DIME MAGAZINE
ニトリは、家具、ホームファッション（ソフト・ハード）に続き、第4の柱として「家電」に注力をしている。これまでドライヤー、スティッククリーナーなどの小型家電から、洗濯機や冷蔵庫、エアコン、テレビなど様々な商品を提供する中、大ヒットしているのが「ドラム式洗濯乾燥機」だ。同じサイズだと15〜20万円が相場のところ、ニトリはなんと9万9900円で発売。「お値段以上」と噂のニトリ「10kgドラム式洗濯乾燥機」の実力を検証する。
2024年11月、ニトリは税込価格9万9900円の「10kg ドラム式洗濯乾燥機」を発売
ニトリから税込価格9万9900円の「10kg ドラム式洗濯乾燥機」が発売されたのは2024年11月。他社の商品を圧倒的に下回る価格設定にSNSを中心に瞬く間に話題になった。
「ニトリホールディングスでは、家電事業を第四の柱にすべく、優れた技術を持つメーカー出身の開発者を採用する他、専門の開発拠点を設けることで”世の中の常識を変える家電”をテーマにした商品開発を実現しています。便利な機能と価格優位性の両立はもちろんのこと、安心してご使用 いただけるよう大型家電の5年保証付き販売も開始。『10kg ドラム式洗濯乾燥機』は多くの方に好評をいただき、販売4カ月で計画比250％を達成いたしました」（ニトリホールディングス広報担当者）
ニトリの調査によると、ニトリが参入する以前、ドラム式洗濯乾燥機の家庭での普及率は約25%程度。普及が進まない要因である「価格が高すぎる」「サイズが大きくて設置出来ない」という二つの理由を解消する製品を作り上げることに成功。一人暮らし用のマンションで多くみられる幅60cmの防水パンにも収まるコンパクト設計は、ニトリの従来縦型洗濯機よりも小型になっている。
ニトリが推す「特急洗乾コース」の実力は？
さて、しかしながらどれだけコンパクトでコスパが良かろうが、その実力が伴わなければ意味がない。
引っ越しを機にニトリ「10kg ドラム式洗濯乾燥機」を購入した私（本記事の執筆者）自らその実力を検証してみたい。
ニトリ公式によると本製品のおすすめポイントである「特急洗乾コース」では2kgの衣類を60分で洗濯～乾燥まで終了するとのこと。2kgの衣類の目安として、
・パジャマ上下（綿）2着：約1000g
・バスタオル（綿）2枚：約600g
・アンダーシャツ（綿）2枚：約260g
・トランクス（綿）1枚：約50g
・靴下（綿）1足：約50g
そこで、上記の構成で特急洗乾コースを実際に試してみた。果たして本当にしっかりと乾くのだろうか。
一人暮らし用マンションの洗濯機スペースにもちょうどよく収まるサイズ
「特急洗乾コース」にすると時間はちょうど1時間の表示。スペック通り
忖度なく結果を申し上げると、残念ながら評価は「75点」くらいだろうか。完全に乾いているとは言い難く、少し湿っているかも？と感じる程度の渇き具合。これで満足できる人は少ないだろう。しかしながら、通常の「洗乾コース」で同じ洗濯物で乾燥まで試したところ、結果は特に問題はなかった。十分に乾いている。さらに上記の洗濯物より多少増やしても全然大丈夫だった。「特急洗乾コース」はイマイチ微妙だが、個人的には「洗乾コース」は大満足！こちらのコースの所要時間は大体2〜3時間程度。干す手間がないので1時間だろうと3時間だろうと関係ないので全然気にならない。10万円以下という値段なので、多少、気になる点があっても「お値段以上」という評価になるだろう。少なくとも私は「洗乾コース」の利用だけでもお値段以上の価値を感じた。
洗濯乾燥機はQOL爆上がりの家電でありながらまだまだ多くの消費者にとって手頃とは言い難い。その常識をニトリは変えることができるだろうか。ニトリは第4の柱となる家電事業の今後の展開について「お客様の声を反映させ、より進化した商品を展開してまいります」（ニトリホールディングス広報担当者）とのこと。これからもお値段以上の商品が出ることを楽しみにしたい。
商品ページ：https://www.nitori-net.jp/ec/product/2113400001596s/
※一部離島でのお買い上げまたはお届けの場合は別途手数料がかかります。
取材・文／峯亮佑
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