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「ビデオテープの2025年問題」とは?思い出を救出するための2つの方法

2025.09.24
石原 亜香利 (ライター)

かつて、家族や旅の思い出を撮影したビデオテープが自宅に眠っている人も多いのではないだろうか。

そんな人にとって気になるキーワードが「ビデオテープ2025年問題」だ。劣化による寿命やビデオデッキ生産終了などにより、いかに映像を残すかの選択に迫られている。

今回は、ビデオテープ2025年問題の概要から、ビデオテープの映像を残す方法とその比較まで専門家の下、紹介する。

ビデオテープ2025年問題とは?

ビデオテープ2025年問題とは、2025年までにビデオテープをデジタル化しなければ、記録されているデータが失われかねないという問題である。

VHSビデオテープは1980~1990年代に家庭用ビデオフォーマットの主流となった。しかし2000年代に入るとDVDやハードディスクレコーダーが普及し、ビデオテープは廃れることとなった。

しかしビデオテープが旺盛だった時期には定番だったVHSビデオテープのほか、家庭用ビデオカメラで撮影するときに記録していた8mmビデオやMiniDVなども流行った。

これらのビデオテープは、そろそろ劣化時期を迎えている。VHSビデオテープの場合、耐用年数が約20~30年といわれている。1990年代に録画したものは2010~2020年頃に劣化時期を迎えたことで、すでに見られなくなるリスクが出てきている。

なぜ今年なのか?

ところで、なぜ「2025年」が指定されているのか。それは2019年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)が警告したことに関係している。国際音声・視聴覚アーカイブ協会(IASA)と共に「マグネティック・テープ・アラート」を発表し、「2025年までにデジタル化されなければ、テープは永遠に失われかねない」とした。

これは、磁気テープの寿命の他、市販のビデオテープ再生機器の多くがすでに生産終了しており、保守部品の供給とサービスも終了していることが背景にある。

特に過去に録画をした大事な家族との思い出ムービーが損なわれるのは避けたいものだ。果たしてどう対処するべきか。

テレビ番組を録画したビデオテープはダビングできる?

ところで、ビデオテープ2025年問題を受け、昔テレビで放送された番組や映画を録画したVHSビデオテープを思い浮かべた人も多いのではないだろうか。

個人的に楽しむ範囲であれば、本人がデジタル化などをして複製するのはOKだが、注意しなければならないことがある。

それは、著作権上、第三者がダビングすることが禁止されていることだ。つまり業者に依頼してデジタル化などを行うことはできない。

また市販のビデオテープは、個人が楽しむ範囲であっても、業者に依頼するのもダビングはNGだ。

業者でダビングできるのは、著作権を侵害しない家庭でビデオカメラにて撮影した映像を中心としたものと考えよう。

ビデオテープのデジタル化の方法

ビデオテープの映像の寿命を延ばすには、デジタル化が有効だ。大きく分けて、次の2通りの方法がある。

1.自分でダビングする

自分でダビング機器を用意してダビングする方法だ。

最も一般的なのが、ビデオデッキに専用のビデオキャプチャケーブルを通じてPCに接続し、専用ソフトウェアを用いてPC上でDVDなどに保存する方法だ。

例えばサンワサプライのUSBビデオキャプチャー「400-MEDI039」は手持ちのビデオデッキとPCを接続するケーブルだ。PC側はUSB Aコネクタであるため、手軽に接続できる。

サンワサプライ「USBビデオキャプチャー 400-MEDI039」

WindowsとMacの両方に対応しており、Windowsで行う場合、動画編集ソフト「CyberLink PowerDirector」をダウンロードして録画が可能だ。

またPCを持っていない人は、3.5インチモニター付きビデオキャプチャー「400-MEDI029N」のほうが良いだろう。内蔵モニターで確認しながらボタンを押すだけでデータ化できる。

サンワサプライ 「3.5インチモニター付きビデオキャプチャー 400-MEDI029N」

2.ダビングサービスに依頼する

カメラのキタムラ、富士フイルム、ビッグカメラなどがダビングサービスを提供しているため、ビデオテープを持ち込めば、DVDなどへのダビングが可能だ。

その他、インターネット(もしくはネットサービス)でビデオテープをDVDや動画データにダビングするサービスを提供している業者も多々ある。「よつばダビングサービス」はその一つだ。

同社の代表 小野氏によれば、ビデオテープ2025年問題が話題になってから、サービス利用者が増えているという。

「2024年11月以降、月を追うごとに増加していきました。直近ではピーク時に比べて少し落ち着いた感じもありますが、昨年同月と比べると、現在でもかなりの数のお申し込みをいただいており、現在も多くのお客様にお待ちいただいております。」

同サービスには、「DVDにダビングするコース」の他に、「動画データ(MP4形式)にするコース」、「DVDと動画データの両方にするコース」の3つがある。比較的依頼が多いのはDVD化だそうだが、近年は同じくらい動画データ(MP4)も増えてきているという。

業者によって価格やサービス内容はさまざまであるため、業者選びの際には十分に比較検討しよう。

ライター
石原 亜香利
Web業界からライターに転身し独立。メディアのコラム記事執筆や、Webの知識を活かしたSEOライティングを通じ、IT、ビジネスからライフスタイル、グルメまでわかりやすく面白く役立つ情報を読者視点で伝えることを心がけている。

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