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世代別で異なる「笑い」のポイント、ショート動画起点のミーム化がバズの連鎖を生む

2025.09.11

Z世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営するシンクタンク、Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)から、調査研究レポート『Z世代の笑いの感覚』の第4章サマリー「コンテンツ同士でどう『面白い』を伝播させていくのか」が公開された。

本稿では同社リリースをベースに、その概要をお伝えする。

【調査レポート解説】第4章「コンテンツ同士でどう「面白い」を伝播させていくのか」

■ショート動画と長尺動画の相互作用

テレビ番組やYouTubeの長尺動画の面白い部分だけを抜粋した「切り抜き動画」がショート動画として拡散される流れを図示。最近では公式アカウント自らが切り抜き動画を投稿するケースも増えていると指摘している。

このショート動画がきっかけとなり、元となった長尺動画への誘導が起こるという、現代的なコンテンツ消費サイクルを解説する。

■お笑い熱量で棲み分ける「お笑いグラデーション時代」

若者のお笑い離れが言われることがあるものの、実際にはコンテンツの楽しみ方が多様化し、自分の熱量に合わせてお笑いを楽しめるようになったと分析。

劇場やライブに通う「お笑いLOVE層」から、SNSでインフルエンサーの面白い投稿を見る「SNS・インフルエンサーLIKE層」まで、楽しみ方がグラデーション状になっていると解説している。

■多様化するZ世代のお笑いコンテンツ

Z世代が楽しむお笑いコンテンツを「ショートコンテンツ系」「参加型・共感型」「皮肉・不謹慎系」「プロのお笑い」「コミュニティ系」の5つに分類。

TikTokやYouTube Shortsから、M-1などの本格的なお笑い、ゲーム実況やネットミームまで、Z世代が楽しむ「お笑い」の定義が非常に広範であることを示している。

■世代別「笑い」の比較

Z世代、30-40代、50-60代の3世代で「笑い」のスタイルを比較。メディア、ユーモア、テンポ・尺、流行り方、面白ポイント、笑いのスタイルの6項目で分析している。Z世代は「SNSメイン」「不謹慎/皮肉/自虐」「短尺(〜15秒)」「ミーム化/二次創作」といった特徴が挙げられる。

■バズりやすいお笑いコンテンツの特徴

Z世代に響き、バズを生みやすいコンテンツの具体的な特徴を解説。ショート動画では「初めの3〜5秒」でいかに心を掴めるかが重要であること、また、「真似しやすい言葉や動き」「流行りの音楽、フィルターの使用」が拡散の鍵を握ると分析している。

なぜZ世代は「ショート動画起点」で世界を広げるのか

Z世代のコンテンツ消費の動向は、彼らが極度のタイムパフォーマンス(タイパ)重視世代であることを物語っている。

膨大なコンテンツが溢れるSNSの世界で、彼らはまずショート動画で「面白いか、面白くないか」を瞬時に判断。そこで興味を惹かれたものだけを、深掘りするために長尺のオリジナル動画で確認するのだ。

これは、失敗したくない、時間を無駄にしたくないというZ世代の価値観が色濃く反映された行動様式と言える。

また、「ミーム化」や「二次創作」に見られるように、Z世代は単なるコンテンツの受け手ではいられない。面白いと感じたものに対しては、自らが「参加」し、アレンジを加えて拡散する「共創者」としての側面を強く持っている。

この参加・共創のプロセスこそが、Z世代の間で爆発的なバズが生まれる原動力となっているのだ。

◎調査研究レポート(全38ページ)を無料でダウンロード
https://z-sozoken.studio.site/report-01/download#form

調査概要
調査名/Z世代の笑いの感覚についての意識調査
調査対象/全国のZ世代(18歳~24歳)
調査期間/2025年5月~6月
調査方法/インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数/n=453
調査分析/Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所 運営:Fiom合同会社)

調査結果について

<Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)所長 Fiom合同会社CEO 竹下洋平氏>

今回の調査で明らかになったのは、Z世代にとって「ショート動画」が単なる短い動画ではなく、あらゆるコンテンツへの入り口、つまり“ポータル”として機能しているという事実です。

彼らはショート動画で興味のアンテナを張り、面白さの確証を得てから長尺動画へと旅に出る。この効率的な情報収集スタイルは、Z世代を理解する上で欠かせない視点です。

また、「お笑いグラデーション時代」という概念は、Z世代の多様な楽しみ方を象徴しています。

もはや「お笑い好きか、嫌いか」の二元論では彼らを捉えきれません。企業やメディアは、劇場に足を運ぶ熱心なファンから、SNSでミームを消費するライト層まで、あらゆるグラデーションのZ世代が存在することを認識し、それぞれに合ったアプローチを設計する必要があります。

コンテンツの面白さをどう切り取り、どう届けるか。その戦略が、Z世代の心を掴むか否かを分けることになるでしょう。

関連情報
https://fiom-llc.studio.site

構成/清水眞希

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