
iPhoneへの機種変更をスムーズに行うための準備から具体的なデータ移行手順までを、Q&A形式でわかりやすく解説。バックアップ方法(iCloud/PC)、クイックスタート、SIMカードの注意点、Androidスマホからの移行、初期設定のポイントもご紹介します。
目次
機種変更はワクワクする一方で、データ移行がうまくいかないと不安になりますよね。
この記事では、新しいiPhoneへの機種変更をスムーズに行うための準備や具体的な手順を、わかりやすくQ&A形式で解説します。
機種変更前に準備したいこと
iPhoneの機種変更をスムーズに進めるためには、事前の準備が不可欠です。
そこで、iCloudやPCを使ったバックアップ方法から、便利な「クイックスタート」機能によるデータ移行、そしてSIMカードの取り扱いに関する注意点まで、新しいiPhoneへの移行を成功させるための重要なポイントを解説します。
■Q.機種変更の前に必ずやるべき「バックアップ」って、どうやるの?
A.新しいiPhoneにデータを確実に引き継ぐため、まずは現在のiPhoneのバックアップを必ず行いましょう。バックアップの方法は主に2つあります。
iCloudを利用したバックアップ
iCloudは、Appleが提供するクラウドストレージサービスです。Wi-Fi環境があれば、PCを使わずに自動でバックアップが取れるので手軽です。
1.「設定」アプリを開き、画面上部のユーザー名をタップ

2.「iCloud」をタップ

3.「iCloudバックアップ」をタップ

4.「このiPhoneをバックアップ」をオンにして、「今すぐバックアップを作成」をタップ

PC(Mac/Windows)を利用したバックアップ
iCloudの無料容量(5GB)を超えてしまう場合や、より確実な方法でバックアップしたい場合はPCに接続して行います。
1.iPhoneとPCをケーブルで接続
2.Macの場合:Finderを開き、サイドバーにあるiPhoneを選択。「今すぐバックアップを作成」をクリック

3.Windowsの場合:iTunesを開き、左上にあるiPhoneのアイコンをクリック

「今すぐバックアップを作成」をクリック

PCの場合でバックアップデータにApple Watchのデータやヘルスケア情報を含めたい場合は、「ローカルのバックアップを暗号化」にチェックを入れ、パスワードを設定することを忘れないようにしましょう。

■Q.新しいiPhoneへのデータ移行をスムーズにする「クイックスタート」のやり方を教えて
A.クイックスタートは、iOS 12.4以降で使える機能で、iPhone同士を近づけるだけでデータ移行ができる非常に便利な方法です。
1.古いiPhoneと新しいiPhoneを十分に充電しておく
2.両方のiPhoneのBluetoothとWi-Fiをオンにする
3.古いiPhoneの近くで新しいiPhoneの電源を入れる
4.古いiPhoneに「新しいiPhoneを設定」という画面が表示されるので「続ける」をタップ

5.新しいiPhoneに表示されたアニメーションを古いiPhoneのカメラで読み取る

アニメーション

新しいiPhoneの画面
6.パスコードやApple IDの情報を入力し、画面の指示に従う
この方法では、ほとんどのデータが直接移行されるため、iCloudやPCでのバックアップと復元よりも手間が少なく、時間も短縮できます。
■Q.機種変更で「SIMカード」はどうなるの?注意点や再利用する方法は?
A.SIMカードは、スマホを通信するための重要なカードです。機種変更時のSIMカードの扱いは、機種や契約している通信会社によって異なります。
物理SIMカードの場合
新しいiPhoneのSIMトレイに、古いiPhoneから取り出したSIMカードを差し替えます。ただし、SIMカードのサイズ(nano-SIMなど)が同じか、確認が必要です。
また、新型iPhone 17シリーズはeSIMのみになります。通信会社の指示に従い、eSIMの発行手続きをします。
eSIMの場合
eSIM(組み込み型SIM)の場合は、SIMカードの差し替えは不要です。新しいiPhoneで通信会社の指示に従い、eSIMの再発行手続きを行います。オンラインで完結することが多く、手軽です。
SIMカードを自分で差し替える際は、カードの向きを間違えないように注意しましょう。特に、eSIMから物理SIMへ変更する場合や、その逆の場合は、通信会社での手続きが必要になります。
データ移行の具体的な手順
iPhoneへの機種変更を成功させるには、データ移行の正確な手順を把握しておくことが重要です。
iCloudやPCを使ったバックアップデータの復元方法、さらにはAndroidスマホからiPhoneへのデータ移行手順まで、それぞれの方法を解説します。
■Q.写真や連絡先を簡単に移行できる「iCloud」を使ったデータ移行の具体的な手順は?
A.iCloudを使ってバックアップしたデータを新しいiPhoneに復元する手順です。
1.新しいiPhoneの電源を入れて初期設定を進める
2.「アプリとデータを転送」の画面で「iCloudバックアップから」を選択

3.Apple IDとパスワードを入力してサインイン
4.最新のバックアップデータを選択して復元を開始
Wi-Fi環境が必要です。データ量によっては時間がかかるため、時間的な余裕をもって行いましょう。
■Q.PCを持っているなら「iTunes」を使った方がいい?バックアップと復元の詳しい方法を教えて!
A.iTunes(macOS Catalina以降はFinder)を使ったデータ移行は、バックアップがPCに保存されるため、iCloudの容量を気にせずに行えます。
バックアップ手順
1.iPhoneとPCを接続
2.Finder(Mac)またはiTunes(Windows)でiPhoneを選択

3.「このMac(またはPC)上のiPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れ、パスワードを設定し、「今すぐバックアップ」をクリック

復元手順
1.新しいiPhoneの初期設定を進め、「アプリとデータを転送」の画面で「MacまたはPCから復元」を選択

2.新しいiPhoneとPCを接続
3.Finder(Mac)またはiTunes(Windows)で新しいiPhoneを選択し、「バックアップを復元」を選択

4.バックアップデータを選び、復元を開始

PCを使った方法は、より多くのデータを安全にバックアップできるのがメリットです。
■Q.Androidスマホから新しいiPhoneへデータを移行するにはどうすればいい?
A.AndroidスマホからiPhoneへのデータ移行には、Apple公式のアプリ「iOSに移行」が便利です。
1.新しいiPhoneの初期設定を進め、「アプリとデータを転送」の画面で「Androidから」を選択

2.Androidスマホに「iOSに移行」アプリをインストールして開く

3.「ケーブル経由で接続」の画面で「Wi-Fiを使用して続ける」を選択(ケーブル経由でも可能です)

4.デバイスを接続で新しいiPhoneを選び「コードで接続」の画面で「続ける」をタップ。

5.Androidスマホの「1回限りのコードを入力」画面で、iPhoneに表示されるコードをAndroidスマホに入力

6.移行したいデータ(連絡先、カレンダー、写真など)を選択し、移行を開始

この方法では、メッセージ、連絡先、写真など基本的なデータをスムーズに移行できます。
機種変更後の初期設定で注意したいこと
ここまでバックアップの方法などをご紹介しました。
ここでは、機種変更後の初期設定で知っておきたい基礎知識をご紹介します。
■Q.データ復元後、アプリが使えない! アプリの再設定は必要なの?
A.クイックスタートやiCloudバックアップからの復元後、アプリは自動でダウンロードされますが、一部のアプリは再ログインや再設定が必要です。
特に、銀行系アプリやゲームアプリ、認証アプリなどは、アカウントの引き継ぎ設定が必要になる場合があります。
■Q.キャリアメールの引き継ぎ方法を教えて
A.キャリアメールの引き継ぎについては、各キャリアのウェブサイトで新しいiPhone用の設定プロファイルをダウンロード・インストールが必要な場合が多いです。
各キャリアの引き継ぎ方法のご案内に、それぞれのWebサイトのリンクをご紹介します。
ドコモ
iPhoneへ機種変更後に必要なドコモメール利用設定が知りたい
au
メール初期設定 | 初期設定・使い方ガイド | iPhone
ソフトバンク
[iPhone]古い iPhone から新しい iPhone へメールを移せますか?
楽天モバイル
■Q.新しいiPhoneを使う前に初期設定の注意点や便利な設定を教えて
A.データ移行が終わったら、以下の初期設定をしておきましょう。
Apple IDのサインイン
バックアップから復元した場合でも、再度パスワードを求められることがあります。
Face ID/Touch IDの設定
セキュリティを高めるために、顔認証または指紋認証を設定しましょう。
通知設定
不要なアプリの通知はオフにして、バッテリー消費を抑える。
プライバシー設定
位置情報サービスなど、利用状況に応じて設定を見直す。
データ移行で失敗しないための注意点
データ移行をスムーズに行うため、以下の点に注意しましょう。
■バッテリー残量
移行中にバッテリー切れにならないよう、十分に充電しておく。
■Wi-Fi環境
安定したWi-Fi環境で行う。
■データ容量
バックアップするデータ容量がiCloudやPCの空き容量を超えていないか確認。
■通信環境
通信キャリアのプロファイル設定など、通信環境を整えてからデータ移行を始める。