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在宅ワークで拡大している「ハッシュトリップ」とは?

2026.01.06

ハッシュトリップとは、自宅勤務を装い旅先やカフェで働く新しいワークスタイルを指す。好きな場所で働けるところが魅力だが、規則違反やトラブルのリスクを伴う点は注意したい。

コロナ禍をきっかけに在宅ワークが広まり、仕事をする場所に縛られない新しい働き方が増えている。その中でも、特に若い世代を中心に広まっているのが「ハッシュトリップ」だ。

在宅で勤務していると見せかけて旅行先で仕事をするこの働き方は、モチベーションアップにつながるかもしれないが、大きなリスクも潜んでいる。

この記事では、ハッシュトリップの概要からメリットとデメリット、注意点まで詳しく解説する。

ハッシュトリップとは?基本を確認

新型コロナウイルスの流行以降、多くの会社が在宅で勤務をするリモートワークを導入し始め、働く場所の自由度が高まった。

そんな中、表向きは「勤務中」と見せかけて観光を楽しむ新しい働き方として、特に若い世代やフリーランスの間で注目されているのがハッシュトリップだ。まずは、ハッシュトリップの言葉の意味や広まったきっかけを確認しよう。

■ハッシュトリップの定義

ハッシュトリップとは、リモートワークを行う人が会社に「自宅勤務」と申告しつつ、実際には旅先やカフェ、ホテルなど、自宅以外の場所で働くことを指す。

在宅勤務制度を採用している会社は、勤怠システムなどを使用して従業員の勤怠管理を行うケースが多いだろう。この場合、ハッシュトリップをする在宅ワーカーは、会社のシステム上では「在宅勤務」と記録しながら、観光地やホテルなど、自宅以外の場所で業務をこなしていることになる。

ハッシュトリップはリゾート地などでリフレッシュを楽しみながら仕事をする「ワーケーション」とは異なり、あくまでも「在宅勤務」を装う点が特徴だ。

■ハッシュトリップが生まれたきっかけ

ハッシュトリップの概念が生まれた背景には、コロナ禍による急速なリモートワークの普及が大きく影響している。

従来の出社勤務から、会社以外の場所でも働ける体制になったことで、企業側が「従業員が本当に家で仕事をしているのか」を管理するのが難しくなった。この課題を逆手に取り、会社の目を避けながら「隠れる(ハッシュ)」と「旅行する(トリップ)」を組み合わせたのがハッシュトリップの言葉の由来と言われている。

ハッシュトリップが注目される理由

ハッシュトリップが注目される理由の根底には、働き方の多様化がある。ここでは、2つの要素に分けて詳しく解説する。

■在宅勤務・リモートワークの普及

在宅勤務やリモートワークはコロナ禍以降、多くの企業で導入されるようになった。パンデミックが終息した今でも、働き方の多様化の一部として在宅勤務制度を継続して取り入れている会社も多い。

在宅勤務はあくまで自宅での勤務が前提だが、実態として会社側が従業員の働く場所の制限を厳密に設けていないケースもある。こうした環境下で「本当に自宅にいる必要があるのか」と疑問に思う人が増え、ハッシュトリップのような働き方につながったと考えられる。

■働き方の自由度が上がった反動

リモートワークによって働く人々の自由度が増した一方で、自宅での長時間労働にストレスを感じる人や、生活環境の変化を求める人も増加した。「自宅以外で仕事をしたいが会社に言い出しにくい」「規則がグレー」という事情も背景にあるのだろう。その結果、「求められる成果を出せば問題ないだろう」などの自己判断でハッシュトリップを始める人が増え、非日常感を味わいながら仕事ができる、いわば裏技のような働き方として、ハッシュトリップが広がった。

ハッシュトリップのメリット・デメリット

ハッシュトリップには魅力がある一方で、デメリットもある点に注意が必要だ。働く場所を選べる自由は精神的なゆとりや開放感につながるが、会社との信頼関係やセキュリティ面では大きなリスクが伴う。ここでは、ハッシュトリップのメリットとデメリットについて見ていこう。

■ハッシュトリップのメリット

自宅とは異なる場所で仕事をすることで、気分転換や創造性の向上につながる効果が期待できる。毎日生活する空間の中での勤務によって感じる閉塞感を解消し、モチベーションアップやストレス軽減にもつながるかもしれない。観光地や利便性の高いロケーションであれば、仕事後に観光やグルメを楽しめるのも大きな魅力だろう。

会社で在宅勤務が許可されている場合は、ネット環境さえあればどこでも仕事ができるケースが多いため、比較的身動きがとりやすい。

■ハッシュトリップのデメリット

ハッシュトリップのデメリットとして、会社の就業規則違反にあたる可能性や、情報漏えいなどのセキュリティリスクが高まる点があげられる。在宅を装い外出先で勤務した事実が発覚した場合のペナルティや、これまで築いてきた信頼の損失も自身のキャリアに大きく影響するかもしれない。

また、ネット接続が不安定な場所では業務に支障をきたすリスクがある上に、出先の場合は急な出社や緊急時の対応が難しい点もデメリットになる。

ハッシュトリップを考える上での注意点

ここでは、トラブルを未然に防ぐために押さえておきたいハッシュトリップの注意点を解説する。

■会社のルールや就業規則を確認する

ハッシュトリップを行う前に、必ず会社の就業規則やテレワークガイドラインを確認しておきたい。自宅以外での勤務が認められているか、事前に申告が必要かなど、細かいルールが明記されている場合は多い。規則に違反すると懲戒処分となるケースもあるため、不明点があれば上司や人事担当者に確認し、規則を守る姿勢が重要だ。

■ネット・業務環境を事前に整える

カフェやホテル、旅先など自宅以外の場所で仕事をする予定がある場合は、ネット回線やセキュリティ対策に問題がないか確認しておく必要がある。公共の場所で無料で提供されているWi-Fiは情報漏えいのリスクがあるため、できるだけ利用を避けるのが無難だ。会社によっては業務でのフリーWi-Fiの使用を禁止している場合もある。

また、オンライン会議で発言したり、取引先や社内の人と通話したりする場合は、周囲の騒音やプライバシー確保にも配慮が必要だ。業務に支障が出ないよう、事前の環境チェックを怠らないようにしよう。

■“バレない工夫”より誠実な行動を心がける

自宅以外での勤務が禁止されている場合、「少しくらい問題ない」「バレなければ大丈夫」と考えがちだが、会社の規則に違反してまでハッシュトリップをするリスクの大きさを考えてみてほしい。ルールの範囲内で自由な働き方を模索することが、結果的に自分の将来にも会社にもプラスになるだろう。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

文/編集部

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