
今回のお酒は『-196〈シャインマスカット〉』(サントリー)!
↑『-196〈シャインマスカット〉』(サントリー)350ml。近所の酒屋のセールで139円。毎回のことですが、このお酒の写真撮影が一番時間かかってます。
とにかく、おいしいブドウの味がする
『-196』って冠したサントリーのチューハイは何回となく呑んでるけど、CMでこのシャインマスカットのヤツを見た時、おもわず唸ったね。
「高級ゥうううう~!」
って。だって実際のブドウのシャインマスカットって、食べたこと2回くらいしかないもん、高くって手が出ないから。そんな高貴な果実がチューハイに入ってる。そりゃあ呑みたくもなるよ。
で! 呑んでみました。ここで普通なら「これぞまさしくシャインマスカットの味」とかなんとか書くんでしょうが、そもそもシャインマスカットを食べたことがわずか2回なんで、もともとのシャインマスカットの味の基準が根本からよくわかってない。ただ「おいしいブドウの味がする!」ってのはわかった。推察するに、これがきっとシャインマスカットの味なんでしょう。
今後ワタシはシャインマスカットの味は、『-196〈シャインマスカット〉』の味であるという基準で生きていきます。
で、このお酒に合うツマミ。飲み物が高貴なんで、ツマミは対極のジャンクなヤツにした。
メキシコの屋台料理で、スナック菓子の『ドリトス』の袋を開けて、その袋の中にトマトだタマネギだチーズだサルサソースを入れ、袋の中でドリトスとシャカシャカ混ぜて食べるっていうジャンク度抜群のヤツがある。
『ドリロコス』って名前の料理というか、アレンジスナック。ちなみにスペイン語の『ロコス』は『クレイジー』とか『いかれてる』って意味ね。それにしても素晴らしいのは、スナックの袋を使って混ぜ、なおかつその袋のまま食べるっていう『食器を使わないシステム』ですよ。調理器具に関していえば、タマネギ切ったりするんで結局使うけど。
このドリロコスを、さらに簡単な調理器具もまったく使わない方法にし、かつどこでも手に入る材料だけで、そしてドリトスではなく日本ならではのスナックをメインにした日本オリジナルにツイストしたツマミを考案いたしました。
高級果実チューハイは超ジャンク和ツマミで呑め!!
その名も『御乱行かっぱ』です。で、ココから作り方。
材料っす。
○かっぱえびせん:御存知カルビーの大ヒット商品。日本ならではの、どこででも手に入る袋に入ったスナック的なヤツっていったらコレでしょ~! もっとも一般的な大きさの77グラム入りのヤツ。近所のコンビニで170円。これを一袋使います。
○マヨネーズ:写真はカロリーハーフですが、どんなマヨネーズでもOK。で、使う量は後述。
○醤油:濃口でも薄口でもどっちでもよろし。使う量は後述。
○コショー:写真は荒挽きの黒コショーだけど、コショーならばラーメンコショーでもなんでもいい。使う量は後述。
○七味唐辛子:使う量は後述。
○袋入りの千切りキャベツ:『千切りキャベツ』とか『カットキャベツ』の商品名で、どこのコンビニでも百円ちょっとの価格で売ってるキャベツを千切りにして水洗いしたヤツね。オレが近所のスーパーで買ったのは130グラム入り。調べると、コンビニやスーパーのチェーンによって150グラムとか125グラムとか色々あるみたい。野菜の高騰したりするんで、価格は据え置きでも量を時々変えてるのかもしれない。ま、どっちにしても、100~150グラムくらいの量だろうから、それを丸々一袋使ってください。
この料理を完成されるには、いろんな調味料で試作したんだけど「間違いなくどこででも買える材料のみ」を最優先にし、酒が呑める分かりやすい味を追求したところ、以上の材料になりました。
で、ようするにコレを全部混ぜりゃいいんだけど、袋の中でシッカリと混ぜるのには結構コツがいるんで、以下のやり方でどうぞ。
1/かっぱえびせんの袋を上部から開けて、その中に千切りキャベツの袋の中身全体量の三分の一ほどを入れる。
2/シャカシャカしても混ざらないんで、思い切って手をつっこんで、かっぱえびせんとキャベツを混ぜる。あらかた混ざったら、そこに再び千切りキャベツの三分の一ほどを入れる。でもってまた手で混ぜる。混ざったらまた三分の一を入れて(ここでキャベツは全部入れたことになる)、また混ぜる。
3/えっぱえびせんと千切りキャベツ全てが混ざると、こんな感じね。
4/そこにマヨネーズをタップリ入れる。入れる量を説明する。今のたいていのマヨネーズのキャップって、パカッってキャップを開けると、細い注ぎ口が出てくるでしょ。その細い注ぎ口じゃなくて、キャップ全体を回して外すと、星型の太い注ぎ口が出てくる……昔のマヨネーズは全部この太い星型のヤツしかなかったけど。で、この太い星型の注ぎ口から絞り出すこと3~4秒くらい。「ちょっと多いんじゃない?」って思うくらいだけど、迷わず入れろ!
5/マヨネーズの上に醤油をかける。量は、刺身食べる時の醤油小皿あるじゃん。あれに刺身を食べるつもりで醤油入れた量の2杯分くらい。
6/スプーンで混ぜる。袋の底からひっくり返す感じで頑張ってください。
↑7/なんか「混ざりにくい」と思ったら、写真のように袋を閉じて、袋の上から軽く押してやると、キャベツとかっぱえびせんがマヨネーズ&醤油の水分吸ってシナッとして混ざりやすくなる。で、また混ぜる。
8/混ざるとこんな感じ!
9/袋をガバッと大開きにする!!
10/コショーと七味唐辛子を、これでもかってほどに上からかけまくる!! ま、量は好みにもよりますが、かなり大量でもマヨネーズに中和されて、予想よりマイルドな味になります。ま、マイルドよりもワイルドな方が、ジャンク度は高いんで、自分の思う『限界値』までかけるのがオススメ。
高級なシャインマスカットの風味と『御乱行かっぱ』の弩ジャンク大味のミスマッチ感が妙にクセになる
以上で完成! あの~食べるとビックリすると思うんだけど、かっぱえびせんって、マヨネーズとかの水分をタップリ吸うと、『湿気る』というレベルを超えて、むしろグミのようなネトッとした食感になる。
かっぱえびせんのサクサクとした食感を追求したカルビーの皆様には大変申し訳ないんですが、ネトッとした食感がまたジャンクでイイ! それがマヨネーズ、醤油、コショー、七味の超大味な味わいと重なってウルトラジャンク。ま、ある意味マズウマ!!
さ、『-196〈シャインマスカット〉』をコイツで呑め!
↑高級なシャインマスカットの風味と『御乱行かっぱ』の弩ジャンク大味なマズウマ味のミスマッチ感が妙にクセになるというか、中毒性すらある! 別の意味で『やめられない、とまらない』である。
ちなみに今回のレシピは、どこででも手に入る材料を使った基本レシピなんで、ここから好きにアレンジして自分ならではのジャンクをつくるのもオオスメ。
個人的には醤油の代わりにナンプラー。マヨネーズは3分の2くらいに減らして、代わりにタイのシラチャーソースを入れて、ミツカンのポン酢(黄色いヤツね)もドボッと注ぎ、最後に荒挽きの唐辛子とパクチーかけた試作品は、タイ風の味付けがかっぱえびせんならではの海老の風味をググッと引き立てててスゲェ美味かった。
ってことで、よき週末を。
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。