アップルが発表したProRes RAWやGenlockに対応したiPhone向けカメラアプリ「Final Cut Camera 2.0」とは?
2025.09.17
Appleは、iPhone向けカメラアプリ「Final Cut Camera 2.0」を発表した。同アプリは、2025年9月中にApp Storeにて無料ダウンロードまたはアップデートとして提供。なお、iOS 18.6以上を搭載したiPhone XS以降で利用可能だが、一部の機能にはiOS 26またはiPhone 17 Proが必要となる。
センターフレームフロントカメラにも対応!
Final Cut Camera 2.0は、昨年リリースされたFinal Cut Cameraのアップデート版。iPhone 17 ProとiPhone 17 Pro Maxに採用したProRes RAWに対応した点が特徴で、これにより、カメラセンサーから直接オリジナル品質のRAWデータを記録することが可能。カメラセンサー全体を使用してDCI 4Kより高解像度でさらに広い視野角を撮影できる、オープンゲート収録も導入しており、画質を損なうことなく、ショットをリフレーミングしたり、映像の手ぶれ補正をしたり、最終的なアスペクト比を設定したりすることができる。
また、Appleシリコンの専用のメディアエンジンを活用して、ProRes RAWはほかのRAWフォーマットよりも高速な書き出しと、より小さく、より柔軟なファイルを両立。近々リリースされるFinal Cut Pro 11.2およびiPadのためのFinal Cut Pro 2.3では、露出、色温度、色合い、デモザイクを直接調整でき、iPhoneのProRes RAWの映像を正確にコントロールできる。
さらに、Genlockにも対応し、iPhone 17 ProおよびiPhone 17 Pro Maxとほかの撮影デバイスを同じリファレンス信号に正確に同期させ、各フレームを同期させることが可能。なお、Genlock APIのサポートは他社製品でも利用でき、すでに新しいBlackmagic Design Camera ProDockで使われている。
iPhone 17、iPhone Air、iPhone 17 Pro、iPhone 17 Pro Maxで利用可能なセンターフレームフロントカメラにも対応しており、iPhoneを回転させずに横向きでも縦向きでも撮影できる。
このほか、ホワイトバランス、シャッタースピード、ISOなどを調節する機能も搭載。Apple Log 2にも対応し、iPhone 17 Proを使ってProResまたはHEVCで、より広い色域で撮影できるほか、より多くのフレーミングオプションのため、iPhone 17 Proで、新しい200mmの望遠カメラを使った最大4K 60fpsのProResでのビデオ撮影に対応する。
関連情報
https://www.apple.com/jp/apps/
構成/立原尚子