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「ChatGPT-5」を使うと質問攻めしてくるのはなぜ?違和感の正体と対処法

2025.10.06

ChatGPTの最新モデル「GPT-5」は、会話の最後に必ず質問をしてくるため、戸惑うユーザーが多い。プロンプトでGPT-5の質問を制御する方法、目的に応じた効果的な質問の仕方をまとめた。

OpenAIは、2025年8月7日、ChatGPTの最新モデルとなる「GPT-5」を正式にリリースした。従来モデルと比較して、深く思考する機能と質問に迅速に回答する機能を備えたGPT-5だが、会話の最後に高い頻度で「質問」が入ることに戸惑うユーザーも少なくない。

生成AIの回答は、ユーザー側のプロンプト(指示文)によってコントロールできる。GPT-5も設定やプロンプトで「質問してくる」煩わしさを軽減可能だ。

そこで本記事では、仕事やプライベートでChatGPTを使いこなしたい人向けに、GPT-5の質問機能をコントロールする方法について解説する。

GPT-5の質問機能とは?なぜ質問してくるの?

GPT-5は従来モデルと比較して回答の最後や途中に質問が返ってくる頻度が高い。これはGPT-5から追加されたフォローアップのための質問機能が関係している。

■GPT-5で追加されたフォローアップの仕組み

OpenAIの公式情報によると、GPT-5では「潜在的な懸念を積極的にフラグし、より有用な答えを提供するために質問をする」機能が追加されている。これは、ユーザーの指示に曖昧さや不足情報がある場合に、効率よく作業を進めるための工夫と言える。

例えば、「マーケティング戦略を教えて」という質問に対して、「どの業界の」「どの規模の企業の」「どの期間での」戦略かを確認しようとする場合などが典型例だ。

※参考:GPT-5 が登場 | OpenAI

■GPT-5の質問にユーザーが感じる違和感の正体

GPT-5のフォローアップ質問は、便利な反面、すぐに答えが欲しい場合や調査・情報収集で一方的に情報を受け取りたい場面では「作業が中断される」「思考が乱される」といったノイズにもなり得る。質問が不要な場合はChatGPTの設定画面やプロンプトを使ってフォローアップを控える指示を出そう。

ChatGPTの設定画面でGPT-5の質問をコントロールする方法

ChatGPTは、設定画面で「カスタム指示」を作成することで、回答時に考慮してほしい内容をカスタマイズできる。GPT-5のすべてのチャット・会話で質問しないよう設定したい場合は、こちらの方法がおすすめだ。

■設定画面からGPT-5をカスタマイズする

ChatGPTの設定画面からデフォルトで「質問を控える」ようにカスタマイズすると、新規に作成するチャットでカスタマイズした内容が反映される。

iOSとAndroidの場合

1.設定で、「ChatGPTのカスタマイズ」を選択

2.「カスタマイズを有効にする」がオンになっていることを確認

3.「カスタム指示」フィールドに指示(質問を控える)を入力する

WEBとデスクトップの場合

1.「設定」で「パーソナライズ」を選択

2.「カスタマイズを有効にする」がオンになっていることを確認

3.「カスタム指示」フィールドに指示(質問を控える)を入力する

プロンプトを利用してGPT-5の質問をコントールする方法

GPT-5に質問してほしくないケースとフォローアップが必要になるケースが両方ある場合は、プロンプトを使ってGPT-5の回答をコントロールする方法を覚えておこう。

■プロンプトで直接GPT-5に質問しないよう指示する

もっとも簡単なのは、プロンプトで「質問は不要です」「一方的に回答してください」と明示することだ。これにより、回答の最後でGPT-5がフォローアップの質問をしてくる頻度を減らせる。

【プロンプト例:直接指示】

「以下の内容について説明してください。質問や確認は不要です」

「私が求めるのは回答のみです。追加質問はしないでください」

ただし、GPT-5が「重要な確認事項」と判断したものについては質問がくるケースもあるため、完全に質問が出なくなるとは限らない。

■回答形式を指定してGPT-5の質問を防ぐ

箇条書きや一問一答形式など回答のスタイルを指定するとGPT-5との余計なやり取りが発生しにくい。

【プロンプト例:回答形式を指定】

「以下の項目について、箇条書きで簡潔に回答してください」

「結論を最初に述べ、その後理由を3点挙げる形式で回答してください」

「500文字以内で要点のみ回答してください」

「一問一答形式で進めたいので、質問に対して完結した回答をお願いします」

■ロール(役割)設定でGPT-5の質問をコントロールする

質問の最初に「ロール(役割)設定」をすると、GPT-5の質問の仕方が変化する。

【プロンプト例:ロール設定】

「専門家として、現在の情報で最適な回答を提示してください」

「教師として、学習者に分かりやすく説明してください」

「コンサルタントとして、実践的なアドバイスを提供してください」

よく使用する質問については、プロンプトをテンプレート化しておくと便利だ。目的に応じてすぐに呼び出せるよう「調査用」「レポート用」「学習用」などテンプレートごとに分類しておこう。

場面別・目的別の効果的なプロンプトの例

ここではGPT-5の具体的な利用シーンに応じたプロンプト例を紹介する。

■情報収集・調査をする場合のプロンプト

調査やリサーチの場面では、フォローアップ質問よりも「情報を一方的に取得する」ことが重視される。

【プロンプト例:市場調査】

日本のEコマース市場について、以下の観点で情報をまとめてください。追加質問は不要です:

  1. 市場規模と成長率
  2. 主要プレーヤーとシェア
  3. 今後の課題と機会
  4. 消費者行動の変化

回答は各項目200文字程度で、事実に基づいた情報のみ提示してください。

■作業・タスク実行時のプロンプト

文章作成やコード生成などの作業を依頼する場面では「完成品のみを提示」させるようにプロンプトを書くのが効果的だ。

【プロンプト例:企画書の作成】

新規事業企画書の構成を作成してください。以下の条件で、確認なしで完成版を提示してください:

  • 対象:30-40代女性向けウェルネスサービス
  • 予算:500万円以内
  • 期間:6ヶ月
  • 必要な章立て:概要、市場分析、事業計画、収益予測、リスク分析

各章の内容要点も含めて、実際の企画書として使用できる形で出力してください。

■学習・教育目的のプロンプト

一方で、学習や教育が目的の場合は、GPT-5の質問機能を積極的に活用するのもおすすめだ。

【プロンプト例:プログラミングの学習】

プログラミングの基礎について教えてください。理解度を確認しながら、段階的に説明してください。不明な点があれば質問してください。

GPT-5の質問機能を使った双方向コミュニケーションは、学習効果を高めるのに役立つ。「理解できているか確認したい」「学習の進捗をチェックしたい」という場面では、積極的に質問機能を活用してみよう。

GPT-5との上手な付き合い方と今後のAI進化

ChatGPTをはじめとした生成AIは、使い方次第で作業の大幅な効率化やアイデアのブラッシュアップが可能だ。GPT-5の質問機能についても上手な活用方法を知っておこう。

■GPT-5の質問機能を活かす場面を見極める

GPT-5の「質問してくる」機能を活用するには、活かしたい場面と抑えたい場面を見極めることが大切だ。

【GPT-5の質問機能を活かしたい場面】

・個別最適化された回答が欲しい場合

・曖昧さや情報不足による誤解・勘違いを防止したい場合

・ブレインストーミングや人生相談など思考の整理・ニーズの把握をしたい場合

・学習や知識習得のために活用する場合

【GPT-5の質問機能を抑えたい場面】

・作業時間を短縮したい場合

・定型的な作業を依頼する場合

・単純な調査・情報収集の場合

・集中して作業したい場合

■今後もAI対話は進化する

GPT-5で対話・質問機能が強化されたことからもわかるように、今後AIはさらに自然な会話を目指し、ユーザーに合わせて「質問の量やタイミング」を自動調整するようになると見られる。

AIを使いこなす上では、AIをユーザー自身に最適化する方法を理解していることが重要だ。GPT-5の質問を「煩わしい」と切り捨てるのではなく、必要に応じてコントロールする方法を学ぶことが、今後のAI活用における有効なアプローチと言えるだろう。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

文/編集部

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