタイミングで不満になりやすい。実際に日立の調査でも、ユーザーの不満度は夏より冬に大きく増加している
上位2モデルの洗濯容量である13kgを洗濯後に水分量を比較したところ、AIお洗濯ON時とOFF時では画面左のペットボトル(約600ml)と同じくらいの違いがあった

繰り返し使った「タオルのニオイが落ちない」問題も解消

「しっかり洗っているのにタオルのニオイが取れない」「漂白剤や浸け置きでも駄目だった」という悩みは、多くの人が経験しているはずだ。そこで日立は、衣類用洗剤「アリエール」などを手がけるP&Gと共同研究を実施。洗剤だけでは落としきれない蓄積ニオイを除去するため、P&Gは新すすぎ剤「レノア クエン酸in」を、日立は同洗剤を利用した専用コースを新たに開発した。

繊維にしみついたニオイの原因を引きはがすという「レノア クエン酸in」シリーズ

P&Gによれば、しつこいニオイの正体は金属イオンだという。金属イオンはノリのように汚れを繊維へ吸着させ、結果としてニオイを蓄積させてしまう。従来の洗剤は界面活性剤で汚れそのものを落とす仕組みだったが、金属イオンには十分な効果を発揮できず、ニオイのもとが残ってしまっていた。そこで「レノア クエン酸in」は、金属イオンを引きはがすクエン酸と、その働きを高める成分を配合し、蓄積ニオイに直接アプローチする。

会場では中性洗剤に浸した布を「水」と「水+レノア クエン酸in」ですすぐという比較実験も行われた
クエン酸inを加えた方では、すすぎ中に汚れが反応して布から泡が立ち上がる様子が見られた
洗濯後の布を並べた様子。どちらもある程度はきれいになっているが、レノア クエン酸inを使った方が白さが際立っていた

なお、クエン酸は皮脂などの油汚れにはあまり効かない。そのため、通常の洗濯で皮脂汚れを落としたあと、すすぎの段階で金属イオンを剥がすのがポイントとなる。今回の新ビッグドラムには、このための専用メニュー「すすぎ剤(レノア クエン酸in)コース」がダウンロード機能として用意された。通常の洗濯をしたあと、一度目のすすぎでクエン酸inを投入してニオイのもとを落とし、二度目のすすぎで柔軟剤を投入するのだ。結果として嫌なニオイがなくなるだけでなく、柔軟剤の香りがより引き立つという。

ちなみに、新製品は3モデルとも自動投入機能を搭載しているが、自動投入用タンクは液体洗剤と柔軟剤の2種類のみ。「すすぎ剤(レノア クエン酸in)コース」を利用する場合は、柔軟剤の手動投入口にクエン酸inを注ぐ。ニオイが気になるタオルやTシャツがあるときなどにポイント使いしやすい。

ビッグドラムの洗剤投入部。本体奥側が自動投入用タンク、手前側に洗剤と柔軟剤の手動投入口がある

気になるラインナップと新色「ダークグレー」の存在

今回3モデルの新製品が発表されたが、上位2モデルであるBD-STX130MとBD-SX130Mは洗濯13kg/乾燥7kgの大容量タイプ。いずれも省エネ性に優れたヒートポンプ乾燥を採用している。違いは操作系で、STXが液晶タッチパネル、SXがプッシュボタンを採用している。下位モデルとなるBD-SW120Mは洗濯12kg/乾燥6kgで、今回の新製品で唯一ヒーター乾燥を採用。

BD-STX130MとBD-SX130Mの違いは操作インタフェース。左がBD-STX130M、右がBD-SX130M

デザイン面では、装飾をそぎ落としたシンプルでソリッドな造形を採用した。個人的に注目したいのがビッグドラムとして初めてのグレー系カラー「ダークグレー」の登場。マットな質感の落ち着いた色調はホワイト基調の洗面空間にもグレーやダークトーンの脱衣所にも調和してくれそうだ。筐体の樹脂や鋼板の一部に再生材を採用するなど、環境配慮の面でも進化している。

会場で展示されていたダークグレーカラーのBD-SX130M。インテリアとしても映える見た目だ

小さな不満解消をつみあげて進化するビッグドラム

ビッグドラムシリーズは2007年に「乾燥させた方がシワが伸びる」という画期的な風アイロンを搭載し、2022年には乾燥フィルターを廃止するなど、洗濯機の常識を次々と覆してきた。

今回の2025年モデルでは、冬場の脱水強化や蓄積ニオイへの新アプローチが加わった。正直にいうと、どちらも劇的な新機能とはいいにくい。しかし、日常の不満を少しだけ解消してくれそうだ。家事負担の軽減を目的に洗濯機の買い換えを検討しているなら、一度チェックしてみる価値はあるだろう。

取材・文/倉本 春

家電ライター
倉本春
ソフトバンクにてPC雑誌の編集者を5年、ドッグカフェのオーナーシェフを6年経験後、家電ライターに転向。 現在は生活家電分野をメインにWebをはじめ雑誌やラジオなど数多くの媒体で活動を展開

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