
Notion Labsは、サンフランシスコで開催された年次イベント「Make with Notion」で、新しいAI機能「Notion AIエージェント」を発表した。なお、「Notion AIエージェント」はNotionの新バージョン「Notion 3.0」に導入されている。
複数のページ編集やデータベース全体の更新など、複雑な作業も処理できる!
Notion AIエージェントは、業務遂行をサポートするだけでなく、実際のチームメンバーのように仕事を最後まで遂行する新しいAIの機能。企業では、会議の調整や文書作成、繰り返しのタスクに多くの時間を費やしているが、「Notion AIエージェント」は、ワークスペースに蓄積された知識を活用して、これらの作業を大幅に効率化する。Notionと連携したアプリ、さらにウェブ上の情報からも適切なコンテキストを取得することで、プロジェクト管理ポータルの構築、資料作成、データベース更新、定期報告書の自動生成などを簡単に行なうことができるので、重要な意思決定や創造的な仕事、そしてより良い関係構築により多くの時間を使えるようになる。
なお、これまでのNotion 1.0(ドキュメント)やNotion 2.0(データベース)では、さまざまなソフトウェアの機能を1カ所に集約することで情報の分散を解消してきたが、実際に作業を行なうのは依然として人間だった。Notion 3.0では、Notion AIが「あなたに代わって仕事をこなすエージェント」として機能。これにより作業の自動化が進み、人間同士のチームワークだけでなく、AIエージェントとの新たな協働スタイルが生まれる。
■Notion AIエージェントの主な機能とその効果
・人間に代わってタスクを完結
単に問いへの回答を提供するだけでなく、今まで人間が行なっていた複数工程から成る業務全体を実行し完了させる。複数のページ編集やデータベース全体の更新など、複雑な作業も処理でき、これまで何日もかかっていた作業を数分で終わらせることができる。これにより、より重要かつ戦略的な業務に集中できる。
・あらゆるツール間で瞬時に情報を分析
Notionワークスペース内はもちろん、SlackやGoogleドライブなどの連携ツール、さらにウェブ検索を通じて、必要な情報を正確に見つけ出す。アクセス権のある情報のみを使用することに加え、データベース検索機能の強化により、複雑な情報をわずか数秒で分析し、実行可能なインサイトに変換する。
・一人ひとりの仕事に合わせてパーソナライズ
エージェントは一人ひとりの仕事のスタイルや進め方を学習する。プロフィールページで、エージェントの動作(回答方法、データの保存場所、参照すべき情報など)を指定できる。作業中にエージェントに「覚えておいて」と頼むと、自動的にその「記憶」をプロフィールに追加する。自身の業務に即したAIとして直感的に作業をしてくれるため、より自然に業務の中にAIを組み込むことができる。
■Notion Labs Japan ゼネラルマネージャー アジア太平洋地域担当 西勝清氏のコメント
Notion 3.0の発表は、汎用的なナレッジワークのためのAIエージェントとして革新的です。Notion AIエージェントは質問に答えるアシスタントを超え、実際に仕事を遂行するチームメイトとなります。日本の企業が直面する人材不足や生産性向上の課題に対して、このAIエージェントは大きな可能性をもたらします。
特に、複数ステップのタスク処理や構造化されたデータベース管理において、日本企業特有の緻密なプロセスを支援することで、創造的で戦略的な業務に集中できる環境を提供します。すでに多くの日本企業がNotionを活用していますが、この新機能により、日本のビジネス環境における働き方改革をさらに加速させることができるでしょう。
Notion 3.0は、人間とAIの理想的な協働の場を構築し、日本企業のイノベーションとグローバル競争力の強化に貢献します。
関連情報
https://www.notion.com/ja/product/ai
構成/立原尚子