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部屋が片づかない本当の理由と解決策をマネージメントコンサルが分析

2025.09.29

部屋が片付かないことを個人の努力不足やだらしなさだけが問題だと思っていませんか?また、片付けが出来ない家族をみてイライラしていませんか?リラックスして自分の時間を過ごしている時に片付けをしなさいと言われて不快に思ったことはありませんか?今回、部屋が片付かない本当の理由というテーマで、誰かと同じ空間を過ごす上で参考になりそうな内容をまとめてみました。

目的の共有

そもそも部屋は片付いていて綺麗にしている方が居心地よい、と思う人もいれば中には部屋が汚くても気にならない、という人もいます。それぞれの人の価値観は違うものです。個人の感情や価値観だけで、『綺麗にしている方が居心地よいから片付けをしなさい』と言っても上手くいきません。片付け以外にも自分の価値観を強要した結果、別居することになり、家族として一緒の空間で過ごすことが維持できなくなってしまっては本末転倒です。違う価値観の人が同じ空間で過ごすという事については、せめて1年に1回でも目的を共有する時間を作ると良いです。

色々な目的があると思いますが、例えば「お互いが幸せになれるように健康で笑いあえる家族になろう」というのが目的であるならば、お互いの価値観を確認しあいながら、目的をふまえて『健康が維持できるようにホコリやカビの発生を防いで衛生的な環境を保とう』、『床に散らばったモノにつまずいて転倒するリスクが減らそう』など、必要なことを認識合わせしていくと良いです。

ただ、会社であれば入社するという意志決定を自分がしたのであれば会社のルールに合わせるという意志決定を同時にしているという認識のもと、自分が片付けたい片付けたくないに関わらず、会社の方向性に合わせる事を求められるので注意しましょう。

ルール作り

目的の認識合わせができて、片付けは必要だよねと共通認識を持つことができたら次はルール作りです。ルール作りを怠っているにもかかわらず、一緒に住んでいる家族が部屋を片付けないと嘆いている方もいらっしゃいます。その場合は明確なルール作りをしてみましょう。

明確なルール作りをする上で理解して欲しいのは下記になります。

「完全結果」というワードは識学用語のひとつで、期限と状態が明確であることです。

つまり、例えば10kmを60分以内に走る、といったように本人と他者との間で認識にズレがない設定のことを指します。もしこれを「不完全結果」と呼ばれる本人と他者との認識にズレが生じる設定にしてしまうと、期限を迎えた時の状態にズレが発生します。「気がついたときには片付ける」「いらないものは捨てる」「整理整頓できるようこころがける」などは全て不完全結果です。

曖昧で不完全結果でのルール設定になると、お互いの認識にズレが生じますので、気が付いたときに片づけるって言ったでしょ?なんで捨てないの?ちゃんと整理整頓して!などと指摘も曖昧で感情的になる事があります。そうすると指摘を受けた相手も感情的になり上手くいかなくなってしまいます。

そうならないように、毎週土曜日の●時には写真(あらかじめ撮っておく)の通りに部屋を片付ける。と完全結果にしてルールを決めるようにしましょう。

また、ルールを設定する際には、日常で必ず行っていること、既に出来ていることをセットにしてみる工夫もしてみましょう。例えば、毎週土曜日の昼食後●時までに●時には写真(あらかじめ撮っておく)の通りに部屋を片付ける、などです。

食事、歯磨き、就寝、お風呂などなど、既に日常で必ず行っていることをセットにするようなルールを作ってみましょう。もちろん、収納場所を明確にして使ったら30分以内に元の場所に戻す。なども決めておくことも重要です。

ルールの運用や指摘の仕方

明確なルールを作っても守られない時があります。ついつい感情的になってしまう事もありますが、怒りの感情を抑えて指摘をしましょう。指摘する側が感情的に指定をすることで相手も感情的になることもあれば、相手が感情的になっていないように見えて心の中では「そんなに怒らなくてもいいのに」と良かれと思って言っているにもかかわらず、悪いイメージを持たれてしまう事もあります。

感情的にならないようにするには、ルールや約束をまずは明確にしておくこと、それでも守れない時は、一呼吸深呼吸してからシンプルに指摘をしましょう。シンプルに指摘をするというのは、「片付けの時間が過ぎたよ●時までに片づける?」と指摘をするのみです。相手が忘れやすいのであれば、別の時間にルールの確認会を定期的に実施するなど工夫をしましょう。

なんで片付けないの?と聞くのはお勧めしません。自分で聞いたはずなのにレベルの低言い訳がでてきたら余計イライラします。そうすると抑えていた感情が爆発してしまう事もありますので注意しましょう。また、説教をするのも止めましょう。説教をすると話のテーマが逸れます。「ルールを守って●時までに片付けをできるようにする」というのが本来の話のテーマであるはずなのに、「他の○○はできているのに」「だらしない性格だよね」「もう子供じゃないんだから」などなど・・・いろいろと言いたい気持ちはわかりますが、話せば話すほどテーマがズレてしまう可能性があります。例えばだらしない性格と言われた時に、そうはいっても仕事や学校ではちゃんとしているし、と相手は心の中で呟いているかもしれません。そうなってしまうと、次は「ルールを守って●時までに片付けをできるようにする」というテーマの認識が薄れてしまい、かえって逆効果になります。

また、月に何回ルールを守れたかをカレンダー等で可視化して、月に1回相手を責める目的ではなく改めて認識合わせをする場を作るのも一つです。

まとめ:有益性のバランス

これまで「部屋を片付ける」をテーマに違う価値観の人と一緒に過ごしていく為に、必要な考え方をお伝えしてきましたが。そもそも人と人は何によって繋がり続けているのでしょうか?

色々な答えが出てくるかと思いますが、人は「与える」と「もらう」の有益性のバランスが取れていると繋がり続けることができると私は考えます。有益性の中身は人それぞれです、一緒にいると勉強になる、楽しい、美味しいものが食べられる・・・そして有益性は貰っているだけでなく相手にも与えなければつながり続けられません。自分は楽しいと思っていたら相手も楽しいと思っていないと繋がり続けることは出来ないのです。また、繋がっていて楽しいと思っていなくても繋がっていることで何らかの有益性が得られる、もしくは有益性を損なわない。という場合だってあります。有益性の中身は時間の経過とともに変わっていきます。

今後、片付け以外でも設定したいルールが出てくるかもしれませんが、自分の価値観や考えだけがルールになって、有益性のバランスが崩れてしまわないようにしましょう。

例えば自分がルールを1つ作ったら、相手にも1つルールを作ってもらう。そしてお互いが守れるようするといった工夫をしましょう。

今回お伝えしたことはあくまで一例ですが、貴方が一緒の空間で価値観の違う人と過ごしていく為の参考になったようでしたら幸いです。

文/識学コンサルタント 城間 弘二

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